川本 将輝 院長、川本 祐輝 先生、川本 由紀 副院長の独自取材記事
ココ歯科・矯正歯科 ー川本歯科診療所ー
(堺市北区/堺市駅)
最終更新日:2024/01/22

JR阪和線の堺市駅の東口を出てすぐ。7月1日に開院したばかりの「ココ歯科・矯正歯科 ー川本歯科診療所ー」。院長の川本将輝先生、双子の弟の川本祐輝先生、院長の妻である川本由紀副院長が、それぞれの専門性を生かした治療を行うのが特徴の同院。院内でほぼすべての治療が完結するため、忙しい患者にとっては負担が少ないのがメリットだ。院内はハワイアンテイストで、ココナッツアロマの香りがリラックスできる雰囲気をつくり出している。「ココ歯科」という遊び心ある院名には「ここでしかできない」「個々のため」「心地良い」といった意味を込めたそうで、「皆で相談してつけました」と笑う川本院長の様子からも、3人の仲の良さがうかがえる。それぞれが心がけていることから、治療に対する信念、将来の展望までをじっくりと聞いた。
(取材日2022年8月20日)
得意分野の違う歯科医師が3人いることが強み
明るくて居心地の良い歯科クリニックですね。

【将輝院長】どの年代の方にもリラックスしてもらえるように、ハワイをイメージしています。以前、私が働いていた歯科クリニックもこういう内装だったので、開業前から決めていました。「歯科医院の独特の臭いが苦手」「行きたくない場所」など、歯科に対するネガティブな気持ちをココナッツアロマの香りや、ハワイのログハウスを連想する楽しく陽気なインテリアで、払拭してもらえたらうれしいなと考えたんです。また、カウンセリングルームと診療スペースは完全個室で、プライバシーに配慮した設計です。静かに診察を待ちたいという方のために、個別の待合スペースも用意しています。
こちらのクリニックの強みと特徴を教えてください。
【将輝院長】なによりも3人の歯科医師がいることです。それぞれが得意分野を持ち、すぐに相談し合える環境なのが強みだと思っています。私はマイクロスコープを使った歯の根の治療や小児歯科、弟は矯正やインプラント治療、妻は小児歯科と入れ歯治療が得意です。一人で全分野の治療を担い、さらに専門的な治療を高い精度で行うことは難しいと思います。得意分野の異なる歯科医師が3人いること、その多様性が当院の魅力です。普段からお互いの意見に耳を傾けるようにしていて、難しい症例や一人では完結できない治療に直面したときは、必ず3人でディベートを行って前へ進みます。得意なことにも不得意なことにもチャレンジして、どんどん成長していける環境をつくっています。
こちらに開院された経緯を伺います。

【将輝院長】私は堺市の出身です。大学は岐阜県の朝日大学に進みましたが、卒業後岐阜市内の歯科医院で院長代理や副院長を勤める傍ら、週1回、堺市にある親戚の歯科医院に治療をしに通っていました。そんな関係からこの近隣で開業場所を探したところ、たまたま声をかけてもらったのが駅前のこの場所でした。開院してまだ1ヵ月ちょっとですが、自分の理想としていたラバーダムを使った治療や、マイクロスコープを用いた精度の高い治療ができることに、とても満足しています。患者さんお一人お一人にしっかりと時間も取って治療ができる環境なので、開院して良かったと思っています。
患者にとって何がプラスかを常に考えて寄り添う
院長が治療で心がけているのはどんなことですか?

【将輝院長】患者さんの要望に沿った治療を行うことです。そこには費用面も含まれます。保険治療で対応できる部分はできるだけして、患者さんの負担を少なくするほか、再治療する必要のない治療をしたいとも思っています。そのために使っているのが、ラバーダムと呼ばれる防湿器具などで、唾液の侵入を極力排除することで、感染リスクを軽減して治療を行うようにしています。また患者さんは治療中に自分が何をされているかわからないので、不安になってしまうこともあるのではないでしょうか。そこで当院ではカメラを駆使し、治療中・治療前後に約8枚写真を撮影し、それを用いて説明を行っています。初診の方には、治療前に1時間以上のカウンセリングを行うこともできます。患者さんにとって何が一番プラスになるのかを考え、常に寄り添いたいと思っています。
続いて、祐輝先生のこれまでの経歴や診療に対するお考えについてお聞かせください。
【祐輝先生】私は勉強することが好きで、九州歯科大学の歯周病科の臨床研修を終えた後、矯正とインプラント治療を学ぶために、東京の歯科医院に勤務していました。都内のほうが勉強会や、そこで高名な先生方と出会う機会が多いと思ったからです。治療においては、常に患者さんファーストを心がけています。患者さんが求める治療と歯科医師が理想とする治療には、隔たりがあることがあります。めざすゴールが違うことも多いですから、その差を埋めるために丁寧に説明をしていますね。費用に関しても同様で、その方の生活スタイルをしっかりと伺うところから始めます。人それぞれ価値観が違いますから、何にお金をかけるのかも千差万別です。最初から自費の治療を勧めるのではなく、歯の大切さをまず理解していただき、それを守ることに価値を見出してもらって初めて、自由診療のメリットを説明するようにしています。
歯を治療する上で、祐輝先生が一番大切にしていることは?

【祐輝先生】患者さんとの信頼関係です。信頼はすぐに築けるものでなく、崩すのは簡単です。こちらが信頼してもらったと思っても「痛かった」「もっと白くしたかった」と満足いただけていないこともあります。ですから、信頼関係を築いた後も、妥協のない治療を心がけています。私はどちらかというと「攻めて治療をしたい」という考えです。ただ、その分患者さんにとってのリスクも引き受ける覚悟で仕事をしています。だからこそ、まずしっかりとリスクマネジメントをした上で、患者さんのためになることを全力で行い、どんなに大変でも最後までやりきることを大切にしているんです。歯は1本だけ治療しても良くはなりません。口腔全体の噛み合わせを良くするために、インプラント治療や矯正があります。そして歯周病をケアして状態を整える、というところまで一貫性のある治療を大事にしています。
見えない、気づかない部分まで丁寧にきれいに治療する
由紀副院長が得意とする治療について詳しく教えてください。

【由紀副院長】得意分野の一つである入れ歯治療は朝日大学を卒業し、付属のPDI岐阜歯科診療所に勤務してから10年以上も取り組んでいます。大学の付属ということで難症例も多かったので、貴重な経験を積むことができました。大学院へ進み、専門を決めて一つの分野を究めるよりも、PDI診療所の広く学べる環境が私にとっては魅力的でした。週1回、大学院で教えている先生方が治療にいらっしゃるので、相談する機会もたくさんありましたし、開業医に必要な一般歯科全般を学ぶ研修機関的な役割を担っていたので、学べることも多かったです。また、もう一つの強みである小児歯科は、女性ならではのメリットも感じています。小さなお子さんにお口を開けてもらいやすかったり、手が男性よりも小さい分、患者さんが大きく口を開ける負担も少なくて済んだりしますからね。
由紀副院長が入れ歯治療で気をつけていることや、今後取り入れたいことを教えてください。
【由紀副院長】入れ歯治療では噛み合わせを考えることと、型採りをどれだけ精密に行えるかが大事です。骨がない人は入れ歯を吸着させる場所がないのでずり落ちてきますから、周囲の頬の筋肉も利用して噛み合わせを考えます。ご自身で清潔にしていただくことも大切ですね。入れ歯の掃除をしないと、口腔内の細菌が増えて誤嚥性肺炎を引き起こすリスクがあることを、ぜひ皆さんに知ってほしいと思います。将来的には訪問歯科診療も行いたいと考えているんです。通院できない人に、こちらから出向いて治療やケアをして差し上げたいのです。訪問時にご家族の方が私たちのケアを見て、次の訪問時まで頑張ってくださることも多いので、ご家族の意識やモチベーションに影響を与えられるのも、訪問歯科診療の良い点だと思います。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【将輝院長】患者さんに満足していただける治療とケアを提供し、長くお付き合いしていただける歯科医院をめざしています。私は直接的な利益にならないことでも、手をかけることがすごく大切だと思っています。そうやって常に誠実な治療を心がけ、3人の歯科医師が努力して学び、スキルアップし続けていきます。お口に少しでも悩みのある方は、ぜひ気軽に相談にいらしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラントの手術/19万8000円、マウスピース型装置を用いた矯正/77万円~、小児矯正費用/38万5000円~、部分矯正/11万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。