機器や鎮静剤、手法の工夫で実現をめざす
苦痛を抑えた内視鏡検査
江東ありま胃腸肛門内視鏡クリニック 門前仲町院
(江東区/門前仲町駅)
最終更新日:2025/10/24
- 保険診療
- 自由診療
自覚症状がない重大な病気の早期発見につなげることができる内視鏡検査。早期のがんや良性のポリープであれば内視鏡切除のみで済むことも多いため、がんの予防的治療法としても活用されている。検査の認知度が上がり、その有用性が広く知られるにつれて、「受診した方が良さそう」と感じている人は多いだろう。一方、「どうしても検査に不安がある」「自覚症状はないし、今でなくても良いのでは」「大腸内視鏡は恥ずかしい」といった自己判断で検査を先延ばしにするケースも少なくない。そこで今回は「江東ありま胃腸肛門内視鏡クリニック 門前仲町院」の有馬秀英院長に、内視鏡検査を受ける目安や、内視鏡検査における痛みや不快感を抑えるための工夫などについて教えてもらった。
(取材日2025年9月16日)
目次
先端的システムによる質の高い内視鏡検査を、できるだけ楽に受けられるよう環境づくりに尽力
- Qどんなときに検査を受けるべきですか。
-
A
▲内視鏡経験の豊富な有馬先生が診察から検査まで丁寧に対応
内視鏡検査を受けたことがない35歳以上の方で、家族歴がある、ピロリ菌や便潜血が陽性である、といった方には検査を受けていただきたいと思います。以前「異常なし」と言われた方は、胃なら1~2年に1回、大腸なら3~5年に1回の頻度での検査が望ましいですね。ただし、具体的な症状がある場合は、疾患の早期発見・早期治療に向けて速やかに検査することをお勧めします。意外と知られていないのですが、何らかの症状があれば保険診療で検査が可能なんですよ。胸焼け・吐き気・腹痛・便の色が黒いなどの場合は胃の内視鏡検査を、便通異常・血便などがあれば大腸内視鏡検査を受けましょう。貧血の原因特定にもいずれかの検査が有用です。
- Q検査をするメリットを教えてください。
-
A
▲受診すべきか悩んだ場合は相談を
検査をすると、3~5人に1人の割合でポリープが見つかります。中には早期の胃がんや大腸がんも含まれていますが、初期はいずれも自覚症状に乏しく、内視鏡検査をしなければ発見できないケースが少なくありません。内視鏡検査をする最大のメリットは、がんに発展する恐れがあるポリープやがんの芽を摘むことができる点です。内視鏡検査を受けずに放置し、進行して発見された場合、内視鏡治療ではなく外科手術を選択しなければなりません。すると、入院が必要になり、社会復帰にも時間がかかります。体の負担を最小限に抑えて短期間での回復につなげるために、ぜひ検査を受けてください。
- Q苦しい、恥ずかしいといったイメージがあり検査が不安です。
-
A
▲経験豊富な女性医師も在籍している
「過去の検査がつらかった」「恥ずかしい」という方のため、当院ではさまざまな工夫をしています。例えば胃の内視鏡検査は、嘔吐反射が起こりやくす苦しいと感じる方が多い経口内視鏡ではなく、細い経鼻内視鏡を使っています。大腸の内視鏡検査も、腸に空気を入れずにスコープを挿入することで、苦しいと感じやすいおなかの張りの軽減をめざしています。女性医師も在籍していますので、お気軽にご相談ください。さらに、患者さんの年齢や体型、精神状態に応じて鎮静剤の量も調整しています。看護師が前回の検査の状況や感じた不安などを聞き取り、患者さんの状態が確実に医師へ伝わるようにしています。
- Q検査の流れを教えてください。
-
A
▲患者の痛みや不安の軽減に注力
まずは、当院のホームページや電話で検査を予約していただきます。胃の内視鏡検査のみの場合、事前診察は不要です。当日ご来院いただければ構いません。午前検査の方は、前日21時までに白粥や具のないうどんなど色のないものを軽く摂り、その後は絶食です。午後検査の方も同様に前日21時以降は絶食となります。下剤は夕食後に服用してください。水やお茶など、無色・糖分のない飲み物は摂取可能です。大腸内視鏡検査は事前診察が必要です。下剤は院内でも服用できますので、不安な方はご相談ください。詳細はクリニックのサイトのほか24時間対応のチャットをご用意しておりますのでご活用ください。
- Q検査結果を見て、適切な判断ができるか心配です。
-
A
▲検査時に撮影した画像を見ながら、丁寧な説明を行う
検査結果は、検査終了後に状態が落ち着いてから直接ご説明します。組織を採取して病理検査を行った場合は、結果がわかるまで2週間ほどかかりますが、当日わかる点についてはお答えできるので、まずは何でもお聞きください。当院では、病変の検出をサポートする新型AIを搭載した内視鏡を取り入れ、検査をする医師とAIが連携することで検査の精度を上げています。検査後にお渡しするレポートにも、医師からの説明とAIの指摘が反映されていますので、検査内容の確認やご家族への説明などにお役立てください。レポートには次回検査の時期なども記載しています。
自由診療費用の目安
自由診療とは胃カメラ/1万5000円、大腸カメラ/2万円、胃・大腸カメラ同日/3万5000円、大腸ポリープ切除/6万円

