宮崎 裕子 院長の独自取材記事
五反田みやざき内科クリニック
(品川区/五反田駅)
最終更新日:2026/01/21
五反田駅東口より徒歩6分にある「五反田みやざき内科クリニック」は、2022年3月の開業以来、糖尿病や甲状腺疾患などの内分泌疾患を中心に幅広い診療を行うクリニック。落ち着いたアースカラーを基調とする院内には、化学物質への過敏症に配慮してしっくいの壁を採用し、居心地の良い空間づくりを徹底している。総合病院やクリニックで、さまざまな病気を診断・治療してきた宮崎裕子院長は、「病気を診る前に人を診る」をモットーに、患者の生活や人生に寄り添った医療を大切にしているという。患者思いの姿勢や気さくな人柄に、病院勤務時代からの長い付き合いが続く患者も少なくないという宮崎院長に、診療にかける思いを聞いた。
(取材日2025年9月9日)
専門性を持つ複数の医師によるチーム医療を展開
クリニックの特徴を教えてください。

糖尿病や甲状腺などの内分泌疾患を中心に、内科疾患の診断・治療を行うクリニックです。特に、日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内科学会総合内科専門医として、これまでの経験も生かしながら、糖尿病や内分泌疾患や循環器疾患の治療に力を入れています。糖尿病の方は心臓や脳の血管障害を合併しやすく、また逆に循環器系の疾患をお持ちで糖尿病を併発される方もいます。そこで、循環器を専門とする3人の先生方に曜日ごとに外来をお願いし、二診体制で診療を行うようになりました。不整脈に対する内服やアブレーション治療、ペースメーカー治療の検討や、心筋梗塞のリスクが高い方や重い心不全の方の対応などをお願いしています。一線で手技や治療を行っていらっしゃる日本循環器学会循環器専門医の先生方で、当院の診療にも先進の知見を反映できる上、病院との連携もよりスムーズとなって助かっています。
高い専門性を持つ複数のドクターが診療されているのですね。
はい。近年はさらに腎臓内科外来も木曜午後に開設しました。主に、糖尿病の合併症で腎機能の低下やタンパク尿のコントロール不良がある方などを診ていただいています。ご存じのとおり、糖尿病や循環器疾患に合併する腎臓の問題は少なくありません。私自身もガイドラインに沿って対応できる部分は診ていますが、専門の先生に来ていただくことで、より広範に適切な診療を提供できるようになりました。専門性をお持ちの先生方とともにチーム医療を提供することで、患者さんの安心にもつながるのではないでしょうか。
地域クリニックでそのようなチーム医療を提供される意義をどのようにお考えですか?

それぞれの分野での専門性が高まることに加え、複数の医師の目で患者さんを診られるメリットは大きいと感じます。また、大規模病院が高度医療に専念できるよう、当院のような地域クリニックは患者さんのちょっとした気がかりに対応し、必要な時には速やかに病院へとつなぐのが役割。こうした連携をスムーズにするためにも、また逆に病院での治療で状態が落ち着いた患者さんに地域に安心してお戻りいただくためにも、多様な専門性を持つ先生方とのチーム医療が重要になると考えています。もともと当院を開業したのは、向かいにあるNTT東日本関東病院の先生から「開業しては?」というお話をいただいたことがきっかけです。NTT東日本関東病院に限らず、さまざまな拠点で活躍していらっしゃる先生方との顔の見える関係が築けているからこそ、急を要するような場合にも、円滑かつ柔軟に受け入れていただけるのも大きな強みです。
専門である糖尿病治療を軸に、幅広い診療を提供
ご専門である糖尿病診療について詳しく伺えますか?

糖尿病は、できるだけ早めの受診が重要です。健康診断で血糖値の高さを指摘された段階なら、糖尿病と診断される前に対処することも可能ですが、症状がないからと放置すると、毛細血管に影響が出始め、悪化すると、糖尿病網膜症による失明の可能性や腎臓病による人工透析の必要性が出てくるほか、心臓や脳、神経にも影響することも。これらを「合併症」といいますが、血糖コントロールを図り、疾患の進行抑制をめざせれば、健康寿命の延伸にもつながると考えます。適切な診断を受け、何が原因かを突き止めることが大切です。過去1~2ヵ月間の血糖状態を調べることができるHbA1c分析装置、さらには血液凝固分析装置なども活用して幅広い検査に対応し、結果はできるだけその日中に患者さんへ説明するようにしています。
睡眠時無呼吸症候群の検査・治療や舌下免疫療法にも対応されているとか。
早朝の血圧が高い方や肥満傾向の方に、まずは簡易検査をお勧めしています。また、自覚がなくてもホルター心電図検査で睡眠時無呼吸症候群がわかることもあり、精密検査が必要な場合はご自宅に機械を送って検査を受けていただきます。その結果をもとに、CPAP(持続陽圧呼吸療法)の導入、歯科でのマウスピース作製、生活指導などの治療につなげます。睡眠時無呼吸症候群は、肥満傾向の方ばかりではなく、痩せ型で顎が小さい女性がなるケースも。家族に「いびきがうるさい」と言われる方、日中に眠くなる方、疲れやすいと感じる方などは要注意です。また、スギ花粉とダニのアレルギーに対して舌下免疫療法も行っています。治療に入る前に必ずアレルギー検査を受けていただき、適応の有無を確認した上で始めます。風邪症状の方や定期通院の方にはオンライン診療でも対応可能ですので、まずはお気軽にご相談いただければと存じます。
診療において、大切にしていることを教えてください。

患者さんを長い目で診て、一人ひとりの人生を考えて診療することですね。例えば、血糖値が高い患者さんなら数値の改善をめざすことはもちろん大切ですが、お薬や治療のスタイルがその方にとって苦痛だとしたら、見直さなくてはいけないと思うんです。糖尿病は、制限するだけの病気ではありませんからね。病気を診る前に、その方の人生に目を向け、この治療が有益であるかを考えながら、治療を進めていきたいと思います。病気を治療するのは、あくまでも患者さんの人生をより良くするため。たとえ血糖値が少し高めでも、最終的に元気で天寿を全うしていただければ、うまくいったといえるのではないかと考えています。
患者の人生のそばに寄り添い、頼られる存在でありたい
訪問診療も実践していらっしゃるそうですね。

外来通院が困難となってしまった際に、これまで診てきた医師が継続して診られるのは、ご本人にとってもご家族にとっても安心感が大きいのではないかと思い、訪問診療も行っています。最近はご高齢の方を中心にご依頼も増加傾向にあり、特に心不全などで入院が長引き、ようやく退院はしたけれど歩行が困難となって通院が難しくなるような患者さんが多い印象です。外来診療と並行しての実践なので限界はありますが、枠を増やして対応しているところです。
今後、どのようなクリニックにしたいとお考えですか?
専門性の高い医療を提供することはもちろん大切ですが、それだけでは患者さんのすべてを支えられません。例えば心臓のことで通っていても「最近物忘れが気になる」「このほくろは大丈夫かな」などの生活上の悩みにも寄り添っていきたいと考えています。年齢とともに複数の問題が出てくることが多く、病名のつかないような体の悩みも伺うのが、このような地域密着のクリニックの在り方なのだと思うのです。生活習慣病や内分泌疾患など長期にわたる管理が必要となる病気を診ていると、長い方では20年以上のお付き合いとなり、結婚や妊娠・出産といったライフイベントを一緒に乗り越えてきた同志のような存在にもなります。長く患者さんの人生のそばにあり、何か困った時に「取りあえず宮崎先生に相談してみよう」と思ってもらえる存在でありたいですね。
読者へのメッセージをお願いします。

できるだけ敷居を上げることなく、専門性の高い医療を提供する体制を整えてきました。それぞれ専門が異なる複数医師が診療することで高い専門性を保持できますし、複数の視点から症状を捉えることができるのもメリットです。また、産休を経て復帰するメンバーもいるなど、スタッフも長く勤めて当院の方針をしっかりと理解し、日々対応してくれています。糖尿病治療では、血糖コントロールや生活習慣指導、服薬管理といった専門知識に長けた管理栄養士らもおり、しっかりと改善をサポートすることがかなう体制です。ぜひお気軽にご相談ください。

