仲村 あずさ 先生の独自取材記事
いつもジェネラルクリニック 千葉院
(千葉市中央区/千葉中央駅)
最終更新日:2025/12/15
京成千葉線・千葉中央駅直結ビル3階という便利な場所にある「いつもジェネラルクリニック 千葉院」。同院は患者のさまざまな体調不良や悩みに幅広く応えているクリニックだ。望月健太朗院長とともに常勤で診療を行うのは、小児科を専門とする仲村あずさ先生。初めて訪れたときから院内の温かな雰囲気に魅了され、金児民(きむ・あみん)理事長が掲げる「ヒューマンラブ」の理念に共感して入職を決めたそうだ。生まれ育った千葉での地域医療への貢献に意欲を燃やし、子どもとその家族のQOL向上をめざす仲村先生に話を聞いた。
(取材日2025年4月30日)
幅広い症状に対応する、気軽に立ち寄れるクリニックへ
まずは、こちらのクリニックの特色をお聞かせください。

当院は金児民(きむ・あみん)理事長が「診療科の垣根を越えて、どんな問題でも相談できるクリニック」をめざして神奈川県相模原市で開業している「いつもジェネラルクリニック」の2つ目のクリニックです。内科・外科・小児科・皮膚科・アレルギー科・救急科を標榜し、総合的な診療を行っているのが一番の特徴といえるでしょう。「何科に相談すべきかわからない」というときもお気軽にご相談ください。私は2025年4月よりこちらで勤務しているのですが、初めて訪れたときから先生方やスタッフの皆さんの丁寧な対応、また院内全体の明るく温かな雰囲気にとても魅力を感じました。金理事長が理念とする「ヒューマンラブ」を具現化したようなクリニックだと思います。
どのような年齢や症状の方が多いのでしょうか。
お子さんからご高齢の方まで、患者さんの年齢層は幅広いです。子ども連れのファミリーも多く、一度に家族全員を診察することも可能です。患者さんの訴えは多種多様ですが、金理事長をはじめとした救急出身の医師、総合的な診療を行う望月健太朗院長、小児科を中心に大人の皮膚疾患にも対応する私と、それぞれの専門性を持ち寄ってのチーム医療で診療にあたっているので安心して診療にあたれています。消化器内科、循環器内科、神経内科、小児科、皮膚科などの他、生活習慣病の管理を得意とする医師も在籍しており、科にこだわらない迅速かつ包括的な診療も得意です。また、より専門的な治療が必要と判断される場合は、近隣の総合病院や大学病院などの高次医療機関に速やかに紹介しています。
いつでもかかれるクリニック「いつクリ」の愛称で親しまれていますね。

名前のとおり、土日・祝日、お昼休みもいつでも診療しています。水曜・金曜は21時まで診療しているので、仕事帰りでも通いやすいのではないでしょうか。日曜でも「『いつクリ』なら診てもらえる」と認知されてきたようで、少し離れたところから急な発熱のお子さんをお連れになるご家族もいらっしゃいます。患者さんが気軽に立ち寄れるクリニックを目標に、スタッフ一同でおもてなしを大切にしています。「受診したい」という患者さんを断らないことを優先しているので予約制ではありません。ご自身の診察の順番が近くなったらスマホでお知らせするシステムなので、お買い物などをして時間を有効活用している方もいらっしゃいます。
専門的な診療で子どもと家族のQOL向上をめざす
先生は小児のアレルギー疾患を専門とされていると伺いました。

私はこれまで下志津病院など大規模病院の小児科で、主に食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の診療に携わってきました。アレルギーやアトピー性皮膚炎の治療は、医師と患者さんが協力しながら時間をかけて改善をめざすもの。入院など設備が整っているのが病院の強みなら、きめ細かに対応できるのがクリニックの良さだと思います。食物アレルギーについて、以前は「アレルギーを起こすものはできるだけ除去する」という方法が原則でしたが、近年では「安全な量を知り、その範囲内で食べていく」という考えに変わってきました。基本的な検査は当院で、食物経口負荷試験は病院と連携しながら安全性に配慮して行い、その結果をもとに食事内容やスキンケアなど生活に即したアドバイスを提供しています。
食物アレルギーとスキンケアには関連性があるのですか?
例えばアトピー性皮膚炎などで肌のバリア機能の働きが弱まっていると、そこに卵や小麦といったアレルギーを引き起こしやすい物質がついて、食物アレルギーの原因となることがあるんです。またアレルギー体質の方は喘息を発症しやすいこともわかっており、乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎と、次々とアレルギー疾患にかかる様子を例えた「アレルギーマーチ」という言葉があるくらいです。つまりアレルギー疾患は、単体での症状改善を図ると同時に、アレルギーという大きなくくりで包括的に診ることが大切なんですね。小さいうちからいらしていただければ、アレルギー症状にも早く気づけるかと思います。乳幼児健診などで定期的にお顔を見せにいらしてくださいね。
そのほか、力を入れている治療があればお聞かせください。

生後間もない赤ちゃんに現れる「乳児血管腫」の治療にも対応しています。そのままでも自然に消えるものなのですが、顔にできることも多く、痕が残ることで心理面や生活する上でマイナスの影響を与えてしまいがちです。以前はレーザー治療が一般的でしたが、近年では飲み薬を使った治療法もあるんですよ。症状により適した治療が異なりますので、お悩みの方はぜひご相談ください。内服治療では初めに入院が必要となるため、下志津病院、東京女子医科大学八千代医療センター、千葉市立海浜病院、千葉大学医学部附属病院など、近隣の病院と連携して治療を進めます。その後、内服治療開始後の継続的なフォローアップは当院で可能です。アレルギーの症状も、外見上のお悩みも、お子さんやご家族のQOLに影響するもの。未来ある子どもたちとそのご家族に寄り添い、QOL向上のお手伝いができればと思っています。
生まれ育った千葉の地域医療に貢献し続けたい
診療の際に心がけていることはありますか?

子どもの患者さんでもきちんと目線を合わせてあいさつし、これから行う検査や治療についてわかりやすい言葉で説明するよう心がけています。親御さんには普段の食生活や緊急時の注射方法などについて具体的な説明を。また過度な心配をされないように、起こり得る症状や判断の目安についてもお伝えしています。お子さんもご家族も根気良く治療に取り組んでくださったり、「食材を気にせず食べられるようになった」などと笑顔を見せてくださったら、私も本当にうれしくなりますね。
お忙しい日々の中、休日はどうお過ごしですか?
最近は運動の楽しさに目覚めまして、休日はジムで体を動かしています。自分の健康維持になるのはもちろん、肥満でお悩みの方に具体的なアドバイスができるようになりました。例えば肥満のお子さんに「食生活を変えましょう」というのは育ち盛りの年齢ではなかなか難しいのですが、「1日の歩数と体重をメモしてみましょう」ならば簡単に始められると思うんです。肥満が続くと糖尿病や脂質異常症につながりかねません。私が自分の健康管理のために行っていることを、子どもでも実現可能なアドバイスに変換して、肥満解消をサポートしています。
ところで、先生はなぜ医師をめざしたのですか?

私の父が医師ということもあり、「具合の悪い患者さんを元気にする」という医師の仕事にずっと興味がありました。小児科を選んだのは、昔から子どもが好きだったから。子どもたちにとって親しみやすい、心を開いてもらえる医師でありたいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
私は千葉で生まれ育ち、医師としてのキャリアを積んできました。これからこの場所で千葉の地域医療に貢献できることは、私にとって大きな喜びです。大好きな千葉の皆さんへ、愛と真心を込めた診療をお届けしたいと思っています。各医師の専門性を持ち寄って、年齢に関わらず総合的に診られるのが当院の強み。「こんなこと相談していいのかな」などと思わず、お子さんからご高齢の方まで、気になることがあればご家族そろっていらしてください。

