平井幹士院長の独自取材記事

ならづ歯科・矯正歯科

(岡山市北区／備前一宮駅)

最終更新日：2023/01/16

中鉄バスの緑ヶ丘団地入口停留所から徒歩2分、専用駐車場も備えている「ならづ歯科・矯正歯科」は2022年10月にオープンした歯科医院だ。岡山市の中心部から車で30分ほど、広い通りに面しており、入り口にはスロープが設置されている。院内はバリアフリー設計で、車いすやベビーカーのままでも移動が可能だ。天井や壁に使用されている木材がぬくもりのある空間を演出している。平井幹士院長は、一般歯科や矯正のほか、インプラント治療、入れ歯やホワイトニング、小児歯科など幅広い分野の診療に対応しており、安全・安心の治療を提供するため、衛生面へのこだわりは強い。また完全個室のユニットでプライバシーにも配慮する平井院長に、「患者ファースト」を掲げる診療への思いや開業までの経緯について語ってもらった。

（取材日2022年11月18日）

すべての人が安心して快適に過ごせる空間に
デジタル機器だけではなくアナログ技術も使用
歯科医療への不安を払拭し、健康をサポートしたい

すべての人が安心して快適に過ごせる空間に

明るくて温かみのある雰囲気の院内ですね。

どの世代の方も通いやすく、快適に過ごせる空間をめざしました。駐車場から入り口、そして院内まですべてバリアフリー設計となっているため、車いすやベビーカーの方もスムーズに移動していただけます。トイレも広々としたスペースを確保し、おむつ交換台を設置するほかオストメイトにも対応しています。また診療を行うユニットはすべて完全個室で、隣のユニットで治療を受けている患者さんへの説明や歯を削る音など、できる限りの音を遮断してプライバシーに配慮しています。当院は、岡山の中心部から少し離れているため、車で来院される患者さんのために、駐車場も9台分備えました。日曜も診療していますので、平日は忙しくて時間が取れないという方も気軽に来院してほしいと思っています。

衛生面へのこだわりを教えてください。

歯科医院では口腔内の治療をするため、当然ではありますが、器具に唾液や血液が付着します。これをきちんと洗浄し、ウイルスや細菌は死滅させなければなりません。当院ではまず、器具を超音波で洗浄します。その後、性能にこだわった洗浄器でさらに念入りに洗います。これは医療用の食洗器のようなものだとご理解ください。手洗いでは、目に見えない付着物が残ってしまう可能性も否定できません。そのため、当院ではこのような方法を採用しています。そして、最後に滅菌器を使用。複雑な形状の器具も多いため、内部までしっかりと洗浄・消毒・滅菌を行うことで、院内感染の防止に努めています。

ユニットの前には大きなモニターが設置されていますね。

当院では、歯科用3Dデジタル歯科用CTを導入しています。これまで平面の画像だったエックス線写真が立体的に撮影でき、なおかつスライス画像で歯や骨の状態をより詳細に把握できるようになりました。また、口腔内カメラを使用して患者さんのお口の中を撮影します。肉眼では確認できないような細かな部分まで写せるんですよ。これは治療前後の記録や経過観察にも大いに重要です。このようにして撮影した画像をモニターに表示し、患者さん自身にもお口の状態を確認してもらっています。口腔内は高性能カメラで撮影していますので、画像が鮮明で拡大も可能です。磨き残しや赤く腫れている部分、歯垢の付着や歯のすり減りなど、ご自分のお口の中をしっかりと見る機会は少ないのではないでしょうか。また画像は噛み合わせの診断にも役立てています。

デジタル機器だけではなくアナログ技術も使用

開業までの経緯を教えてください。

おじが歯科医師で、その勧めでこの道を志しました。大学を卒業後、総合病院の口腔外科で学ぶ機会がありましたが、指導医師からの指示がほとんど理解できず、これでは駄目だと一念発起。それからは勉強に没頭する日々を送っていました。そんな時に母校のOBである大坂の開業医の先生から声をかけていただき、勤務医として矯正やインプラント治療の経験を積ませてもらったことが、私の人生のターニングポイントです。ここでの経験がなければ、今の私はありません。知識だけでなく、それを診療に生かせるようになったのは、幅広い症状の臨床経験を積ませてもらったからこそです。そして、勉強会にも参加するようになり、全国各地に知り合いの歯科医師が増えていったことも私の財産ですね。

どのような患者さんが来院されますか？

ご高齢の方は、入れ歯が合わないというご相談が多いですね。また噛み合わせの悩みを抱えている人も少なくありません。当院では、入れ歯を作製する場合にはまず歯型を採ります。この型取りしたものを消毒する機器も導入しています。古い入れ歯のどこがダメで、なにが必要なのか写真や模型など、さまざまな資料をもとに、入れ歯やかぶせ物などを作る専門家である歯科技工士の先生と相談し、製作いたします。また歯科治療において、歯科医師1人ができることは限られています。スタッフはもちろん、歯科衛生士、歯科技工士、そして歯科医師が三位一体となることで初めていい治療が提供できるのです。

予防歯科についてお聞かせください。

歯への意識の高さは人それぞれですが、「予防歯科」と聞くと定期的に歯科医院に通い、歯石の除去やフッ素塗布をする流れを思い浮かべる人がほとんどではないでしょうか。私は、一人ひとりに合わせた適切な治療の上にこそ「予防」が成り立つと考えています。例えば、詰め物やかぶせ物などの人工物は壊れてしまう可能性があり、歯は擦り減っていくものです。患者さんの口腔内は一人ひとり異なるように、今後どのように変化していくかはわかりません。そのために、定期的に口腔内を観察し、その人のリスクを把握しながら、メンテナンスの内容を考えて提案するというオーダーメイド方式こそが当院の予防歯科です。

歯科医療への不安を払拭し、健康をサポートしたい

診療の際に大切にしていることは何ですか？

「患者ファースト」を忘れないことです。患者さんの希望を最大限に尊重し、不利益となるような提案はしません。歯科医院に、痛い、怖い、話しにくいというマイナスなイメージを持つ人はとても多く、その不安を少しでも払拭できるように、わかりやすく丁寧な説明を心がけています。また、患者さんの同意なく、こちらから治療を押しつけることは一切ありません。治療方針に関しては、複数の方法を提示し、それぞれのメリット・デメリットもすべてお話しします。それから患者さん本人に選択していただき、納得していただいた上で治療を始めますので、ご安心ください。

痛みに配慮した治療をしているそうですね。

はい。治療の痛みを軽減するために麻酔を施すわけですが、その麻酔注射が痛いという理由で受診を迷う人もいるのではないでしょうか。極力痛みを感じさせないように、注入スピードなどに配慮した麻酔を行っています。しかし、それでも心配なお気持ちはよくわかります。希望があれば注射前に表面麻酔をすることも可能です。さらに治療を受けるというストレスを少しでも軽減できるように、完全個室のユニットはゆったりとしたスペースを確保しました。リラックスしていただける環境づくりにも注力しています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

デジタル機器を駆使しつつ、アナログな技術も大切にしながら、安心・安全な治療を提供できるように努めています。そして、感染症対策にも細心の注意を払っています。お口や歯の状態は、全身の健康と密接な関係があります。健康への第一歩として、まずは口腔内の状態を整えましょう。当院では、一人ひとりに合わせた予防歯科を行っています。年齢はもちろん、歯並びや生活習慣の違いから、皆さんのお口の中はほかの誰とも同じことはありません。そのため、予防歯科もすべて同じ方法ではなく、その人に合った方法でなければならない、というのが当院の考え方です。そのためには、定期的に口腔内を観察し、リスクを把握する必要があることは言うまでもありません。皆さんの口腔内を整え、健康をサポートできる存在をめざしていますので、まずは気軽にお越しください。