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稲富 周一郎 院長の独自取材記事

いなとみ眼科

(札幌市豊平区/南平岸駅)

最終更新日:2022/05/20

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南平岸駅から徒歩9分、商業施設の医療モール内にある「いなとみ眼科」の稲富周一郎院長は、大学病院で研鑽を積んできた緑内障治療のエキスパートだ。先進の設備を導入し、緑内障をはじめ白内障の日帰り手術にも対応。糖尿病網膜症、飛蚊症、網膜剥離のほか、ものもらいやドライアイ、眼精疲労などの一般眼科診療も行っている。自らを「病院嫌い」と話す稲富院長だからこそ、さまざまな悩みや症状、不安を抱えて受診する患者が少しでも前向きな気持ちで帰宅できるよう気持ちに寄り添った診療を心がけているという。また院内の滞在時間を短縮するため、ホームページでは混雑状況を掲載し、受付後はQRコードで診察待ちの人数を確認できるシステムを活用。地域に密着したクリニックをめざす稲富院長に、眼科疾患の予防や今後の展望について話を聞いた。

(取材日2022年1月13日)

早期発見のため、定期的な目の検査を

こちらには、どのような患者さんが来院されますか?

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お子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんが来院されます。目の腫れを訴えて受診する方が多く、ほとんどの方がものもらいですね。また、10年以上大学病院で勤務医をしていたので、当時からの患者さんも来院されます。この地域は、豊平区豊平の出身の私にとってなじみのある土地です。当院は商業施設内にありますので、駐車場も広く、子育て世代やご家族の送り迎えが必要なご高齢の方も利用しやすい環境ではないでしょうか。眼科疾患の中には進行を抑えることしかできない病気もあるため、早期発見・早期治療が重要です。気になることや心配事があれば、早めに相談してほしいですね。

得意な治療を教えてください。

専門は緑内障治療です。緑内障は、40代からは20人に1人が罹患しているともいわれています。年を重ねるごとに罹患率は上がりますが、現在の医療では治癒する方法は見つかっておらず、進行を食い止めることしか期待できません。しかし、早期に発見できれば、その段階から進行を抑えていくことが見込めます。緑内障は失明につながる重篤な疾患ですので、視野が狭くなったと感じていたり、眼圧が高いと診断されたりした場合には、すぐに眼科を受診してください。初期の段階では自覚症状はないため、検査でわかることが一般的です。最近では、健康診断で眼底検査を行うこともあるので、再検査を勧められた場合には必ず専門の医師に診てもらいましょう。

なぜ眼科を専門にされたのでしょうか?

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医師として進むべき道を模索している中で、チーム医療を主流とする外科や内科はある分野に特化した医師になれる一方で、担当した患者さんとの関係性が希薄なのでは、と感じていました。診察から検査、診断、治療、その後のフォローをすべて自分で担当したいと考えたときに、眼科はすべての条件を満たしていたというのが理由の一つです。私が理想とする医師の姿が見えた気がしました。また一言で緑内障と言っても、さまざまなタイプがあります。一人ひとりに合わせた治療方法を患者さんとともに考え、二人三脚で病気に立ち向かい、うまく付き合っていけるようにフォローしていけたらと思っています。

前向きになれる声かけで患者に寄り添う

開業に至った経緯を教えてください。

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緑内障は治癒することはありません。しかし、現状維持を目的とした治療をすることはできます。大学病院に勤務していた頃は、病状が進行し、失明が免れない状態になってから紹介されてくる患者さんがほとんどでした。その度に、もっと早い段階で何かできることがあったのでは、と残念な気持ちになりました。初期の段階で病気を見つけ、治療を始めることができれば、失明は避けられるかもしれません。視力を失わないように目を守りたい、との想いから開業を決意しました。先進の医療技術と機器を用いて、適切な手術が可能ですので、ほとんどの治療は当院で完結します。レーザー治療装置は2種類導入しており、1つ目で効果が見られない場合にはもう1つのレーザーを試してみるということも可能です。手術も行っていますが、緑内障にもさまざまなタイプがあるため、入院が必要な場合や特殊な症例の方は大学病院をご紹介しています。

患者さんと接する上で心がけていることは何ですか?

病院は決して楽しいところではありませんよね。私自身、病院嫌いなので患者さんの気持ちはよくわかるつもりです。それでも、時間と労力を使って当院を受診してくださった方には、診察後に少しでも前向きな気持ちになってほしいと思っています。どんな状況でも、何か明るい話題を提供することが私のモットーです。例えば、視力の悪い方が定期的な検査で改善傾向が見られなくても、悪化せずに維持できていることが重要だとお話しします。患者さんが期待していた数値ではなくても、次の手立てがあるという話をすることが安心材料となるからです。近い将来、失明してしまう可能性の高い患者さんには、まずはしっかりと受け入れることで、これからの生活を考えるようにアドバイスしています。

社会的な補助や手続きについてもお話しするそうですね。

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われわれ医師ができることには限界があります。失明してしまう患者さんに医師として少しでもお役に立てるのであればと、福祉の手続きなど社会保障に関するお話をさせていただいています。これから先を少しでも快適に過ごせるように、患者さんのライフスタイルに合わせて申請できる制度をご提案するのが、私の医師としての信念です。また、目が見えない方が使用する白杖は、突然使えるようになるわけではありません。安全に歩行するために、白杖が障害物にぶつかったときの感覚を知る必要があるのです。衝撃や音でどんな障害物なのかを判断しなければなりません。少しでも視力があるうちから練習をしておくことが備えになりますし、購入の補助を受けられる制度もあります。このほか、住宅のリフォームに補助金が出ることもあるので、安心して生活できるように知っている限りの情報を提供しています。

明るく笑顔の多いクリニックをめざして

先進の検査機器も導入していると伺いました。

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一般的な検査や日帰り手術に対応するための主要な機器をそろえています。その中でも、緑内障の診断に用いる光干渉断層計装置(OCT)は、先進の機器を導入しました。また、眼底検査には広角眼底カメラを用いています。当院には車で来院する患者さんも多いため、数時間運転を控えてもらう必要のある散瞳薬を使うことなく眼底を撮影することが可能です。さらに合併症のリスクを軽減し、安全な手術を行うことをめざして、先進の白内障手術装置も導入しています。

今後の展望を教えてください。

緑内障で困っている人を助けたいと思っています。見えなくなってしまうという不安を抱えている方は少なくありません。社会保障の制度をもっと広く周知し、地域に密着したクリニックをめざしていきます。また、どんな症状の方でも、当院を選んで受診してくださった患者さんですから、責任を持って診療いたします。少しでも待ち時間を軽減できるように、受付後はウェブ上で呼び出しまでの順番を確認することも可能です。感染症対策として、自動会計システムも採用しています。会計後には次回の受診目安がわかるメッセージもお渡ししています。デバイスを活用し、利便性を高めることはスタッフの働きやすさにもつながり、そうすることでこまやかな配慮ができる心の余裕が生まれると考えています。その余裕が笑顔となり、患者さんへ還元されて良い循環を生み出していくのではないでしょうか。明るく笑顔の多いクリニックにしたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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緑内障は、初期段階での自覚症状はほぼないので、健康診断などでぜひ眼底検査をしてみてください。血縁関係者に緑内障を患っている方がいる場合、他の人と比べてリスクが高いというデータもあります。早期発見が鍵となりますので、気になる方は一度検査を受けてほしいですね。また、タブレットやゲームなどは近眼の要因となります。子どもたちが使用する際には、部屋を明るくし正しい姿勢で時間を決めることも大切です。近視の方は緑内障になりやすく、網膜剥離の発症リスクも高まります。どんな疾患も早期発見が重要です。当院では、一人ひとりに合わせ、気持ちに寄り添った診療を心がけています。その場限りの診療にならないよう、さまざまな角度からサポートしていきますので、気になることや心配なことは気軽にご相談ください。

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