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宮崎 裕子 院長の独自取材記事

五反田みやざき内科クリニック

(品川区/五反田駅)

最終更新日:2022/12/07

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック main

五反田駅東口より徒歩6分の「五反田みやざき内科クリニック」は、2022年3月に開業。アースカラーを基調にした院内は、化学物質による過敏症を防ぐため漆喰の壁を採用。患者にとって居心地の良い空間づくりを第一に配慮した。宮崎裕子院長は、総合病院やクリニックで甲状腺疾患などの内分泌疾患や糖尿病をはじめ、あらゆる病気を診断・治療してきた経験豊富な医師。「病気を診る前にその人を診る」を胸に、全人的な医療をめざす。また各種検査機器を導入し、受診当日に診断し、内服薬を調整する体制も整える。そんな患者想いの姿勢や気さくな人柄もあってか、中には勤務医時代からの付き合いがある患者もいるという院長。地域のかかりつけとしてどんなクリニックでありたいか、その想いを語ってもらった。

(取材日2022年7月21日)

専門家として患者のQOLを上げ何でも相談できる場に

まずは、開業までの経緯を教えていただけますか?

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック1

大学卒業後は、総合病院や大学病院に勤務しました。その後、地域の基幹病院に在籍しながら、いろいろなクリニックで外来を担当するようになったんです。お付き合いが長くなるにつれて、患者さんも本音が言いやすくなるので、ちょっとした心配事でも相談してくださるようになって。そうした患者さんとのつながりにやりがいを感じていましたね。一方で、病院勤務を通じて糖尿病、甲状腺などの内分泌疾患の専門的な治療について学んできたこともあり、双方の視点を生かせないかと思うようになったんです。クリニックなら気軽に通えますし、その中で患者さんのQOL(生活の質)を上げるとともに、ちょっとした心配事の相談にも乗れる場所をつくりたいなと。ちょうどその頃、当院の向かいにあるNTT東日本関東病院の先生から「開業しては?」というお話をいただきまして、五反田での開業に至りました。

クリニックをつくる際に、一番こだわった点は何でしょうか?

安全で居心地の良いクリニックにするということですね。最近、環境に対する過敏症の方が増えていますので、院内の壁を漆喰にするなど、できるだけ化学物質を使わないつくりにしています。また感染症対策として、空気清浄機の他に紫外線照射装置を24時間稼働させています。これは特定の波長の紫外線を活用し、空気中の浮遊菌を減少させることを目的としたシステムで、紫外線が直接当たる心配はいりません。こういった機器に加え、こまめな換気や定期的な消毒も行いながら、患者さんが安心して通える環境づくりに努めています。

設備面では、いろいろな検査器機を導入されていますね。

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック2

当院では、胸部エックス線のほか、心エコー・甲状腺エコーなどの検査機器を用意し、超音波検査を行うこともできます。心電図については、院内での検査のほかに、24時間身に着けて心臓の動きを検査するホルター心電図も導入し、不整脈などの正確な診断に役立てられるように努めています。また血管年齢測定装置や、過去1~2ヵ月間の血糖状態を調べるHbA1c分析装置、さらには血液凝固分析装置なども活用して幅広い検査に対応できるようにし、結果はできるだけその日中に説明するようにもしていますね。なお、検査結果によっては病診連携を図るNTT東日本関東病院や大学病院を紹介し、必要に応じて精密検査や手術をスピーディーに受けられる体制を整えているので、ご安心ください。

糖尿病予防を軸に血糖コントロールで健康寿命の延伸を

力を入れている治療は何ですか?

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック3

私は日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内科学会総合内科専門医として、これまでに糖尿病や、甲状腺などの内分泌疾患をはじめ、内科疾患の診断・治療に携わってきたので、当院でもこうした治療や循環器疾患の治療に力を入れています。糖尿病に関しては、できるだけ早めに受診することが重要です。健康診断で血糖値の高さを指摘された段階なら、糖尿病と診断される前に対処することも可能ですが、症状がないからと放置していると、毛細血管に影響が出始めます。悪化すると、網膜症による失明の可能性や腎臓病による人工透析の必要性が出てくるほか、心臓や脳、神経にも影響することがあります。これらを「合併症」と言いますが、治療によって血糖コントロールができれば、進行を抑え健康寿命の延伸にもつなげられるんですよ。そのためには、専門家のもとで適切な診断を受け、何が原因でコントロールしづらいのかを突き止めることが欠かせません。

肥満でお悩みの方から相談を受けることも多いそうですね。

はい、特に働き盛りの40~50代の方から体重についてご相談を受けることが多いです。「健診で体重以外はひっかからないんだけど、やはり肥満は良くないですよね?」という質問を受けることもあります。確かに、肥満の状態が長期間続くと糖尿病になったり血圧が高くなったりと、他の病気の原因になることもあるので、適正体重にすることは大事ですね。運動や食事制限が苦手でダイエットできないとか、リバウンドを繰り返すという方には、ダイエットのご相談にも積極的に対応しています。

活躍しているスタッフについてお伺いします。

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック4

看護師と管理栄養士、受付スタッフがいますが、知識をどんどんアップデートしていかないと、患者さんを十分にフォローできません。患者さんにより専門的な環境に身を置いていただくためにも、スタッフにはいろいろ勉強をして資格取得にも励み、当院に在籍したことで、経験という財産を1つでも多くつくってもらいたいと考えています。スタッフ同士、とても仲が良く、休みの日に皆で食事に行っているみたいですよ。誰かが休んだときは他の人が積極的にカバーするなど、助け合いながら取り組んでくれているのでとても助かっています。

「病気を診る前にその人を診る」を胸に

診療において、先生が大切にしていることは?

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック5

患者さんを長い目で診て、一人ひとりの人生を考えて診療することですね。例えば、血糖値が高い患者さんの数値の改善をめざすことはもちろん大切ですが、お薬や治療のスタイルがその方にとって苦痛だとしたら、見直さなくてはいけないと思うんです。糖尿病は、決して制限するだけの病気ではありませんからね。病気を診る前に、その方の人生に目を向け、この治療が有益であるかを考えながら、治療を進めていきたいと思います。

患者さんと良い関係を築いていらっしゃるのですね。

そうですね。中には、研修医の頃からずっと主治医をしている患者さんもいます。私が病院を移っても、そこに来てくださり、15年ものお付き合いが続いているんですよ。病気を治療するのは、あくまでも患者さんの人生をより良くするため。たとえ血糖値が少し高めでも、最終的に元気で天寿を全うしていただければ治療は成功だったと言えるのではないでしょうか。目標を決めて、患者さんと一緒に歩んでいける「クリニックの院長」という立場が私は好きなんです。

先生ならではの強みは何だとお考えですか?

前職場でも、私の外来の患者さんの約8割は女性だった印象です。妊娠や出産も含めて、女性ならではのライフステージがありますから、やはり同性同士だと話しやすいこともあるでしょうし、共感し合えるところは一番の強みかなと感じます。例えば、女性に多い更年期障害のように、どうしても男性が理解しづらいことってあると思うんです。尿漏れなど泌尿器科の悩みも、「専門じゃないとわかってはいるけれど、男性には言いづらくて……」と言う方もいらっしゃいました。自分の経験を生かしながら、患者さんに寄り添える点は良かったなと思いますね。

今後、どんなクリニックでありたいですか?

宮崎裕子院長 五反田みやざき内科クリニック6

「家族に紹介したい」と思っていただけるようなクリニックをめざします。ホームドクターとして、健康診断で早期に病気を見つけて大事に至らないよう治療する。その役割は非常に大切だと考えています。その上で専門家としては、的確で質の高い医療を地域に提供できるクリニックをめざしたいですね。来年以降は、患者会をつくって患者さん同士が交流できる場を設けられたら。慢性疾患は治療が長期に及ぶことが多いので、交流の場をつくれたらいいなと思います。同じ悩みを抱えているからこそ、一緒に治療を頑張れるという方も多いですから。私自身も40代に入ったところなので、これから患者さんと長いお付き合いをしていけると思っています。また、産後に敏感肌に悩んだ経験を生かして、漢方薬やドクターズコスメについて学びアドバイスもしています。「何でも相談できる場所」として地域の頼れる存在でありたいですね。

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