梶井 崇行 院長の独自取材記事
都筑皮膚科クリニック
(横浜市都筑区/センター南駅)
最終更新日:2023/01/26

センター南駅直結の商業施設内にある「都筑皮膚科クリニック」。平日は18時30分まで受付を行っており、会社帰りでも通いやすい。設備の充実にも力を入れ、色素レーザー治療や全身照射型の紫外線療法用の医療機器を備えているのも大きな特徴だ。梶井崇行院長は、東京慈恵会医科大学附属病院やその関連病院で研鑽を積んできたドクター。アトピー性皮膚炎や水虫といった日常的な皮膚の悩みはもとより、希少疾患の診療や重い病気の入院治療や手術にも数多く携わってきた。一人ひとりに向き合うきめ細かな診療を求め、2021年12月に開業。患者の悩みを真摯に受け止め、その本質をとらえることに重きを置く。今回は梶井院長に、同院で使用する医療機器や、今後の展望について話を聞いた。
(取材日2022年12月14日)
幅広い経験をもとに、皮膚のさまざまな悩みに向き合う
先生のこれまでのご経歴をお聞かせください。

東京慈恵会医科大学を卒業後、同大学病院やその関連病院で研鑽を積んできました。首都圏各地に赴きましたが、いずれも総合的な診療を行う大規模病院です。近隣のクリニックから希少疾患の診療や手術の依頼を受けることも多く、全身に水ぶくれを生じる自己免疫性水疱症や皮膚がんといった命に関わる病気も診てきました。一方で日常的なお悩みにも向き合ってきました。皮膚科には、赤ちゃんからご高齢の方まで年齢問わず患者さんがいらっしゃいます。乳児湿疹やおむつかぶれ、アトピー性皮膚炎、水虫やイボなど、皆さんの身近にある疾患も診療にも数多く携わってきました。さまざまな病気に幅広く携わり知識と経験を深め、2021年の12月に当院を開業しました。
なぜ開業を選ばれたのですか?
きっかけは当法人の理事長である伊東秀記先生とのご縁です。伊東先生は大学の医局の大先輩、お互いよく知った仲で開業のお声がけをいただきました。大規模病院から開業医へと診療の場が変わったのですが、不安よりも期待のほうが大きかったですね。病院とクリニックにはそれぞれの役割があります。手術や入院の設備をそろえ、重症の患者さんを受け入れるのが大規模病院。対してクリニックは地域の皆さんの日々の悩みに耳を傾け、寄り添いながらQOL(Quality of Life)の向上をめざします。同じ医師が継続して経過を診られるのも、患者さんの安心感につながると思っています。一人ひとりに向き合ったこまやかな治療ができるのも、クリニックだからこそ。駅直結のアクセスの良い立地で、気軽に相談できる場所でありたいと思います。
こちらではどのような診療が受けられるのでしょうか?

皮膚に関するあらゆるトラブル、悩みにお応えしています。かゆみや痛みを伴う症状、かぶれや湿疹、傷口が化膿してしまったケースもよくみられます。その他にも先ほど挙げたような日常的なお悩み、ニキビやしみ、円形脱毛症も診療範囲内です。皮膚のお悩みは見た目に現れるものも多く、気持ちにも影響してしまいます。美容のお悩みもぜひご相談ください。当院では設備の充実に力を入れ、一部保険診療だけでは対応しきれない範囲まで治療できる体制を整えています。またこれまでの経験を生かし、重篤な症状も見逃さないよう努め、手術や入院が必要な場合は近くの昭和大学横浜市北部病院と連携して治療を進めています。
充実の設備で、色素レーザー治療や紫外線療法にも対応
色素レーザー治療ができると伺いました。

設備の充実は当院の強みの一つ。色素レーザーは先進のタイプを備えていて、良性の皮膚血管病変に効果の発揮が期待できます。赤ら顔の原因になる毛細血管拡張症、赤あざとして知られる毛細血管奇形、乳児血管腫の治療には保険が適用されます。一度で変化の実感をめざせるケースもありますが、多くは回数を重ねながら徐々に改善をめざします。照射後は、一時的に腫れや内出血を生じることがありますが、多くは1〜2週間で良くなるでしょう。毛細血管拡張症による赤ら顔に対して色素レーザーを使った治療法があることを、多くの方に知っていただきたいですね。レーザー機器ではこの他にもQスイッチルビーレーザーを備えています。
Qスイッチルビーレーザーはどのような症状に対応しているのでしょうか?
Qスイッチルビーレーザーとは、皮膚内部のメラニン色素を分解するためのレーザーのことです。周辺組織のダメージを最小限に抑えることをめざしながら、しみやあざのもとであるメラニン色素を破壊します。老人性色素斑に対しては保険外治療になりますが、太田母斑・異所性蒙古斑・扁平母斑・外傷性刺青の治療には保険が適用されます。
紫外線療法用の医療機器も備わっているのだとか。

当院では全身用と局所用、2種類の医療機器を使い分けて紫外線療法を行っています。アトピー性皮膚炎の他、皮膚が赤く盛り上がりポロポロとはがれ落ちる尋常性乾癬、皮膚に白い斑点ができる尋常性白斑、手のひらや足の裏に膿んだできものが生じる掌蹠膿疱症、また円形脱毛症にも有用です。全身用のタイプは、全身がすっぽりと入る大きな医療機器で、広範囲に及ぶ症状に適しております。局所用のタイプは、症状の表れている部分にだけ紫外線を照射します。部分的なアプローチが可能です。
なぜ紫外線を当てることで症状の改善が期待できるのでしょうか?
紫外線は波長によって種類が分けられます。当院の紫外線療法で用いるのは311ナノメートルを中心とした狭い範囲の波長域のみで、過剰な免疫を抑える作用が期待できます。これにより過剰な免疫が関係する皮膚疾患の症状緩和がめざせるのです。紫外線療法の紫外線と太陽光に含まれる紫外線は別物です。例えば、アトピー性皮膚炎の方が太陽光の紫外線を多く浴びると、症状が悪化する可能性があります。当院の紫外線療法は、太陽光のように有害性の高い波長域を含むものではありませんので、ご安心ください。
皮膚科の診療を通してQOLの向上に貢献したい
診療の際に心がけていることをお聞かせください。

患者さんがその症状をご自身にとってどのような意味で捉えているのか、把握するように心がけています。症状に対しての患者さんの捉え方はさまざまです。例えばかゆみでお困りの場合に、かゆみそのものが不快で止めたいという方もいれば、かゆみから内科疾患など病気を疑って不安な方もいらっしゃいます。その気持ちがすぐに患者さんの言葉に表れるとは限りません。私たち医師は症状や病気を診てそれを治すことを中心に考えがちですが、それだけだと時に患者さんの求めているものと診療にずれが生じてしまうことがあると思うんです。患者さんと向き合い、本当にお困りのことは何なのか、本質的な部分を見極めることが大事だと思っています。皮膚科の診療を通して、患者さんのQOLの向上に貢献できればうれしいですね。
これからこの地域で、どのようなクリニックになっていきたいとお考えですか?
当院は駅直結で18時30分まで受付を行っていることもあり、会社帰りの方も多くいらっしゃいます。これからさらに治療の選択肢を増やし、保険診療に加え自費診療も、あらゆるニーズに応えられるクリニックをめざしています。この辺りは商用施設もありマンションも多く、今も発展し続ける地域。若いファミリー層も増えていますね。小さいお子さんが大人になってもずっと通ってもらえるような、皆さんに信頼されるクリニックになっていきたいと思います。
最後に読者へメッセージをお願いします。

夏は水虫やとびひ、冬は乾燥性の湿疹やしもやけと、皮膚の悩みは年中尽きません。皮膚の病気を治すには薬だけではなく生活習慣も重要なんですよ。自己判断で市販薬を使う前にぜひいらしてください。例えば乾燥性の湿疹。症状に合った薬の処方はもちろん、入浴時のタオルの選び方やお湯の温度など、日々の生活で気をつけるべきポイントもお伝えしています。アトピー性皮膚炎の方ですと、環境物質や食べ物にも注意が必要ですね。アレルギーの血液検査も行っていますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。末永く地域の頼れる皮膚科となれるよう努力してまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみのケア/1mm辺り3300円~