石垣 和彦 院長の独自取材記事
石垣クリニック
(八尾市/八尾駅)
最終更新日:2026/10/08
八尾駅から徒歩3分に位置する「石垣クリニック」は、内科、小児科、皮膚科、整形外科、外科、心療内科、リハビリテーション科、救急科、放射線科など幅広い診療科を標榜するクリニックだ。院長の石垣和彦先生は医学部を卒業後、市立岸和田市民病院にて内科、小児科、整形外科など幅広い診療について学んだほか、東大阪市立総合医療センターで外科の診療についても研鑽を積んできた。関西医科大学の大学院にも進み医学博士号を取得。現在、赤ちゃんから高齢者までの一般診療はもちろんのこと、系列の病児保育施設との連携や、医療的ケア児を含む障害者領域の診療にも従事する。今回は石垣院長にクリニックの診療内容や診療において心がけていることなどについて話を聞いた。
(取材日2023年10月3日/情報更新日2026年10月6日)
生活習慣病から精神疾患まで幅広く診療
こちらのクリニックには50年ほどの歴史があると伺いました。

はい。現在は私を含めて4人の医師で幅広い診療に従事しています。私自身は勤務医時代、外科を中心に診療や研究を行ってきましたが、現在は診療科問わずさまざまな患者さんを診療しています。患者さんの負担に配慮した先進の低放射線CTも導入しています。
現在の患者層や主な主訴についてお聞かせください。
患者層はお子さんから高齢の方まで幅広いです。大人の方の場合、高血圧症や糖尿病など生活習慣病で受診される患者さんが多いでしょうか。私たちは開業当初から「患者さんを家族のように診る」ことを大切にしてきました。家族に必要以上の薬や検査を勧めないのと同じように、患者さんに対しても本当に必要な医療を見極めたいと考えています。そのためにも、診察では、なぜその症状が起きているのか、薬以外に改善できることはないかを一緒に考える時間を大切にし、年齢や生活背景なども鑑みて、一人ひとりに合った治療方法をご提案するようにしています。また、最近は精神疾患を疑って受診される患者さんも多いです。「朝仕事へ行けない」「眠れない」などさまざまなお悩みでお越しになりますが、まずはその患者さんの生活習慣や人生観などを深く掘り下げていき、できる限り治療薬に頼りすぎない治療を行うようにしています。
診療において先生が心がけていることは何でしょうか。

まずはとにかく患者さんの話をよく伺って困り事を把握し、治療の目的を明確にすることですね。症状が現れた場合や検査数値が高い場合など、異常が見られた時は必ず原因があるはずです。原因を探るために必要なことは、その患者さんの立場に立って考えることですね。患者さんによっては、仕事や家庭のストレスが大もとの原因になっていることもあります。大もとの原因を探り、それに対して一緒に改善策を考えていくことによって、治療薬以外の部分からもアプローチするように心がけています。時には「薬を出してほしい」と希望される患者さんもいらっしゃいますが、私は薬だけで解決しようとするのではなく、生活習慣やストレス、家庭環境など根本の原因にも目を向け、患者さんが健康を取り戻せる方法を一緒に考えることが大切だと思っています。
医療を必要とする地域の子どもたちを手厚くサポート
クリニックの特徴について伺います。

地域の子どもたちの健康サポートに力を入れています。10年ほど前から、系列の保育園内にある病児保育施設と連携しているのも、その一環ですね。町のかかりつけ医として病気の子どもたちをサポートすることで、地域の子育て世代が少しでも暮らしやすくなる環境づくりにお役に立ちたいと考えています。また、日常的な疾患以外にも、リハビリテーションや運動療法が必要なお子さんにも寄り添えるよう、設備を充実させています。例えば、脳性まひのリハビリテーションなどでも使用されているバランス訓練機器。これは、体の弱い部分をサポートしつつ筋力やバランス能力の改善を図るためのもので、自力で立つことが難しい子どもの直立やジャンプ運動のトレーニングに活用しています。かなり大きな機器ですが、「自分で楽しく動くことができる」喜びを感じてほしいという想いから導入に踏み切りました。
子どもの患者さんの診療に力を入れていらっしゃるのですね。
はい。私たちのクリニックには、病児保育施設でお預かりする必要があるような一般疾患のお子さんや、リハビリテーションが必要なお子さん、また、人工呼吸器やたんの吸引といった医療的ケアを常時必要とするお子さんなど、いろいろな事情を抱えたお子さんがいらっしゃいます。どのような症状に対しても手厚い医療を提供し、寄り添っていきたいというのが当クリニックの基本的な考えなんです。実は私には先天性の遺伝子疾患を持つ家族がいます。そうした背景があるので、医療的ケア児も適切なサポートを受けることによって社会で活躍できるよう、医療者の立場から、診療だけでなく療育や生活支援につなげられる体制づくりに取り組み、その子らしく成長できる環境そのものを整えていきたいと考えています。
先生は、お子さんの診療を行う際にどのようなことを心がけていますか?

保護者の方に正しい知識をお伝えすることを大切にしています。例えば「風邪をひいたら抗菌薬を飲めば治る」と思っている方も少なくありませんが、実は風邪の原因のほとんどはウイルスで抗菌薬の効果は望めないことが多い上、6歳未満のお子さんは極力抗菌薬を飲まないほうがいいといわれているんです。このようなことを理解いただき、適切な治療を提供することもクリニックの務めだと思っています。また、正しい生活習慣を子どもの頃から身につけることで、大人になっても大きな病気にかからないようにしてほしいと思っています。そして「人は楽しむために生まれてきた」をモットーに、障害のあるお子さんが一般のお子さんと一緒に生活でき、差別のない社会の実現に向けて診療に尽力しています。
人の一生涯を支えられるクリニックでありたい
同クリニックで行われている健康講座について教えてください。

はい。2ヵ月に1回は200人規模のホールで通院されている患者さんを主な対象とした健康講座を開催し、それ以外の月も院内で50人規模の健康講座を行っています。各界で活躍されている先生方に講師として来ていただいています。大阪市立総合医療センター病院長の西口幸雄先生、大阪国際がんセンター総長の松浦成昭先生、聖路加国際病院前院長の福井次矢先生、東京医科歯科大学副学長の古川哲史先生などに講演していただきました。医療は治療だけでなく予防も大切です。そのため地域の皆さんが正しい知識を身につけ、自分で健康を守れる力を育んでいただきたいと考えています。
今後の展望についてどのようにお考えでしょうか。
当クリニックでは「揺り籠から墓場まで」、患者さんの一生をサポートしていきたいと思っています。元気なお子さんから障害のあるお子さんまで幅広く診療を行うことはもちろん、幼い頃から正しい生活習慣を送れるよう、指導にも力を入れていきたいと考えています。高齢の患者さんに対しては、必要に応じて訪問診療も実施していますので、お困りの際は気軽にご相談いただきたいですね。また、私は障害のある方もそのご家族も、生涯を通じて安心して暮らせる地域づくりをめざしています。現在は病児保育施設や発達支援施設を運営していますが、将来的には障害のある方と高齢者が共に暮らし、支え合える施設もつくりたいと考えています。発達障害のあるお子さんを育てている親御さんも、いずれ高齢になります。その時に親子が離ればなれにならず安心して暮らせる環境が必要です。制度上の課題もありますが、一歩ずつ実現に向けて取り組んでいきたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

私たちは病気だけを見るのではなく、その方の人生やご家族、生活背景まで含めて支えたいと考えています。薬や検査だけに頼るのではなく、根本的な原因にも目を向けながら、患者さんに正しい生活習慣や医療に対する適切な知識を身につけていただいた上で、一人ひとりに合った医療を提供していきたいと思っています。どんなことでも遠慮なくご相談ください。

