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横関 博雄 院長の独自取材記事

横関皮膚科クリニック

(丸亀市/丸亀駅)

最終更新日:2022/09/06

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JR丸亀駅から徒歩5分の場所に位置する「横関皮膚科クリニック」。丸亀市出身の横関博雄先生は、国内外の大学で40年以上研究者として活躍した経歴を持ち、約30年在籍した東京医科歯科大学の皮膚科では名誉教授の称号を与えられた。長い研究生活から離れ、同院の開業に至ったのは、かつて同じ場所で皮膚・泌尿器科クリニックを営んでいた父の想いを継承し、地域に貢献するため。2022年7月の開業にあたり建て替えられた同院は、清潔感あふれる白色を基調とした、落ち着いた雰囲気が印象的だ。現在は専門である多汗症や皮膚アレルギー疾患に対する治療を中心に、長年の研究で培った豊富な知見を地域医療へ還元している。「香川県の地域医療を活性化させていきたい」と語る横関院長に、専門とする治療や今後の展望について、詳しく話を聞いた。

(取材日2022年8月9日)

長年の研究生活を経て、開業医であった父の想いを継承

先生は40年ほど研究職に就かれていたと伺いました。

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医師を志したのも、皮膚科を選択したのも、長年この場所で皮膚・泌尿器科のクリニックを営んでいた父の影響が大きかったですが、私は皮膚科の研究の道へと進んでいきました。免疫やアレルギーなどの研究は特に学び続けているうちに面白さを感じて、結果的に40年間も研究職に従事していましたね。現在、専門としている皮膚免疫学、皮膚アレルギーについては主に大阪大学で、多汗症については米国のアイオワ州立大学での留学中に研究を重ねました。その後は東京医科歯科大学の皮膚科に約30年在籍し、助手から講師、助教授、教授、特任教授まで務めました。これからは、これまで長く学んできたことを開業医として地域へ還元していきたいと考えています。

研究職を離れ、開業されたきっかけについてお聞かせください。

父はクリニックを2002年頃に引退し、その3年後に「ぜひともクリニックを継いでほしい」という遺言を遺して亡くなりました。クリニックに対する父の想いの強さを実感したことがきっかけで、地元へ帰ろうと思うようになったんです。父が引退して以降、この場所は一旦父の自宅となり、亡くなった後は空き家になっていたので、開業するにあたり建て直しも行いました。悩んだり苦労したりすることはありましたが、父の気持ちに応え、無事にこの地で開業することができて良かったと思っています。

皮膚科とは、どういう診療科目だとお考えでしょうか。

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皮膚は「臓器の鏡」だといわれています。「皮膚に何か異常が現れたら、体のどこかに問題がある可能性がある」ということです。そのため当院では、皮膚の疾患を表面的に診療するのではなく、血液検査やパッチテストなどのアレルギー検査によって原因を明確化し、根本から原因を取り除く治療を心がけています。また、患者さんにとって身近な疾患を扱うことが多いのも、皮膚科ならではの特徴ですね。そういう意味では、患者さんと近い位置に立ち、身近な存在として健康を支えられる診療科目だと思います。

専門性を生かし、先進の治療法を導入

先生の専門である多汗症についてお聞かせください。

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多汗症とは過剰に汗をかく病気のことで、男女関係なく10人に1人が抱える病といわれています。手のひらや足の裏など、汗をかく場所はさまざまで、中には汗が滴り落ちてくる人もいます。メディアなどを通して認知度は高くなりつつありますが、「汗っかき」なんて言葉があるせいか、「放っておけば治る」と放置されやすい疾患です。しかし、特に手汗については、生活に支障を来す場合が多いですよね。手は仕事や生活上、最もよく使いますから、ひどいと紙が破れたり、携帯が壊れたりすることもあります。また、湿った手や足は真菌感染やウイルス感染を併発しやすくなります。

こちらではどんな多汗症治療が受けられるのでしょうか。

昔はなかなか治療できない疾患でしたが、最近は非常に多くの治療法が登場してきました。当院で導入しているのは、塩化アルミニウム外用薬によるODT療法(閉鎖密閉療法)という治療法です。布手袋をはめて塩化アルミニウム溶液を染み込ませ、そのまま寝ていただき、翌朝石鹸でよく手を洗っていただきます。この治療法は重症例にも対応していますので、悩まれている方はぜひ一度受診していただきたいです。その他、手の多汗症については水を入れた容器に手を浸し、直接電流を通電させるイオントフォレーシス療法、腋の多汗症については、抗コリン薬と呼ばれる外用薬も用意しています。そもそも、たくさん汗をかくことが病気だと認識していない人もいますから、当院から多汗症という病の存在についても、積極的に発信していきたいと思っています。

もう一つの専門であるアレルギー疾患についてはいかがでしょう。

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アレルギー疾患はさまざまな要因で引き起こされます。日本などの先進国であれば、ダニやホコリ、大気汚染など目には見えない環境公害や、社会的ストレスも悪化因子の一つとなり得るでしょう。日本国内で比較しても、湿度の低い地域や花粉をまく木々が多い地域などでは、アレルギー症状の出やすくなる方が多いです。とはいえ、ここ何十年かでアレルギー疾患の治療も大きく変わり、新たな治療法が増えてきました。例えばアトピー性皮膚炎でいえば、かつては外用薬や内服薬が中心でしたが、最近では点滴や注射で薬剤を投与する生物学的製剤療法という治療法が登場しており、当院でもこちらを導入しています。生物学的製剤療法では、アトピー性皮膚炎を起こす重要な要素である、サイトカインというタンパク質の活性の抑制に役立つ薬剤を投与し、重症化防止を狙います。

さまざまな紫外線療法の機器も導入されているそうですね。

当院ではナローバンドUVBといって、紫外線の中から炎症を抑えるのに役立つものを抽出して全身に照射する、全身型紫外線治療器を導入しています。香川ではまだ導入しているところが少ない機器ですが、重症の場合でも、かゆみを抑えるために短時間で全身に照射することが可能です。また、紫外線のほんの一部の波長だけを、手や足などの局所に照射するエキシマ光線療法も導入しています。どちらも副作用を起こす可能性がある紫外線の波長を、極力取り除いている点が特徴です。当院では、こうした体への負担の軽減が期待できる治療法に力を入れています。

地域の患者・地域医療の発展への貢献をめざして

開業医を始めてみて、感想はいかがですか。

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開業する際は、やはり苦労することが多かったです。特に電子機器や医療器具などを導入し、環境を整える作業が大変でした。クリニック用の電子カルテに慣れるまで時間がかかりましたし、医療器具に関しても「ピンセット1個から」なんてレベルで、何もないところからすべて買いそろえる必要がありましたから。そういった苦労を乗り越えて無事に開業し、今は「地域医療の役に立つ」という一つの目標に向かって、職員たちと同じ方向を向いて働いています。職員はみな優しくて、積極的に患者さんのことを考えてくれるので毎日が非常に充実していますし、素晴らしい職員たちと一緒に働けることに、日々幸せを感じています。

地域の患者さんからの反応はいかがでしょうか。

開業してから現在まで、患者さんの9割ほどが丸亀市の平山地区にお住まいの方です。中には父のクリニックに通っていた方もいらっしゃいます。その方は父のことを「大先生」と呼んでいるのですが、「大先生の時に非常に良かったので来ました」と言ってくださいました。地域の患者さんと良い関係性を築いてくれた父には非常に感謝していますし、父が引退してから20年余りの期間、ずっと待っていてくれた地域の方のお気持ちに感激しました。感謝の気持ちを込めて地域医療に貢献することで、その想いに応えていきたいですね。

今後の展望について教えてください。

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2つの意味で、地域の役に立ちたいという想いがあります。一つは多汗症や皮膚アレルギー疾患を中心に、ほかではあまり扱っていない専門的な治療を提供することで、地域の人々の健康を守っていくということ。もう一つは、地域医療を発展させ、地域の人々を守っていけるような環境をつくっていくということです。多くの人に新鋭の治療法を啓発し、新しい医療へとアップデートさせていきながら、香川県の皮膚科治療や、地域医療を活性化させていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

塩化アルミニウム外用薬を用いた多汗症治療/1500円

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