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今井 浩 院長の独自取材記事

いまいリウマチ・リハビリテーション

(松山市/立花駅)

最終更新日:2023/02/07

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション main

2022年11月に新規開業した「いまいリウマチ・リハビリテーション」は、外来診療から手術・リハビリテーションまでトータルで対応しているクリニックだ。院内に手術・入院設備、リハビリテーション施設を整え、患者一人ひとりに適した治療の提案に努めている。院長を務めるのは、愛媛大学医学部附属病院整形外科で長年研鑽を積み、中でも手外科、股関節外科のエキスパートである今井浩院長。そんな先生のもとに麻酔科の医師、理学療法士らが集結し、チーム医療がスタートした。今回は「より深く、患者一人ひとりに寄り添いたい」と語る院長の患者への思いに迫った。

(取材日2022年12月17日)

診察、手術、リハビリテーション、すべてに応えたい

クリニックとしてはかなり規模の大きい立派な建物ですね。

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション1

ありがとうございます。やるからには、できることはすべて完遂できる病院をつくりたかったんです。診察やエックス線、エコー、CT、MRIなどの画像検査の結果をもとに診断を行い、どのような治療がその患者さんに適しているのかをたくさんの選択肢の中から提案し、ご家族も含めみんなで考えて治療法を導き出す。その中で手術、入院が必要な場合があるので手術室、入院病棟もつくろうという流れで計画が広がって、今のかたちでの開業となりました。検査機器が足りないから診断がつかない、手術室がないから手術ができない……それでは後悔すると思ったんです。やはり患者さんのためにできることは、できる限りやりたいですし、クリニックながらも大きい病院でやってきたことと遜色ない治療をご提供できたらと考えています。

それがクリニックの強みとなっているのでしょうか?

そうですね。当院は診察から治療、リハビリテーションといったすべてを一貫して行っていますが、そのために麻酔科の医師、理学療法士、検査技師らみんなが頑張ってくれています。整形外科にとって、ペインクリニックに対応できる麻酔科の医師がいるというのは理想なんです。手術前から術中、術後まで痛みに配慮した管理ができるのは、麻酔科の先生がいるからこそ。麻酔科の医師は大学病院時代をともにした先生なんですが、とにかく患者さんに対して優しい気遣いができる方。手術後、必ず患者さんのお名前を呼んで優しく声かけをされているのを見ていて、自分が患者だったら絶対この先生に麻酔をかけてもらいたいと思っていました。2023年春からはご家族の事情で先生が交代するのですが、次に来られる先生も、その先生のお墨つきの方なので安心しています(笑)。

リハビリテーションの理学療法士も頼れる方がそろっているとか?

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション2

リハビリテーション科の理学療法士長は、大学病院から30年来の付き合いの先生です。お世話になりましたと退職のあいさつに行ったら、1〜2週間して「先生にほれ抜いているので僕も辞めます」と、ついてきてくれたんですよ。力強い言葉をいただいて、本当にうれしかったですね。

どんな思いで開業されたのでしょうか?

開院するとき、スタッフの前で話したのは「スタッフが楽しく笑顔で、やりがいのある病院。それが結果的に患者さんのためになる」ということです。先ほど規模が広がっていったとお話ししましたが、スタッフも麻酔科の医師、理学療法士、検査技師、看護師、看護補助、事務員、厨房スタッフなど約40人の大所帯。彼らがやりがいを持って楽しく仕事ができ、毎日仕事に来るのがワクワクするような病院をめざしています。働く人が生き生きと輝いている雰囲気って、必ず患者さんに伝わると思うんですよ。もちろん患者さんを想うことは大前提ですが、スタッフがまず楽しく、自分の家族を連れてきたくなるような病院。そこに目標を置くと、病院の雰囲気も良くなるんじゃないかなと思いました。

痛みを緩和するための治療でQOL向上をめざす

そもそもの開業のきっかけとは?

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション3

大きい病院で患者さんの細かい要望に応えるには限界があると感じたんです。例えば手術をした患者さんが帰宅後にトラブルを起こしたとき、大きな病院だとすぐに医師が対応することが難しい。それが開業医なら、患者さんも直接医師に連絡がしやすいでしょうし、医師側も患者さんとの距離を近くに感じられる。そんな医療に憧れました。30年近く愛媛大学医学部附属病院や関連病院にて経験を積んできましたので、引き続き研究・教育の道も考えましたが、自分一人でどこまでできるのか、チャレンジしてみたかったという気持ちが最後の一押しになりました。場所は、愛南町から四国中央市まで、遠方からの患者さんも通院しやすい場所ということで、松山ICの近くを選びました。愛媛大学医学部附属病院で診ていた患者さんも、引き続き診ていけたらと考えています。

先生が専門とされている股関節の治療について教えてください。

着物文化が影響しているのかもしれませんが、日本人は骨盤が小さい人が多いんです。骨盤が小さいと股関節の受け皿が小さく、その小さい範囲で体重を受けるので軟骨がすり減りやすいんですね。若いときは軟骨がしっかり残っているので問題なくても、加齢とともにすり減ってきて、痛みが出てくるケースが多いです。治療法としては、軟骨が残っている場合は、投薬やリハビリテーションなどを行いますが、軟骨がなくなってきたら時期をみて人工股関節を入れるなどの外科治療を考えます。股関節の病気は年齢的なものだけでなく、子どもの頃から痛みが出ている人もいます。10代から症状のある方が出産前に手術をしたり、出産後の体重増加で股関節に痛みが出て、手術を行ったというケースもあります。

先生がやりがいや喜びを感じる瞬間とは?

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション4

慢性的な痛みの場合、とにかく痛みのない生活ができるように治療を進めていきますが、だんだんお薬やリハビリテーションでは痛みの緩和が難しくなってくるんですね。そうなると手術という選択肢をご提案します。痛みが緩和された場合、表情が一気に変わります。痛みから表情も暗く、服装もパジャマで来院されていた方がおしゃれになって、笑顔で診察室に入って来られたりするとうれしいと思いますね。医師冥利に尽きる瞬間です。痛みにアプローチすることで、人生も変わることがある。それが整形外科の醍醐味だと感じています。

患者の痛みがわかる、人間味のある医師に

ところで、先生が医師をめざすようになったきっかけは何ですか?

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション5

父が医師だったことが大きいですね。とはいえ父は私が小学校低学年の頃に病気で亡くなったので、正直医師をしている姿はあまり記憶に残ってないんですが……。ただ、父の病気を治すことができたらと思ったのが、今思えば最初だったのかもしれません。それに母の思いもあったんだと思います。夢半ばで倒れた父を見ていて、自分の息子を医者にしたいという強い気持ちが、いつの間にか私に伝染していたのかもしれませんね。整形外科を選んだのは、これからの超高齢社会に置いて重大な役割を担うだろうと思ったからです。

今後の展望についてお聞かせください。

30年間、大学や関連病院でたくさんの患者さんを診させてもらった中でついた知識を、次の患者さんに生かしていけたらと思っています。原因不明の痛みで来られる方がいらしても、大学時代からそういう患者さんをずっと診てきた経験を踏まえて画像診断などの検査で原因を探ります。「わからない」という不安は大きいと思うので、原因を見つけられたら喜んでいただけますし、私もうれしいです。自分だったらこうしてほしい、こうしてもらったらうれしいということをしてあげたいなと、ここ数年は特に思っています。自分も年を重ね、ぎっくり腰や肩凝りを経験し、患者さんの痛みってこれだったんだと気づきました。いろいろな経験をして、少しずつ人間味のある、患者さんの痛みのわかる医師になっていくのかなと思いますし、その気持ちは今後も大切にしていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

今井浩院長 いまいリウマチ・リハビリテーション6

手と股関節は長年研鑽を積んできた分野ですので、股関節の痛みと手や肘の痛み。そこでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。また首・肩・腰などの部位に関わらず、原因がよくわからない痛みで困っていらっしゃる方の助けになれればうれしいです。ペインクリニック外科の先生もいますので、整形外科とペインクリニック外科の二診体制で患者さんの痛みを和らげ、QOLの向上に貢献できたらと思います。

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