野見山 駿 院長、野見山 希実子 副院長の独自取材記事
六本松MI歯科
(福岡市中央区/六本松駅)
最終更新日:2024/04/15
福岡市地下鉄六本松駅から徒歩5分の場所にあるのは、2022年12月に開業した「六本松MI歯科」。野見山駿院長と野見山希実子副院長という歯科医師夫婦がタッグを組み、歯周病治療からインプラント治療、根管治療、予防歯科、そして妊婦歯科検診などに注力する。院内は落ち着いたオフホワイトの色で、トイレやユニットにはベビーカーや車いすも入れる仕様に。「私たちにも3人の子どもがいて、日々育児をしながら治療にあたっています。大切なのは最小限の治療で歯の状態を管理していくこと。信頼していただき、長くお付き合いができる関係性を、患者さんとつくっていきたいですね」と話す駿院長と希実子副院長に、同院が大切にしている考えや医院名の由来などを詳しく聞いた。
(取材日2024年3月27日)
「予防しやすいお口づくり」をめざし信頼関係を築く
ご夫婦で開業されたそうですが、それぞれの得意分野を教えてください。
【駿院長】私は虫歯治療や根管治療、インプラント治療、歯周組織再生療法、お子さんの治療や予防など、幅広い治療に対応しています。ひとつの専門性に特化した歯科医院も増えていますが、私がめざすのは高いクオリティの治療を満遍なく提供できるオールラウンドな歯科医院。実は当院は、大学の同窓の先輩ご夫婦からご縁があって場所を引き継がせていただいた場所にあります。通ってくださる方もお子さんから働き世代の方、年配の方までと幅広く、ひとつの歯科医院でさまざまな治療を受けられるので、患者さんの通院のしやすさにもつながるのではないでしょうか。
希実子副院長はいかがでしょうか?
【希実子副院長】私は歯周病に興味を持ち、歯周病治療を専門とする歯科医院で歯科医師としてスタートしました。その時から、歯周病治療において"患者さんに寄り添うこと"がとても大切な要因であると感じ、"患者さんに寄り添う歯科医師"をめざしています。また、妊娠中の悪阻でつらい経験をしたことから、妊婦さんを歯科医師として支えたいと思っています。妊婦歯科検診をきっかけに歯科医院に足を運んでいただき、必要な知識・ケアをお届けしたいです。また、産後に子どもたちのためもあり、予防歯科の勉強を始めました。予防に勝る治療はありません。実際に母親としてお子さんをもつ患者さんと共有・共感できることも多いと感じています。やはりお子さんの歯はなるべく削りたくないですから。今後はお子さんを含め全世代の予防歯科、歯周病の治療、そして妊婦歯科検診の大切さを伝えていきたいと考えています。
貴院のモットーは「予防しやすいお口づくり」だそうですね。
【希実子副院長】当院の名前にある「MI」はミニマルインターベンションの略で、う蝕管理における最小の介入のこと。ただ当院では「う蝕のみならずすべての治療において最小限で精密な治療で疾患を管理していく」という意味合いで捉えています。そもそも、お口の環境をきれいにしないと予防はできません。そのために必要な治療は行いますが、その治療を最小限にとどめ、また精密な治療を行うことでできる限りその後の定期的なメンテナンスで管理して疾患を予防する、というのが当院のめざすスタイルです。特に歯周病においては、適切な時期に治療を行わなかったためにその後の治療が上手くいかないなども見てきました。そうはならないようにという思いを込めた名前になっています。
最小限かつ適切な時期での治療こそが予防の第一歩
患者さんと接する際に心がけていることは何でしょう?
【駿院長】患者さんにご理解いただけるような丁寧な説明です。当院には40代から60代を中心に、治療だけではなくメンテナンスや予防を目的に来院される方も多く、初診時にはエックス線や歯科用CTでの撮影、口腔内写真、歯周病の精密検査などの診査診断を行います。その内容は待合室横のカウンセリングルームにて私たちから丁寧にお伝えしています。その中で治療が必要になるケースもありますが、まずはご自分のお口の状態、そしてどんな治療の選択肢があるのかなど、得られた情報はすべてお伝えし、その内容をしっかりとご理解いただくことが、治療の第一歩。今後の治療やメンテナンスを行っていくベースになるため、ユニットサイドではなく、個室で気持ちを落ち着けてお話したいと考えています。
患者さんと一緒に治療などを考えていくのですね。副院長はいかがでしょうか?
【希実子副院長】私も患者さんとの情報のシェアを心がけています。特に歯周病治療と予防歯科においてはご自分のお口の状態を把握しておくことが大切です。そこで気をつけているのが、「今の状態を伝えるだけ」にならないこと。例えば30代の方が検診にいらして軽度の歯周病があったとします。その時に「だいたいきれいですね、定期的なメンテナンスで様子を見ましょう」ではなく、「この歯に軽度な歯周病が見られます。歯周病の進行は4段階中の1段階目です。歯周病は重度になると治療が本当に大変な上に成果が得られにくい特徴があります。軽度の歯周病は適切なメンテナンスで予防することができます。今わかって良かったです。歯周病検査の結果と磨き残りの%結果を考えるとメンテナンスは何ヵ月に一回のペースでご自宅では……」と詳しくお話しします。歯の専門家から患者さんに適切な歯科の知識をお伝えするのも、私たちの重要な仕事だと考えています。
それが「最小限の治療で管理していく」ことにつながるのでしょうか?
【希実子副院長】まさにそうです。予防歯科は治療しないこととイコールではありません。まず治療すべきものがあるならばそこを適切な時期に精密な治療をして磨きやすいお口を作ります。その後、その状態を維持しつつ、ごく初期の虫歯や歯周病の兆候を発見するためにもクリーニングを含めたメンテナンスに通っていただく。この理解がとても大切なんです。当院の治療は予防のための治療であると考えていただいていいと思います。
子どもの予防、妊婦歯科検診の重要性も伝えていきたい
「なぜこの治療・メンテナンスが必要なのか?」を理解していただけるよう努めておられるのですね。
【駿院長】治療や予防の因果関係や必要性を患者さんに理解していただくのは本当に大事ですが、どの歯科の先生であっても難しいとおっしゃる部分でもあります。その予防と治療のバランスを取りつつ、予防を第一の目的として取り組んでいきたいという思いは、私も副院長も同じです。予防に勝る治療はないと思っています。また2回目以降のメンテナンスはおもに歯科衛生士が担当しますが、かならずその結果を私や副院長がチェックし、患者さんにも直接お声がけをするようにしています。メンテナンスであっても歯科衛生士と歯科医師、2つの目があると患者さんも安心されますから。コミュニケーションも大切にしながら、皆さんとの関係性をつくっていきたいですね。
お薬手帳のチェックもされるとか。
【駿院長】初診時にかならず提出していただき、いま服用しているお薬の内容や全身疾患の有無、既往歴なども確認します。お薬を処方されている内科などのかかりつけの先生方にも処方の意図がかならずおありですが、患者さんはまれにその意図を読み違えていることもあります。こちらで抜歯などの治療をする際などはかならずお手紙を送り、「当院ではこういう処置を行う予定です。貴院から処方されているお薬はこういう意図であっていますでしょうか?」とかかりつけの先生とすり合わせを行った上で、当院での治療を行います。地域のかかりつけの歯科である以上、患者さんに関わる病診連携、医院同士の連携も大切にしたい部分だと考えています。
読者へのメッセージをお願いします。
【駿院長】生まれる前から最期まで通えるような歯科として、今後も研鑽を積みながら、レベルの高い処置を当院で完結できるようめざしていくつもりです。0歳から100歳までどなたでもいらしてくださいね。
【希実子副院長】大人も子どももお口の環境を整えることが予防の第一であることを理解していただけるようにこれからも努めていきたいですね。そして自分の育児経験を踏まえて、子育てをしている方の仕上げ磨きのお悩みなどの具体的なアドバイスもできますし、やはり妊婦さんの歯科検診の重要性は伝え続けていくつもりです。お子さんと一緒に来院できる環境を整えていますし、患者さんに寄り添いながら必要な知識をお届けできるような場所でありたいと考えていますので、どなたもお気軽に足を運んでみてくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/46万円~