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経験を積んだ専門の医師による
前立腺がんの日帰り生検について

ふかや腎泌尿器科クリニック

(名古屋市緑区/有松駅)

最終更新日:2024/01/25

ふかや腎泌尿器科クリニック 経験を積んだ専門の医師による 前立腺がんの日帰り生検について ふかや腎泌尿器科クリニック 経験を積んだ専門の医師による 前立腺がんの日帰り生検について
  • 保険診療

前立腺は、膀胱のすぐ下にある、男性にしかない臓器。がんが疑われる場合は触診や超音波検査、MRIなどによる検査が必要となる。前立腺がんの腫瘍マーカー検査で調べるPSA値も病変発見に有用だ。そうした検査を経て確定診断をするために行うのが、患部に針を刺して組織を採取する前立腺生検である。病院で行う場合、入院することが多いが、「ふかや腎泌尿器科クリニック」では日帰りで生検を行っている。「日帰りであれば、患者さんの身体的、精神的、金銭的な負担が減らせると思います」と深谷孝介院長。「がんと診断されても病状のコントロールを図りつつ生活することはできますよ」と穏やかに話す。日本泌尿器学会泌尿器科専門医であり、15年以上の経験を持つ深谷院長に、同院で行う前立腺がんの日帰り生検について詳しく聞いた。

(取材日2023年7月3日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qどんな自覚症状があると受診すべきでしょうか?
A

前立腺がんの初期では多くの場合、症状がなく、進行すると排尿困難や頻尿、血尿といった症状が出てきます。がんが骨に転移すると腰痛や背中の痛みが出ることも。それらの症状が出てから受診される方もおられますね。完治は難しいのですが、前立腺がんはホルモン治療の効果が特に期待できますので、治療を続けて病状のコントロールを図りながら長期に生存することはめざせます。近年、男性において前立腺がんは胃がんや肺がん、大腸がんより罹患率が高いといわれています。60歳以上の方に多く、当院では70歳前後の方が目立ちますが、50歳を超えたら健康診断の血液検査でPSA値を測定し、早期に受診、発見することが望ましいです。

Qどのような検査を経て生検が必要となるのですか?
A

基本的に超音波検査と直腸診を行います。直腸診とは、医師が肛門から人差し指を入れ、前立腺に触れて診断する方法。がんがあると石様硬や硬結といって前立腺が硬くなるのです。PSA値を測定するため採血もしますが、前立腺に炎症があると正しいPSA値が得られないため、尿検査も行い炎症の有無を確認します。こうした検査の後、必要に応じて病院でMRI検査を受けていただき、結果を見て生検に進むかどうかを決めます。ですから初診から生検を受けるまでは2~4週間ほど。生検はがんの診断に必要な検査で、直腸診でがんの可能性が高く広範囲にわたると思われる場合やPSA値が非常に高い場合はMRI検査をせず生検に進むこともあります。

Q日帰りで生検というのは不安もあります。
A

病院では入院して行うことが多く、そう感じられるのも無理はありません。私は十数年間病院で生検を行ってきましたが、日帰りでも可能な検査であり、むしろ患者さんの身体的、精神的、金銭的負担が少ないというメリットがあると考えています。仕事などで忙しい方にはなおさらでしょう。当日は朝食を軽めにして来院、昼前後に15~20分ほどで生検を行い、ベッドに寝たまま麻酔がしっかりと覚める夕方まで個室で休んでいただけます。生検時は血圧や酸素飽和度を常時モニタリングしており、安全重視の検査の実施に努めています。また組織を採取する時はパチンと大きな音がするので事前にお声がけするなど患者さんが不安のないよう心がけています。

検診・治療START!ステップで紹介します

1健診結果や自覚症状によって早めに受診する
ふかや腎泌尿器科クリニック 健診結果や自覚症状によって早めに受診する

前立腺がんの初期には自覚症状がないため、早期に気づくことは難しいが、おしっこが出にくいなどの排尿困難やトイレの回数が多い頻尿、さらに血尿などの症状があれば早めに受診しよう。健診で腫瘍マーカーのPSA値が高いと指摘された時も、一般内科より専門的な検査が受けられる泌尿器科へ行くことが望ましい。

2問診を受けて状態や家族歴を伝える
ふかや腎泌尿器科クリニック 問診を受けて状態や家族歴を伝える

気になる症状がいつ頃からあるのかなど問診表に基づいた診察を受ける。欧米化した食生活も前立腺がんに関連があるとされており、生活習慣を話すことも大事。父親や兄弟、親戚に前立腺がんの人がいるかどうか、また卵巣がんや乳がんなどになった女性が近親者にいるかどうかなど、家族歴も重要となるそうだ。

3超音波検査や直腸診などの検査を受ける
ふかや腎泌尿器科クリニック 超音波検査や直腸診などの検査を受ける

採血や尿検査に加え、原則として超音波検査、直腸診の2つを受ける。直腸診は下着を膝まで下ろした状態で横になり、医師が肛門から指を入れて前立腺を直接触って硬さを確認する。事前に潤滑ゼリーを塗り、数秒で終わるので痛みを感じることは少ない。PSA値や直腸診の結果でがんの可能性が高ければ生検へ進む。MRIを受けた場合は結果次第で生検へ。生検には血尿や血便など合併症のリスクもあるため説明を受ける。

4午前中に来院し日帰りで生検を受ける
ふかや腎泌尿器科クリニック 午前中に来院し日帰りで生検を受ける

少量の腰椎麻酔の注射後、医師が超音波の画像を見ながら患部の12ヵ所に細い針を刺し、針先で組織を採取する。生検自体は5分ほどだが前後の処置を含めると15~20分ほど。医師や看護師が随時声がけをしてくれる。終了後、ベッドはそのまま隣室の個室に移動され、夕方まで休むことができる。麻酔を使うので運転や運動は控える。当日はアルコール以外、食事や入浴の制限はない。

5病理検査の結果により治療や経過観察に進む
ふかや腎泌尿器科クリニック 病理検査の結果により治療や経過観察に進む

1週間後、生検の結果を聞くため来院する。がんがなければ経過観察で原則3ヵ月後に、その後は3~6ヵ月に1度PSA値を測定、数値の変化を見る。がんだった場合は、まず転移がないかどうかの全身の検査を受ける。転移がない場合は病院での手術か放射線治療となる。転移がある場合や高齢の場合はホルモン治療となり同院でも対応が可能だ。前立腺がんは進行が遅く、再発も年月がたってからのことがあるので経過観察は重要だ。

ドクターからのメッセージ

深谷 孝介院長

日本人の高齢化に伴い、前立腺がんの患者さんも増えていると感じます。当院のある名古屋市緑区はじめ南区や豊明市、刈谷市、大府市など近隣地区において、前立腺がんの日帰り生検を行っているクリニックは数少なく、日本泌尿器科学会泌尿器科専門医が経験を生かして生検を行うことが当院の強みといえると思います。前立腺がんは進行が遅く、ホルモン治療の効果が見込めるので、症状のコントロールを図りながら日常生活を送ることが望めます。大きな病院に定期的に通うのは大変かもしれませんが、当院では術前の診断から術後のフォローまでしっかりさせていただきます。まずはお気軽にご相談いただければと思います。

深谷 孝介院長 ふかや腎泌尿器科クリニック
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