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淵脇 貴史 院長の独自取材記事

ふちわき耳鼻咽喉科クリニック

(出雲市/川跡駅)

最終更新日:2023/01/10

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック main

耳・鼻・喉を表すかわいい動物たちの看板が目を引く「ふちわき耳鼻咽喉科クリニック」。出雲市の住宅街の一角に、2022年10月にオープンした同院はアットホームな雰囲気に加え、広い駐車場や入り口のスロープ、靴のまま入れる患者動線など、バリアフリー仕様となっており、子連れはもちろん、さまざまな年代の患者が訪れやすい空間だ。院長の淵脇貴史先生は、島根大学での勤務や研究から、耳・鼻・喉・首周り・腫瘍・甲状腺など、幅広く耳鼻咽喉科領域の研鑽を積んできたほか、九州大学ではアレルギー性鼻炎の研究に注力。クリニックでは気軽な相談先の役割を担うと同時に、「ここから高いレベルの専門医療を提供してたい」と話す淵脇院長に、同院で実践する「見える医療」や充実の検査体制、地域医療への想いなどたっぷり聞いた。

(取材日2022年11月30日)

「病気ではなく人を診る」をモットーに医療機器も厳選

これまで大学病院で研究や診察をされていたそうですが、出雲市にクリニックを開業したのはなぜですか?

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック1

一番は、大学病院で診療や研究に携わる中で「患者さんと直接関わりたい」という想いが次第に強くなったからですね。大学病院では耳や鼻、喉に関する病気はもちろん、アレルギーやがんの治療・手術なども多く携わらせていただき、やりがいを持って働いていました。一方、一般の患者さんにとって大学病院はハードルが高くて訪れにくい場所であることも感じていました。地域の中で「耳・鼻・喉・首周りのことをもっと気軽に相談できる場所をつくりたい」という思いから、この度クリニックを開業しました。当院で専門性の高い診断や治療を行えるようになれば、地域の耳鼻咽喉科医療の向上にも貢献できるのではという思いもあります。私は宮崎県出身ですが、大学に進学してからは島根県に住んでいて地域の方にとても親切にしていただきました。クリニックの診療から恩返しができたらうれしいです。

診療の方針やモットーを教えてください。

「病気ではなく、人を診る」ことです。質の高い医療を提供するためには、安心して診療や治療が受けられる環境の整備が不可欠だと思っています。なので、患者さんに寄り添うこと、私たちを信頼していただくことを何より大切にしています。そのためにも、ご自身が今どんな状況なのかを丁寧に説明し、不安を解消するよう努めています。耳・鼻・喉はご自身で見えない上に、専門性が高い領域。どのようにして患者さんに状況をわかりやすくお伝えするか気を配っています。モニターに患部を映し出してご自身の目で見ていただいたほうが、言葉で説明するよりもわかりやすいと感じますね。そうした「見える医療」を実践したいと、医療機器の導入はもちろん、院内の設備配置にまでこだわりました。また、患者さんからすると「気のせいです」とか「ストレスが原因」と言われるのは納得できないと思います。不調の原因をしっかり究明することを信条としています。

設備も充実を図り、感染症対策もしっかりされているそうですね。

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック2

内視鏡、聴力検査機、超音波、CTなど、一通りの設備はそろえています。「しっかり診断すること」にこだわりを持っているので、設備はどれも厳選していますね。また感染症対策の徹底をはじめ、安心して通えるように環境は整えながら、その中でも患者さんへの思いやりを忘れず、そして医療の質は下がらないように工夫をしています。例えば、多くの耳鼻咽喉科では、吸入薬を霧状にして直接肺や気管支に届ける「ネブライザー」という医療器具が使われています。一時期、エアロゾル感染の恐れがあるとして中止されましたが、鼻炎の患者さんにとって必要な治療だという考えから、当院では「換気した個室で一人ずつ吸入する」といった対策実施の上で行うことにしました。ほか、院内の空気を20分で入れ替える換気システムや、混雑を減らすための予約システム、非接触のセルフレジ導入などをしています。

その人に合った治療方法の提案をめざす

どんな年齢層の患者が多いですか?

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック3

圧倒的にお子さんが多いです。近くに小児科があることも影響しているのかもしれませんね。耳の痛みや鼻水、発熱を主訴とするお子さんが多い印象です。アレルギーの相談も少なくありません。私自身も子どもが5人いるので「お子さんを治してあげたい」という気持ちが強いです。お子さんも安心して通ってもらえるように負担がかからないように工夫しています。例えば、当院には、指先から採る1滴の血液から41種類のアレルギー数値を測ることができるスクリーニング検査機があります。1・2歳のお子さんは採血が難しいことが多いのですが、この機械だと怖がらない傾向にあります。痛みも少ないようですね。アレルギーになりやすいお子さんは、成長するにつれていろいろなアレルギーの因子に反応しやすくなる、いわゆる「アレルギーマーチ」へ進行する場合があります。原因を究明することで、少しでも早く介入して重症化を防いでいけたらと思っています。

アレルギー性鼻炎の研究もされていたとか。

実は、私自身が幼い頃からアレルギー性鼻炎に悩まされており、「医師になってアレルギー性鼻炎の治療に取り組みたい」と思ってこの道へ進んだんです。大学にいた頃はがんの患者さんを診る機会が多かったのですが、クリニックを開業して改めて「こんなにアレルギーに悩む方が多いんだ」と驚きましたね。同じ病気でも、患者さんによって適した治療法は異なると思うので、それぞれに合った治療を提案していきたいです。当院では、最初に点鼻薬などで抗アレルギー薬などの処方を行い、それでも治まらない場合はアレルゲンが配合された治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」という方法を提案します。この方法はスギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の方に効果が期待できるといわれています。当院ではまだ行っていませんが、ラジオ波のメスで鼻の鼻粘膜を焼くといった治療も。「クリニックの環境でどこまでできるか」が今後の課題であり、目標ですね。

さまざまな検査もされていると伺いました。どんな検査を行っているのでしょうか。

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック4

まず挙げられるのは超音波検査です。耳下腺、顎下腺、甲状腺など、首周りに関しては超音波が最も適していると思います。鑑別には医師としての長年の経験や腕が試されますね。将来的には、細胞診まで行うことでより精度の高い検査を行いたいと思っています。CT検査も行っており、骨や歯の位置・状態の確認や、細かい病変の発見に役立つので、主に副鼻腔炎や中耳炎の的確な診断に有用です。また、耳鼻咽喉科で意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、めまいの診療・検査にも対応しています。眼球の動き方を調べる機器もそろえているので、脳に原因があるめまいか、緊急度の高い症状ではないかなども、ある程度の判別はつくと思います。

日々技術を研鑽し、地域に還元していきたい

ほかに、意外と知られていない耳鼻科咽喉科で対応されている検査や治療は何かありますか?

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック5

睡眠時無呼吸症候群の検査と治療でしょうか。睡眠中に呼吸が何度も止まる病気のことで、疲れやすさや日中の強い眠気のほか、高血圧へのリスクにもつながります。当院では自宅で検査可能な簡易型・精密型両方の検査機械を導入しているほか、内視鏡を用いた気道狭窄の鑑別といった耳鼻咽喉領域の観点から診断ができる点もメリットでしょうか。また、重等症の方のCPAPによる治療も当院で対応しています。

今後どんなクリニックをめざしていきますか?

現状は、発熱患者さん専用の外来や、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザのワクチンなどで手が回っていないのですが、外科的な治療も増やしていきたいです。まずは内視鏡を用いた鼻粘膜焼灼や、下鼻甲介の手術、鼻中隔の矯正などを手がけ、アレルギー性鼻炎で対応できる領域を増やしたいと思っています。ただ手術をするだけでなく、いかに患者さんに負担なくできるかが重要。先日、大阪のクリニックへ見学に行ったのですが、苦痛を少なくするために、鎮静目的の薬を使用しながら手術されていました。こうした技術も積極的に取り入れ、患者さんの治療の選択肢を広げていくことが目標です。

読者の方にメッセージをお願いします。

淵脇貴史院長 ふちわき耳鼻咽喉科クリニック6

耳や鼻、喉、甲状腺などはがんも含めて幅広く診ることができますので、ちょっとしたことでも、気軽に相談に来ていただけたらと思います。「このクリニックがあって良かった」と思っていただき、「何かあったらここに来たら大丈夫」と信頼していただくのが目標ですね。地域に密着したクリニックをめざしています。

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