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大木 陽亮 院長の独自取材記事

上大岡シティクリニック

(横浜市港南区/上大岡駅)

最終更新日:2022/05/31

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京急本線・ブルーラインが乗り入れる上大岡駅前、地下で駅とも直結する商業施設の7階に「上大岡シティクリニック」はある。ブラウンの濃淡とスモーキーピンクでまとめられた内装が落ち着いた雰囲気。プライバシーに配慮した検査室では、マンモグラフィをはじめとする各種検査を受けることができる。「もっと気軽に乳がん検診を受けられる場をつくりたかった」と話す大木陽亮院長は、大学病院やがんセンターで経験を積んだ乳腺外科のエキスパート。クリニックの特徴やめざす医療について、話を聞いた。

(取材日2022年5月11日)

女性技師によるマンモグラフィ検査で乳がん早期発見を

まずは、院長のご経歴と開院に至られた経緯を教えてください。

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医学部を卒業後、千葉大学の第一外科に入局し、乳腺・甲状腺の研究グループに所属していました。大学病院では乳腺腫瘍の画像診断や細胞診、針生検、手術から術後の抗がん剤治療まで、幅広く対応してきました。日本女性のがんで特に罹患率が高い乳がんは、年々増加する傾向にあります。早期発見こそが最大の治療ともいわれる乳がんでは、症状が出てからではなく、症状のない時に受ける検診が非常に重要です。それにもかかわらず、乳がんの好発年齢である40〜60代の乳がん検診受診率は、40パーセント台と低く止まってしまっているのです。家庭や社会で重要な役割を果たす年齢層の女性たちにとって、命を落とすことにもなる乳がんのリスクを少しでも低下させたい、そのために地域に密着したクリニックで気軽に検査を受けられる体制をつくりたいとの思いから、当院を開院いたしました。

上大岡駅前のこの場所での開院を決められたきっかけは?

上大岡駅がある港南区には乳腺を診られるクリニックが多くなく、乳腺の検査や診療は大きな病院で受けざるを得ないという状況がありました。常に混み合っている病院での検査はハードルが高く、横浜市の乳がん検診も対象者の3〜4割程度しか受けていないのが現状です。乳がんの早期発見に役立つマンモグラフィ検査を、より多くの方に気軽に受けていただけるよう、アクセスの良さにこだわって、駅前のこの場所での開業を決めました。京急本線とブルーラインが乗り入れる上大岡駅は、大きなバスターミナルや大型駐車場もあり、電車・バス・車とさまざまな手段で市内各所から訪れやすい場所であることが大きな決め手となりました。これまで住んだ場所の中でも、横浜を気に入っていたというのもあります。

クリニックの特徴を教えてください。

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乳房にエックス線を照射して撮影するマンモグラフィ検査が可能で、超音波検査や細胞診、針生検などの病理診断にも対応しているのが最大の特徴です。検査は経験豊富な女性技師が担当しており、クリニック最奥の検査室で受けていただきます。検査室は前室に専用の待合スペースを設けてあり、プライバシーを確保できる設計です。検査はなるべく他の患者さんと重ならないよう予約枠を設定し、気兼ねなく受けていただけるように工夫しています。

どのような患者さんが多く受診されていますか。

開院から1ヵ月ほどですが、今のところは痛みや違和感など乳腺の症状を自覚されて受診される方が多くなっています。気がかりを抱えながらも、なかなか相談先を見つけられずにいたという方も多いのではないかと感じます。横浜市の乳がん検診は1年おきのマンモグラフィ検査のみが対象ですが、こうした自治体検診でも一定数悪性腫瘍が見つかるケースがあります。「特に気がかりはないから」「がんが見つかったら嫌だから」などと検査を避けていらっしゃる方も多いと聞きますが、自覚症状のない早期に発見できてこそ、治癒する可能性が期待できるのです。まだ検査を受けていらっしゃらない方は、ぜひご予約の上ご来院いただければと思います。

乳腺・甲状腺の専門診療から、更年期の漢方治療まで

乳がん以外の病気も診療しているのですね。

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線維腺腫、葉状腫瘍などがん以外の乳腺腫瘍や乳腺炎、乳腺症など、乳房や乳腺に関わる疾患は各種あります。ホルモンバランスの乱れで乳腺に変化が起こる乳腺症など、特別な治療を必要としないものもありますが、乳がんなどと鑑別が難しいケースも。大学病院やがんセンターなどでさまざまなケースを診てきたからこそ、適切な診断と治療に結びつけることができると自負しています。

甲状腺疾患も診療していらっしゃるとか。

外科において乳腺と甲状腺は同じグループで扱われるケースが多く、私自身も多くを経験してきました。甲状腺腫瘍や橋本病、バセドウ病などの甲状腺機能異常は男性よりも女性に多いという点でも乳腺疾患と似たところがあります。採血や超音波での検査や診断から、内服薬での治療まで一貫して手がけています。手術が必要となるようなケースでは、信頼できる医療機関にご紹介も可能です。

一般内科診療や漢方治療にも対応しているのですね。

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風邪などの感染症から高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病まで、一般内科も広く診療しています。乳腺疾患でのホルモン治療や甲状腺疾患で、血圧やコレステロール値が上がりがちという傾向もありますので、そうしたケースも含めて幅広く対応しているのです。また、漢方薬による治療も行っています。乳がんが好発する40〜60代女性では、更年期を迎えてさまざまな症状に悩まされている方もよくあります。本格的な診断と治療は婦人科を受診していただくことになりますが、当院でも症状の緩和が期待できる漢方薬を処方しています。この世代の女性は漢方に興味を持っていらっしゃる方も多く「ちょっと試してみたい」とお声がけをいただくこともよくありますね。

気軽な検査や術後のフォローで、地域の病診連携も推進

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか。

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一番に考えているのは、説明のわかりやすさです。どうしても専門用語が多くなってしまうので、用語に親しみのない患者さんでも理解できるよう、噛みくだいてご説明するように心がけています。乳腺外科では悪性腫瘍が見つかった場合に告知の必要があり、そうした際には慎重に言葉を選んでお伝えするようにしています。うそをつくことはもってのほかですが、ストレートになりすぎても患者さんに突然大きなショックを与えてしまうことになります。しかし逆に安心感を与えすぎても、治療への意思を引き出すことが難しくなってしまいます。そのためポジティブすぎたりネガティブすぎたりなど、極端な伝え方にならないように気をつけて、その後の治療へのモチベーションへつなげるように意識しています。これは私だけでなく、すべてのスタッフで共有しています。特に患者さんと同性であるスタッフには、寄り添う姿勢をお願いしています。

院長が医師を志され、乳腺外科を専門に選ばれたきっかけは?

小学生の頃に、野口英世の伝記を読んだのがきっかけです。多感な時期に偉大な医療人の生き方にふれたことが大きかったのでしょう。医学部に進んでからは、診断から治療までを一貫して行える医師になりたいと考え、外科を選択しました。中でも乳腺外科は、画像診断や細胞診による診断から手術、抗がん剤治療までを広く行うのが特徴。分化が進む外科でもトータルに手がけられる点に魅力を感じました。乳房の手術は腫瘍を取ればいいだけでなく、「いかに小さく取って、美しく残すか」といった審美的な面も求められ、形成外科との連携も頻繁にあります。そうしたところにも面白さを感じました。

休日の気分転換方法などあれば教えてください。

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もっぱらゴルフです。もともと体を動かすのが好きで、高校時代は野球部に所属する高校球児でした。球技は全般的に楽しむのですが、仕事を持つと、チームスポーツは仲間と予定を合わせるのがどうしても難しくなってきました。その点ゴルフは少人数でもふらりと集まって楽しめるのが良いですね。

最後に、今後の展望を教えてください。

クリニック開設にあたり、改めて横浜市の女性たちの乳がん検診受診率の低さを実感しました。受けている方は数千人レベルと、思っていた以上に少ないです。特に港南区、磯子区を中心にこれまで病院に行くしかないという方も多かったマンモグラフィ検査を気軽に受けていただけるクリニックとして、お役に立てればと考えています。また、がん手術後のフォローアップや状態が安定している方をお引き受けし、地域でも患者さんを診る病診連携にも注力していきたいと思います。

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