子どもから大人まで受けられる
歯列矯正のメリットと方法の種類
Kuniデンタルクリニック
(長久手市/はなみずき通駅)
最終更新日:2025/03/31


- 自由診療
一口に「歯並びが良くない」と言っても、歯の生える向きがばらばら、出っ歯、歯を噛んでいても前歯が閉じない開咬(オープンバイト)や、反対に噛み合わせが深い過蓋咬合(ディープバイト)、歯の間の隙間が目立つすきっ歯、受け口など、バリエーションはさまざまだ。歯並びが気になり、笑顔に自信が持てないと悩む人にとって、有用なのが歯列矯正だ。子どもの時期に始めることもあれば、大人になってから取り組む人も多く、一方で治療期間が長く、自費診療であることから、矯正を始めるのに慎重になる人も少なくない。そこで、矯正をはじめ幅広い診療を通じて歯や口元の悩みの解決をめざす「Kuniデンタルクリニック」の山村邦仁院長に、子どもと大人、それぞれの矯正のメリットとデメリット、矯正の方法などについて話を聞いた。
(取材日2025年2月6日)
目次
矯正の目的を理解して、モチベーションを保って継続することが重要。親子で矯正を受けるケースも
- Q歯列矯正の目的について教えてください。
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A
▲幅広い治療に対応
何らかの理由で乱れた歯列を整えるために行うのが歯列矯正で、患者さんにとって最も大きなメリットといえる目的が、口元の見た目がきれいに整う点です。歯並びが気になるあまり、口を開いて笑えなかったり、口元を隠す癖がついてしまったりと、堂々とした態度を取りづらくなってしまう人は珍しくありません。笑顔に自信を持てるようになるためにも、歯並びをきれいに整えることはとても大切だと思います。ほかにも、食べ物をしっかり噛めるようになる、歯磨きがしやすくなるといった目的もあります。矯正を始める時期としては大きく、永久歯に生え替わる時期から始める小児矯正と、永久歯が生えそろった後の成人矯正に分けられます。
- Q小児矯正のメリットを教えてください。
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A
▲小児矯正のメリットも多数
小児は全身が成長中で骨や筋肉が柔軟です。この成長をうまく利用すれば、歯を抜くことなく矯正を進めることも期待できます。小児矯正の目的は、将来的に永久歯の歯列が整った状態になるよう誘導すること。いわば、下準備のようなものですね。そんな小児矯正の軸となるのが、歯が生える環境を整えることと、口周りの筋肉の発達を適切に促すことです。実は、歯並びと口腔周囲の筋肉の機能は密接な関わりがあります。例えば指しゃぶりなどの悪習癖があると、顎の発達、あるいは呼吸や飲み込みなどの機能に影響し、歯並びが悪くなってしまう可能性があります。小児矯正を行う場合、これらのような後天的な環境要因の改善も見据えて計画を検討します。
- Q小児矯正の方法や、始める時期の目安について教えてください。
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A
▲患者へのさまざまな配慮を行っている。
悪習癖の改善には、MFT(口腔筋機能療法)を実践します。当院だとお子さんの協力が得られる、6歳前後から行うことが多いです。まずは、お子さん本人と親御さんにMFTのやり方をレクチャーし、毎日ご自宅で実践してもらいます。定期受診で評価を受けながら、だいたい半年から1年程度継続して改善をめざします。顎を広げる必要がある場合は、乳歯から永久歯への生え替わりのタイミングから装置の装着を開始します。当院では取り外し式の装置を用いることが多いですね。装置は13〜15歳頃で完了することもありますが、進み具合によっては成人矯正に移行することも。長期化しやすいのが、小児矯正のデメリットの一つですね。
- Q成人矯正のメリットと注意点を教えてください。
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A
▲子どもに安心して通ってもらうためのスペース
成人矯正は、永久歯が生え替わった後に行うもので、小児矯正からスタートした方の場合「2期矯正」と表現することもあります。一番の目的は口元のコンプレックスの解消ですね。歯の表面にブラケットを固定するワイヤー矯正や、透明なマウスピース型装置を装着する方法などがあり、期間は2〜3年程度と小児矯正と比べて短いです。しかし、成人後の場合は体が成長しきっているため子どものような柔軟性はなく、装置の調整によって強い痛みが生じたり、症例によっては抜歯する必要があったりします。マウスピース型装置のように取り外し可能なものほど、決められた時間・期間で継続しないと、予定どおりに矯正が進まないことがあります。
- Q長期間治療が継続できるか不安な方にはどのようにアドバイスを?
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A
▲マウスピース型装置を用いた矯正にも対応
矯正にかかる期間は年単位ですし、定期的に歯科クリニックを受診する必要がありますから、継続できるかどうかは矯正を受ける本人の意思に左右される面も大きいと思います。小児矯正の場合、本人より親御さんが気にされているケースがほとんどですが、当院では親御さんたちだけでなく、お子さん本人にもきちんと説明して理解を促し、協力を得られるように努めています。成人後の患者さんであれば、例えばマウスピース型装置のつけ外しに不安があるようであれば、固定式のワイヤー矯正を検討するのも一つの手段だと思います。無理なく、モチベーションを保って継続できるように、患者さんに合った方法の提案に努めています。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正(I期矯正)/33万円 I期矯正とII期矯正(マウスピース型装置)/82万5000円 I期矯正とII期矯正(ワイヤー)/77万円 小児床矯正/33万円 ブラケット矯正(表)/82万5000円 ブラケット矯正(裏)/110万円 マウスピース型装置を用いた矯正/40万~45万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。