八幡 敏行 院長の独自取材記事
やはた歯科
(米子市/富士見町駅)
最終更新日:2024/01/29

JR境線・富士見駅から北東に徒歩約15分。マンションやスーパー、飲食店などが立ち並ぶ繁華なエリアに、2022年5月開業の「やはた歯科」はある。院内に入ると、白やベージュ、木目を基調とした明るく清潔感のある空間が広がり、診察前の緊張を和らげてくれる。院長を務めるのは、東京、大阪、神戸の歯科クリニックで研鑽を積んだ八幡敏行先生。「気軽な相談、納得の治療」をコンセプトに掲げ、丁寧なカウンセリングと説明で、患者一人ひとりに寄り添った診療を提供している。優しい笑顔と穏やかな話し方が印象的な八幡院長に、クリニックのこだわりや診療に対する思いを語ってもらった。
(取材日2023年5月29日)
患者が安心して通えることを最優先にしたクリニック
まず、先生が歯科医師を志したきっかけについて教えていただけますか?

僕には年の離れた兄がいるんですが、その兄が歯科医師だったというのが大きく影響していると思います。また、子どもの頃から祖父に将来は歯科医師になったらどうかと勧められていたこともあって、自然と歯科医師が将来の職業の選択肢になっていました。大学受験の時には他の進路も考えてはみたのですが、最終的にはやはり日本歯科大学へ進学しました。
2022年5月の開業ということで、院内も新しくきれいですね。開業に際してこだわった点などありますか?
新型コロナウイルス感染症の流行下での開業ということもあったので、とにかく患者さんに安心して通っていただけることを最優先にしました。特にこだわったのは、「歯科外来診療環境体制(外来環)」の基準に沿ったクリニックづくりにしたことです。外来環というのは、厚生労働省が定める医療機関の施設基準のことで、「院内感染を防ぐために、器具の滅菌などの衛生管理を徹底している」、「緊急時に応急処置ができる装置を備えている」など、当院ではすべての基準を満たせるよう整えています。院内も診療前後の患者さんがリラックスして過ごすことができる雰囲気を大切にしました。白を基調としたことで、清潔感があり明るい室内になったのではないでしょうか。また、診療室は半個室になっていますので、周りの目を気にせずに治療を受けていただけると思います。
院内設備についてはいかがでしょうか?

患者さんにより良い治療を提供できるように、院内設備も充実させています。院内感染症対策として口腔外バキュームや各種滅菌器、器具洗浄機を導入しているほか、3Dの立体映像によって外からは見えない歯肉の中まで撮影できる歯科用CT、詰め物やかぶせ物の型採りの際にお口の形を読み取る3Dスキャナー、歯や歯茎などのお口全体を撮影できる口腔内カメラも導入し、より精度の高い検査・診断ができるように設備を整えています。また、歯科治療に対して恐怖心の強い患者さんが、できるだけリラックスして治療を受けられるようにするために笑気麻酔も用意しています。これは酸素と亜酸化窒素を混ぜた笑気ガスを鼻から5分ほど吸入するもので、意識はあるまま鎮静状態で治療を受けていただけるように配慮しています。
丁寧なカウンセリングで安心感のある治療を提供
どのような患者さんが来院されますか?

小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の方に来院していただいていますが、当院の立地によるものなのか、比較的若い方のご来院が多い印象ですね。ご相談としては歯が痛むという方や歯ぎしりや食いしばりが気になるという方、メンテナンスでいらっしゃる方などさまざまです。また当院では笑気麻酔を用意していますので、痛みが苦手で治療に不安がある方にも来ていただいています。治療への恐怖があるとクリニックに行くのがおっくうになってしまうと思いますが、笑気麻酔も含め、できるだけリラックスした状態で治療を受けていただけるようにしていますので、安心してご来院いただければと思います。
先生が診療の際に大切にしていることは何ですか?
患者さんが気軽に相談でき、納得して治療を受けられるように、「患者さんの話をしっかり聞くこと」、「時間をかけた丁寧なカウンセリング」、「わかりやすい説明」を大切にしています。患者さんがどのようなことに困っていて、どのようにしたいのか、まずはしっかりと話を聞くところから始めます。その上で撮影したお口の写真なども見ていただきながら患者さん一人ひとりに合わせた治療を提案し、最終的には患者さん自身に選んでいただきます。メリットとデメリットの両方をきちんと説明した上で、患者さんに納得して治療を受けてもらいたいですからね。僕自身もより良い医療を提供できるように、常に技術や知識のブラッシュアップをすることも心がけています。
お子さんの治療で心がけていることはありますか?

歯科に対して嫌なイメージを持たないように、決して無理強いはしないということを心がけています。初めていらっしゃるお子さんの場合は、練習しながらゆっくりと治療を進めていきます。最初に治療器具を見せながら説明し、次はお口の中に入れる練習をするという具合に、歯科の雰囲気や器具に少しずつ慣れてもらってから治療へと移ることが大切です。どうしても恐怖心が強いお子さんには、恐怖心を和らげるために笑気麻酔を利用することもできます。お子さんが怖がってしまうのは仕方のないことですので、親御さんも気にせず来院していただきたいですね。
ご年配の患者さんについてはいかがでしょうか?
ご年配というよりは比較的多いのが50代くらいの仕事や子育てが落ち着いた患者さんが多いですね。そういった世代のいろんな主訴にも対応できるように研鑽を欠かさないようにしています。また東京や大阪、神戸での勤務医の経験から入れ歯の調整や根管治療なども幅広く経験を積んで開業しましたのでお困りごとがあればぜひ相談していただきたいです。実際違う所で入れ歯を作ったけど合わなくて痛いので調整したいといったことにも対応可能です。
歯周病治療と予防に注力し、口腔内の健康寿命を伸ばす
改めてこちらのクリニックで受けられる治療内容について教えてください。

一般的な歯科治療のほかに、根管治療、入れ歯、歯科口腔外科、小児歯科、他にも歯ぎしりや食いしばりに対する治療や、睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースなど幅広く対応しています。何かの治療に特化するというよりは、患者さん一人ひとりのお悩みに対応できるように準備しています。お口の問題はお子さまから高齢の方までさまざまです。どんな些細なことでも、あらゆるお悩みにお応えしていきたいと思っていますので、気になることがあればなんでも相談していただきたいですね。
歯周病治療や予防歯科に注力されているそうですね。
はい。幅広い相談に対応していきながらも、歯周病治療と予防に特に力を入れていきたいと考えています。歯周病は進行すると顎の骨が溶かされて歯が支えられなくなって抜け落ちてしまったり、誤嚥性肺炎や糖尿病、心疾患、脳梗塞、認知症などのリスクも高くなります。毎日の丁寧な歯磨きと定期検診、クリーニングによって予防することがめざせるため、早期発見・早期治療をしていくことが大切です。予防に関しては、虫歯のお子さんは年々減っている印象です。痛みや症状を伴う前の段階で、予防のために来院する患者さんも増えていて、予防に対する意識が高くなっていることを感じます。歯の健康寿命を延ばすためにも、定期的に検診やプロの手によるクリーニング、歯質を強化するためのフッ素塗布など受けていただきたいですね。
最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

開業してから1年半ほどになりますが、今後も患者さんが抱いているお口に関する不安を少しでも減らすことができるように、カウンセリングや説明を丁寧に行い、信頼関係を築くことを大切にしていきたいと考えています。また、ベビーカーや車いすのまま診療室までお入りいただけるなど、すべての方に通っていただきやすいように工夫もしています。地域の皆さんに信頼していただき、気軽に通っていただけるような親しみの持てる地域の歯科クリニックになれたらうれしいですね。お口に関することで、気になることや心配なことがある方は、些細なことでも構いませんのでぜひお気軽に相談にいらしてください。