芝野 康司 院長の独自取材記事
しばの整形外科リハビリテーションクリニック
(箕面市/箕面船場阪大前駅)
最終更新日:2026/06/17
箕面市船場西2丁目にあるメディカルビルに位置する「しばの整形外科リハビリテーションクリニック」は、開業から数年を経て、地域に根差し、“リハビリに注力する整形外科”として存在感を発揮している。箕面市立病院などで研鑽を積み、肩関節外科の専門家のもとで専門的な診療を学んだ芝野康司院長は、高校球児のメディカルチェックにも携わり、スポーツ障害から日常生活に支障を来す肩の痛みまで、幅広い症例に精通する肩関節の専門家。「整形外科の治療は診断や処置だけで完結するものではなく、その後のリハビリが回復を大きく左右します」と、語る芝野院長の言葉どおり、同院の診療には患者一人ひとりに真摯に向き合う姿勢が息づいている。芝野院長に、同院の診療の特徴や今後の展望などについて聞いた。
(取材日2026年1月23日)
整形外科医として感じた、リハビリの重要性
まずは開業の経緯を聞かせてください。

私は大阪大学整形外科の関連病院や箕面市立病院で、肩関節痛や骨粗しょう症、ケガや骨折、スポーツ関連の外傷など幅広い治療に携わってきました。その経験を通して強く感じたのが「リハビリの重要性」です。大きな病院でもリハビリは行っていますが、病院ではどうしても手術がメインになり、術前や術後のリハビリまでしっかりと行う時間はありません。そこで、近隣のクリニックにお願いすることが多かったのですが、そもそも受け入れることができる施設がそれほど多くないんですね。そのことから退院後の生活に不安を感じ、安全だからと施設に入居するしかなくなった患者さんたちを見送ることも少なくありませんでした。そこで、一人でも多くの人がリハビリを通して自分らしい暮らしができるようにしたいと思い、自分でクリニックを開設しようと考えるようになりました。
先生ご自身も、ケガやリハビリの経験があるそうですね。
小さい頃に野球を始め、大学を卒業するまで野球に取り組んでいたこともあり、骨折や靱帯損傷などたくさんのケガを経験しました。今思えば、整形外科にお世話になりっぱなしの人生で、特に腰椎椎間板ヘルニアを患った時には、ろくに歩くこともできなくなり、1人で治療とリハビリに取り組む日々を過ごしました。肉体的につらかったのはもちろんですが、大好きな野球を奪われたような気持ちになって精神的にもずいぶん追い込まれました。ですから、体に痛みやしびれがある患者さんがどんなにつらいか、治療が終わるまでの日々がどんなに不安かは理解しているつもりです。そのつらさがわかるからこそ、患者さんの不安に寄り添った治療とリハビリが提供できると考えています。
先生は肩関節を専門とされているそうですね。

日本の肩関節外科の専門家である故・信原克哉先生のもとで肩関節の診断から手術まで学び、信原先生が開設された「信原クリニック」では投球障害や動作解析など、非常に多くのことを勉強させていただきました。たくさんの手術や治療、リハビリも経験しましたし、高校球児たちのメディカルチェックを通して得た知識や経験も貴重だったと思います。春、夏に甲子園球場で行われる甲子園大会に出場する高校球児たちのメディカルチェックを担当している経験を生かして、「様子を見るだけ」ではない肩の治療やリハビリをご提供できればなと思っています。肩凝りや四十肩、五十肩、野球やテニスのようなオーバーヘッド動作の多いスポーツによる痛みで悩んでいることがあれば、ぜひ相談してください。
「攻めるリハビリ」がテーマ
リハビリのこだわりについて聞かせてください。

当院では「攻めるリハビリ」をテーマに掲げ、経験豊富な理学療法士がマンツーマンで対応。体外衝撃波装置など先進的な機器も導入して、痛みの緩和から機能回復、再発予防までを見据えたリハビリを提供しています。特に治療機器にはこだわりましたので、ウォーターベッドや頸椎けん引器、腰椎けん引器などのおなじみのものだけでなく、アスリートが使用しているような超音波治療機器など種類も豊富にそろえています。それぞれの機械に特徴がありますので、リハビリ前には経験豊富な理学療法士が全身の状態をしっかりと評価して、計画を立ててからリハビリを行います。もちろん、私も定期的に検査・診察を行い、体の状態をしっかりとチェックしています。
治療機器を用いたリハビリにはどんなメリットがあるのですか?
機械を使ったリハビリと聞くと、「どうせ気休めでしょう?」と思われることも多いのですが、昨今のテクノロジーの進歩はすさまじく、整形外科医の私たちでも驚くほどです。人の手で行うリハビリとは違い、施術者が疲れることもありませんし、正しく使用すれば、よりダイナミックな動きのあるリハビリが可能になると期待できます。当院で使用している機器はすべて、実際に私が性能を吟味して良いと思ったものを導入していますし、スタッフの評価も高いものばかりです。これまでのリハビリで満足できなかった人にも、ぜひ経験してみてほしいなと思っています。
慢性的な痛みやスポーツを続けながらのリハビリにも取り組まれているのですね。

痛みを改善するために「休む」という考え方は、もちろん大切です。しかし、仕事やスポーツを完全に休むわけにはいかないなど、お一人お一人に無視できない事情があります。当院では、そうした方々ができるだけ日常生活や競技を続けながら回復をめざせるよう、状態に応じたリハビリを含めた治療計画を立てています。リハビリでは、拡散型の体外衝撃波装置という機器を導入しています。肩、首、肘や手首などの関節、アキレス腱といった部位にアプローチが可能です。理学療法士が全身状態を評価し、個々に合わせた計画を作成します。無理なく動かしながら再発予防まで見据えたサポートができます。
治療やリハビリを通して地域貢献をめざす
骨粗しょう症の治療にも注力されていると伺いました。

骨粗しょう症は今、若い人にも静かに広がっています。しかし、まだまだ一般的な認知はもちろん、医療者の間でも認知が少なく、見逃されていることも多い病気です。高齢になって骨折すると治療に時間がかかるだけでなく、治療が終わった後の生活に支障を来すことも少なくありません。そうならないためにも、女性の場合、まずは閉経を目安に検査してもらえたらなと思います。検査には痛みの心配も少なく、検査結果に沿った対策を立てることで骨折リスクを大幅に軽減することが見込めます。健康診断のついででも、腰痛などの受診のついででも構いません。ぜひ一度検査を受けてくださいね。
地域の皆さんに伝えたいことはありますか?
まずは、地域の皆さんに当院のことを知っていただき、必要な方に必要なリハビリを届けられたらなと思っています。リハビリはすぐに体の変化を実感できるものばかりではありませんし、忙しい毎日の中で面倒に感じることもあるかもしれません。しかし、体の痛みやしびれが続けば動くことがおっくうになってしまったり、精神的に落ち込んでしまったりと、ネガティブな方向へと進んでいくきっかけになってしまいます。「このくらい大丈夫だろう」と放置しておいた結果が、動きにくさにつながってしまうのは悲しいです。私たちは一人でも多くの人に人生を満喫していただくためにも、より良いリハビリを届けていきたいです。
それでは最後に、今後の展望をお聞かせください。

「リハビリにしっかり取り組めるクリニックをつくる」という目標は達成できました。だからこそ、次はこのクリニックをしっかりと続けていかなくてはいけないと思います。今後は他科のクリニックとの連携や病院との連携をさらに深め、より地域の皆さんのお役に立てるクリニックへと成長していきたいと考えています。また、リハビリ以外にも、アスリートたちのコンディショニングにも興味を持っています。当面はケガやスポーツ障害からの復帰のサポートになりますが、いずれはパフォーマンスに関するアプローチとしてコンディショニングにも取り組めたら、これまでの私の経験をより生かせるかもしれません。いずれにせよ、一つひとつ丁寧に取り組んで、地域の健康に貢献していきたいです。

