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中林 豊 院長の独自取材記事

鶴川レディースクリニック

(町田市/鶴川駅)

最終更新日:2026/08/12

中林豊院長 鶴川レディースクリニック  main

小田急線鶴川駅北口から徒歩5分、淡いピンク色の建物1階に位置する「鶴川レディースクリニック」。待合室はクラシックな洋館のような趣でゆったり座れるソファーが配置され、診療前の緊張や不安が和らぐ。2002年に同院を開院した中林豊院長は、東京慈恵会医科大学や町田市民病院などで幅広く産婦人科診療の実績を積んできた。患者が緊張せずに話せる穏やかな雰囲気を大切にしており、京都の僧侶の言葉に由来した「気は長く、心は丸く、腹を立てず、人は大きく己は小さく」という考えで一人ひとりの患者と丁寧に向き合う。患者の悩みを解きほぐすような、穏やかな語り口と優しい笑顔が印象的な中林院長に、クリニックの特色や診療内容について聞いた。

(取材日2026年7月8日)

開業24年目。地域に根差した産婦人科クリニック

2002年に開業以来、24年目を迎える地域に根差したクリニックなのですね。

中林豊院長 鶴川レディースクリニック 1

おかげさまで、当院は地域の幅広い年代の患者さんに通っていただいています。この24年で、産婦人科医療は本当に大きく変わりました。例えば、生理痛の治療はここ10〜15年で大きく進歩しましたし、生殖医療やHPVワクチンの普及、内視鏡手術やロボット支援手術の発展など、診療の選択肢はずいぶん広がっています。ただ、当院ではそうした先進の医療を提供しているわけではありません。むしろ、そこまで高度な医療を必要としない患者さんを診ることが多いのです。例えば、不妊治療でも、体外受精まで進まなくても一般的な治療で妊娠が見込めるケースは少なくありません。お産も同じです。最近は無痛分娩が注目されていますが、自然分娩を希望される方もたくさんいらっしゃいます。先進の医療が必要な方もいれば、そこまでは必要ない方もいらっしゃる。そのような患者さんに寄り添い一人ひとりに合った診療をすることが、私たちの役割だと思います。

近年増加傾向にある疾患と、その治療法について教えてください。

中学生や高校生くらいの女の子が、お母さんと一緒に生理痛や月経困難症、生理不順の相談に来られることが多いですね。治療では、低用量ピルを選択される方が増えています。低用量ピルは、第二次性徴が終わっていれば基本的に使用できますので、中学生や高校生でも必要に応じて処方しています。以前は「ピル=避妊薬」というイメージが強く、抵抗を感じる方も少なくありませんでした。しかし最近は、生理痛の改善が見込めたり、月経周期が整うことが期待できたりといったメリットが広く知られるようになり、保護者の方もお子さん本人も受け入れやすくなっています。「友達も飲んでいるので相談に来ました」という方もいらっしゃいますし、今では生理のつらい症状を改善するための治療の選択肢の一つとして、自然に受け止められるようになってきたと感じています。

他にはどのような患者さんが増加傾向にありますか。

中林豊院長 鶴川レディースクリニック 2

月経前や更年期など、ホルモンバランスの変化に伴う気分の落ち込みや不安感、メンタル面の不調を訴える方も増えている印象です。もちろん症状が重い場合は精神科をご紹介しますが、その手前の段階であれば、漢方薬やホルモン療法など、婦人科で対応できる治療を提案しています。更年期は気分の落ち込みだけでなく、ほてりや動悸など体の症状が出る方も多いので、一人ひとりの状態に合わせて診療しています。また、一時期、HPVワクチン接種の積極的勧奨が中止された影響で接種率が下がり、その世代ではHPV感染による子宮頸がんの前がん病変が見つかる方が増えていると感じます。だからこそ、ワクチンとあわせて子宮頸がん検診を受けていただくことがとても大切です。早期に発見できれば適切な治療につなげることができますので、症状がなくても定期的に検診を受けていただきたいですね。

患者が安心して何でも話せる雰囲気を

不妊治療についてはどのように対応されていますか。

中林豊院長 鶴川レディースクリニック 3

少子化とはいえ、お子さんを望んでいるのに授からず悩まれている方は、今も一定数いらっしゃいます。むしろ結婚年齢が上がっていて、30代後半で妊娠を希望される方も増えていますので、不妊のご相談は少なくありません。当院では体外受精は行っていませんので、まずは自然妊娠に近い形を大切にしながら、一般的な不妊治療や人工授精を行っています。治療は一人ひとりの状態を見ながら進めることが大切です。例えば排卵誘発剤も、使い方によっては子宮内膜が薄くなり、着床しにくくなることがあります。飲み薬だけでなく必要に応じて注射を選ぶなど、その方に応じた方法を提案しています。治療をしているつもりが、逆に妊娠の妨げになってしまっては意味がありませんから、できるだけ自然な妊娠を後押しすることを心がけています。生活面についてもアドバイスしますが、妊娠には心身の状態も大切ですので、必要以上に負担をかけないよう意識しています。

診療において大切にしていることは、どのようなことでしょうか。

診察室に掲げている言葉があるのですが、これは開業してからご縁があって訪れた京都のお寺で出合ったものです。住職のお話に感銘を受け、その言葉を書いていただきました。それ以来、自分自身の診療の原点として大切にしています。「気は長く、心は丸く、腹を立てず、人は大きく己は小さく」。そのような教えなのですが、患者さんと向き合う上でも、とても大切な言葉だと思っています。診療では、患者さんが安心して何でも話せる雰囲気をつくることを心がけています。緊張して来院される方も多いので、できるだけリラックスして話していただけるような診療を大切にしています。

クリニックの内装からも、温かな雰囲気が伝わってきます。

中林豊院長 鶴川レディースクリニック 4

ありがとうございます。院内は、開業当時から大きく変えていません。エントランス正面にはバラをモチーフにしたステンドグラスがあり、待合室も応接間のような落ち着いた雰囲気を大切にしています。スタッフは私を含めて15人です。開業当初からのメンバーはいませんが、多くのスタッフが長く勤めてくれています。長年一緒に働いているからこそ、お互いに連携も取りやすく、患者さんにも安心して通っていただける環境がつくれていると思います。

妊娠を望むかどうかにかかわらず自身の健康を大切に

産婦人科医を志した背景について教えてください。

中林豊院長 鶴川レディースクリニック 5

親戚に産婦人科医が多かったこともあり、この道に進むのはごく自然な流れでした。私自身も産婦人科医だった叔父に取り上げられて生まれていますし、子どもが好きだったことや手術に興味があったことも、この仕事を選んだ理由です。研修医時代には分娩を数多く経験しましたが、初めて自分が担当した分娩で赤ちゃんの姿を見た時の感動は今でも忘れられません。ちなみに親族では、私と息子2人が産婦人科医、従兄弟やその家族を含めると、総勢8人が産婦人科医です。2人の息子には、産婦人科医になるよう特別に勧めたわけではありません。小さい頃から私の仕事を見て育ったこともあるでしょうし、本人たちは「気がついたらこの道に進んでいた」という感じですね。今のところ、将来一緒に診療する予定はありませんが、それぞれの場所で頑張ってくれています。

診療以外の時間はどのように過ごされていますか?

昔から体を動かすことが好きで、ずっとスポーツをしてきましたが、最近はゴルフですね。月に2回くらいはコースに出ていますので、いい気分転換になっています。以前はプロ野球観戦にもよく行っていました。年に1、2回は球場へ足を運んでいたのですが、最近はなかなか行けなくなりましたね。今年はチケット代も値上がりしましたし、まだ一度も観戦に行けていません。時間ができたら、また球場で応援したいと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

中林豊院長 鶴川レディースクリニック 6

最近は「プレコンセプションケア」という考え方が広まってきています。これは、妊娠を希望するかどうかにかかわらず、将来の妊娠や出産も見据えながら、若いうちから自分の健康を大切にしていこうという考え方です。HPVワクチンや子宮頸がん検診、月経トラブルの治療、性に関する正しい知識など、婦人科が関わることはたくさんあります。婦人科は「妊娠してから受診する場所」ではなく、女性がライフステージを通して健康を守るための身近な存在です。気になることがあれば一人で悩まず、気軽に相談していただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

低用量ピルの処方/2970円~