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河口 正雄 院長の独自取材記事

サルスクリニック有明

(江東区/有明駅)

最終更新日:2023/04/14

河口正雄院長 サルスクリニック有明 main

有明駅から徒歩5分、有明ガーデンのクリニックモール内にある「サルスクリニック有明」。都内に3ヵ所あるサルスクリニックのうちの一つだ。2022年11月の開業時より院長を務める河口正雄先生は、大学病院や地域の基幹病院で心疾患を扱う循環器診療に長年携わってきた。急性期の患者を診る現場から健康診断を行う部門に異動したことで、生活習慣を改善し、病気を未然に防ぐことの大切さを痛感したという。内科診療に加え、人間ドックなどの各種検診、常勤の管理栄養士による食事指導も行う同院。大切にしている理念や、河口院長自身の診療への考え方などについて話を聞いた。

(取材日2023年3月30日)

予防と早期発見に注力する管理栄養士常駐のクリニック

クリニックのコンセプトや特色を教えてください。

河口正雄院長 サルスクリニック有明1

当院は、さまざまな内科疾患や生活習慣病の診療を行うとともに、検診や人間ドックにも力を入れているクリニックです。なぜなら、病気を未然に防ぐこと、また発症したとしてもできるだけ早期に治療を開始することが、患者さんが楽しく健康に生きるために重要だと考えているからです。循環器内科を専門とする私のほかに、腎疾患や糖尿病、消化器系疾患など、それぞれに専門を持つ非常勤の医師がおり、専門分野を生かし、連携をしながら診療しております。看護師や検査技師もチーム医療の大切な一員です。また、各種検査設備をそろえ、大学病院並みの検査項目に対応しています。血液検査や心電図、超音波、CTなどは、検査当日に結果が出るので、迅速に治療方針を決めることができるのも強みですね。胃の内視鏡検査も予約制となりますが、院内で行えます。

常勤の管理栄養士がいらっしゃるのも特徴の一つでしょうか。

そのとおりです。当院では、治療の一環として管理栄養士による食事指導を重視しています。高血圧症や脂質異常症、糖尿病などが生活習慣病の代表例ですが、それらは動脈硬化を来す恐れのある病気です。放置して悪化すれば脳卒中や心筋梗塞、腎臓病を発症する恐れがあります。生活習慣の大きな要素を占める食生活をきちんとすることが、生活習慣病治療の第一歩となりますが、具体的にどうしたらいいかわからないという方も多いでしょう。そこで管理栄養士が、その患者さんにとって続けやすい食事の改善案を提案します。脂肪量や筋肉量、基礎代謝量を測定する機械も活用しながら、患者さんのモチベーションを高めていきます。血圧が高ければ降圧剤を、血糖値が高ければ血糖降下薬を出すというのが、従来の医療でした。当院では、すぐに薬を処方するのではなく、まずは生活習慣を改めることによって、症状の進行抑制や改善をめざします。

アスリートに対する栄養指導も行っているそうですね。

河口正雄院長 サルスクリニック有明2

身体活動量が多いアスリートは、それぞれのスポーツの特性に応じたケアが必要です。当院には、スポーツ栄養学に関する高い知識を持つ管理栄養士が在籍しており、成長期の子どもから大人まで幅広く対応しています。スポーツでの高いパフォーマンスを発揮できる体づくりを目標に、健康面にも配慮した食生活の指導を行っています。

未病の段階から治療は始まる。健康寿命を延ばすために

こちらの院長に就任された経緯についてお聞かせください。

河口正雄院長 サルスクリニック有明3

私は、大学病院や地域の基幹病院で、狭心症や心筋梗塞、心不全などの心疾患を扱う循環器診療に長年携わってきました。多くが重症の患者さんで、救命も含めた急性期の治療に取り組んできました。定年退職が近くなってからは、健康診断や人間ドックを行う部門の室長を務めておりました。その時に発見したのは、急性期だけでなく、未病の段階から、患者さんの治療は始まっているということです。これからの時代は症状が出たら病院に行くのではなく、症状がない時点で健康診断や人間ドックを受け、早期に自分の体の状況を把握して、病気にならないようにすることが、患者さんのためにも、日本全体の医療費を抑えるという意味でも大事だと思い、サルスクリニック有明の院長に就任しました。

開業前には訪問診療にも携わっておられたそうですね。

当法人は、訪問診療から出発していることもあり、開業前の準備期間を利用して、半年間経験しました。これまで私は、病院に来られた急性期の患者さんを治療し、通院が難しい方を在宅医療へとつなげる役割で、ご自宅に戻った後のケアは訪問診療を担当する先生方にお任せするというかたちでした。しかし、実際の訪問診療の現場を経験することで、大きな学びとなりました。訪問診療の現場では、内科疾患だけでなく、軽い捻挫や皮膚病、認知症、口腔内の健康まで注意を払わなくてはなりません。さまざまな診療科に通じている必要があり、これこそ総合診療だと感じました。ご自宅に戻られた患者さんの生活の様子や、ご家族の介護負担などを目の当たりにし、病気にかかる前に、健康診断や人間ドックといった「川の上流」から、健康寿命を延ばす取り組みをしていかなくてはと、決意を新たにしました。

こちらで実施している健康診断や人間ドックについて教えてください。

河口正雄院長 サルスクリニック有明4

患者さんの病気の兆候を見つけて、病気を進行させないようにすることが当院の基本方針です。基本的な健康診断に加えて、内臓脂肪が気になる方や喫煙者向けのもの、男性の罹患リスクが高い病気をスクリーニングするもの、全身の超音波検査で内臓をチェックするものなど、人間ドックのコースを幅広く用意しています。ご自身のバックグラウンドに合ったコースを選ばれると良いでしょう。どの検査を受けたらいいかわからない方は、健康診断の結果をご持参いただければ、推奨する検査項目や受ける間隔をお伝えできます。検査結果が出た後は、医師や管理栄養士によるフォローまで一貫して行っています。

病気だけを診ていても治療はできない。人を診る治療を

診療において心がけていることは何ですか?

河口正雄院長 サルスクリニック有明5

「病気を診るのではなく、人を診る」ということです。もちろん、病気の治療はしますが、病気だけを診ていても治療はできません。例えば、「血圧が高いので降圧剤を出します、では終わりです」では、高血圧症は治らないのです。なぜ高血圧になっているのか、その原因を探り、患者さんの生活背景を踏まえた上で改善方法を考えていくことが大切です。近年は電子カルテが普及したことで、パソコンの画面ばかりを見ていて、患者を見もしない触れもしないケースもあるようですが、それは医療とはいえません。きちんと患者さんの顔色を見て、不調を訴えているところに触れて、聴診器を当てて診療することを心がけています。一緒に悩みながら、治療していきましょう。

「一緒に悩みながら治療する」ということについて、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

人間の体は複雑で、こういう処置をしたら必ずこういう結果が出るというわけではないんですね。病気になる原因は一つではありませんし、同じ病気でも背景が違うと、異なる症状が出ることもあり、治療方針は変わります。その患者さんに適した、より良い治療方法は何なのか、常に考えています。治療において大事なのは、患者さんと医師の信頼関係です。信頼関係が築けたら、治療の7割は済んだといえると私は考えています。互いの性格や心情などを理解し合うことで、この先生となら一緒に治療に向けて歩んでいける、生活習慣を改善していけると思っていただけるのではないでしょうか。「患者さんの病気を治してあげたい」という医師の気持ちと、「元気になりたい」という患者の気持ちが一つになり、同じゴールをめざしていけたらと考えています。

今後の展望についてお聞かせください。

河口正雄院長 サルスクリニック有明6

病気はどこから始まるのかというと、多くは生活習慣からです。当院は、問題となっている生活習慣を見つけ改善する機会を提供したいと考えています。そのためにも、診療も検診・人間ドックも専門性の高いレベルで行えるクリニックをめざしています。また、そのことを地域の方々に認知していただけるよう努めていきたいですね。健康診断や人間ドックの段階から当院にかかっていただくことで、一緒に健康管理を行っていけたらと思います。そして、もし具合が悪くなったとしても、そのままここで診療してもらえるから大丈夫という安心感を皆さんに与えることが私たちの使命だと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/5万9400円、上部消化管内視鏡/1万9800円

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