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佐野 博繁 院長の独自取材記事

内野整形外科クリニック

(新潟市西区/内野駅)

最終更新日:2022/03/22

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新潟市西区内野地区にある「内野整形外科クリニック」は、2021年4月に開院した医院。それまで長らく地域住民の健康を守ってきた「いまいずみ整形外科クリニック」の前任院長の逝去に伴い継承したのが、優しい笑顔が印象的な佐野博繁院長だ。地域名が入った院名に改称したのは、これからも長く地域に寄り添い続ける存在でありたいという願いを込めたため。同院では一般的な整形外科疾患をはじめ、リウマチや骨粗しょう症においては専門性の高い治療を提供する。取材時には時折冗談を交えつつ、他者への感謝の気持ちを口にする佐野院長。その優しい言葉選びや表情からも、謙虚な人柄が表れる。「内野地区の皆さまに必要とされ、貢献していきたい」と語る佐野院長に、医療人としての想いや今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2022年1月7日)

この地での縁に感謝し、長く親しまれる整形外科医院へ

昨年、こちらの医院を継承されたと伺いました。

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前任の先生が逝去されたことを受け、昨年私が院長として継承しました。新潟市は、病院数や整形外科医も多いのですが、現代の医療では各専門領域で高度な医療技術と安全性が求められ、結果、病院・大学病院で勤務する医師とスタッフの業務は多忙を極めています。そして、患者さんには、病院への「コンビニ受診」を極力控えていただき、「かかりつけ医」を持つことが推奨されています。気軽に「コンビニ受診」できる整形外科の開業医が内野地区に求められているものと理解し、今回いただいたご縁に感謝をして開院させていただく運びとなりました。

地域医療にかける先生の熱い想いを感じますが、そんな先生を作り出しているものは何でしょうか。

今の自分がいるのは、出身校の影響が大きいように思います。「医療の谷間に灯をともす」。これは、私の出身校である自治医科大学の設立理念です。本大学は医療に恵まれない地域における医療の確保向上及び地域住民の福祉の増進を図るため、全国的に共同して設立した学校法人によって運営されています。在学中、そして、卒業後医師となった後も、この建学の精神に共感するとともに、自分が「地域医療」に貢献するには何をするべきなのか、常に自問自答を繰り返してきましたし、これからも整形外科医として地域医療に貢献していくにはどのようにしたらよいのかを考え続けていきたいと考えています。

整形外科の道を志した経緯には学生時代の部活も影響しているとか?

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整形外科は学生時代一番お世話になった科でもあります。強い勧誘を断りきれなかったこともあり(笑)、大学生時代はラグビー部に入部してほぼ毎日のように部活に打ち込んでいました。ラグビーにケガはつきものなので、本当に学生時代は整形外科にはよく通院していました。おかげで、まだレントゲンがフィルム現像だった当時、私のフィルム袋は相当な厚みとなっていました(笑)。そんな感じでしたので、自分にとって「整形外科」は非常に身近な「科」でした。部活はケガをしても休めなかったり、全寮制のためサボれなかったりと、ここでは語り切れないくらいつらいことも多くありました(笑)。ただ、今思うと、当時50名ほどの部員が在籍していたラグビー部を通して、多くの仲間たちと知り合い、いろいろな「人」に出会えたことが楽しく、とても幸せなことであったな。と感じています。自分は、やっぱり「人」が好きなんだと思います。

「人」が好きな先生からは、スタッフさんへの愛も感じられますね。

スタッフがいるからこそ、医院が運営できているものと思わされています。実際、パソコンの故障や医院のシステムにさまざまなトラブルが生じてしまったときもスタッフには本当に助けてもらいました。患者さんからすれば「いつものことなんだからできるでしょ?」と思われるのでしょうが、実際に開業してみると、同じ医療を間違いがないように提供し続けることの大変さが身にしみてわかりました。スタッフには本当に心から感謝しています。また、この試みはきっと珍しいと思っているのですが、当院では院長室を撤廃し、スタッフの休憩室として活用できるスペースを拡張しました。院長の事務仕事は診察室の机で行えていますし、もともと私は寂しがり屋で院長室にこもることも少なかったため、スペースを有効に活用できたと満足しています(笑)。

医療人としての在り方を学ぶ日々が今の診療スタンスに

リウマチや骨粗しょう症を専門に選ばれたきっかけは?

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地域医療には専門性のみならず、一般的な病気に対応できる知識が必要と考え、初期研修では内科を選択しました。リウマチを専門としたのは、関節リウマチは決して稀でない疾患であり、内科的な知識が必要とされる一方、あらゆる関節が破壊されかねない疾患のため、整形外科疾患についても広く学べると考えたからです。一般内科の基礎を学ぶことのできた初期研修の機会にはとても感謝しています。また、勤務医時代には外傷治療に携わる機会が多くありました。中でも、骨折を起こしたご高齢の患者さんが無事に治療を終え退院されたとしても、骨粗しょう症が治療されていないために、また骨折を繰り返してしまうという患者さんを多く目の当たりした経験から、骨粗しょう症の予防と治療に一層早期かつ積極的に介入すべきと考えております。当院では、超音波式骨密度測定装置を国内でも早くから導入し、侵襲のない、より正確な診断を心がけています。

医師としてご経験を積む中で、出身校の理念の他にも、先生の意識を変える大きな出来事があったそうですね。

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一番印象に残っているのは、妻の手術をした時ですね。妻がゴミの分別をする際にカッターで誤って指を切り、親指が伸びない状態となり、私が手術を行いました。その時は、それまで何度か経験した手術だったはずなのに、緊張して手が震えましたよ。その後も術後のギブスの巻き方や、傷の治り具合など、非常に気を使いました。けれど後日振り返ってみると、同じ症例の患者さんに対して、今まで果たして自分の身内と同じように診ていたのだろうか?と、ハッと気づかされ反省しました。これを機に意識が変わり、診療時は目の前の患者さんときちんと向き合い「もし自分の子どもや家族だったら?」と考えるようになりました。同じような疾患を診る際も、家族構成や通院距離など、患者さん一人ひとりのライフスタイルに適した治療に取り組むようにしています。

“医療の谷間”をなくし、身近な医院をめざす

どんな医院をめざしていきたいですか?

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先にも述べたように、私たち開業医の存在意義を突き詰めると、これからは、より「コンビニ受診がしやすい医院」をめざしていく必要があるのではないかと考えています。「こんなことで来ていいのかな?」という場合でも、患者さんは不安な気持ちがあるから来られるわけなので、そういった患者さんが気軽に受診できる雰囲気をつくりたいと考えておりますし、ちょっとした心配事にも寄り添える身近な存在になれるといいなと思っています。

医師になって良かったと感じる瞬間は?

患者さんに「ありがとう」と言ってもらえた時が一番うれしいですよ。医療というのは本来、「治す」のではなく患者さんの「治る手助け」をしているだけのものと思っています。例えば傷ができて、縫合などの処置が必要なケースで言うと、私たち医師が行えることは、感染しないように消毒をして、傷が治りやすいように皮膚と皮膚を縫って寄せているだけであって、本当に傷が治るのかどうかは、患者さんご自身の回復力や治癒力にかかっていています。私たち医師は「治ってほしい」「少しでも良くなってほしい」と思って、治療にあたらせていただいておりますので、患者さんが快方に向かい、ありがとうと言ってもらえたのなら、本当に良かったと思いますし、うれしく感じます。

最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

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今はまだ前任の今泉先生のように、地域の皆さまに信頼される医療を十分に届けられていないのではないかと正直、思うこともあります。それでも一歩一歩、地域の皆さまの声を聞き、改善する努力を続けていくことで、「内野整形外科クリニックがあって良かった」から、「内野整形外科クリニックがないと困る」と思っていただけるような医院をめざして頑張っていきたいと考えております。内野地区は温かい人柄の方がとても多いと感じています。皆さまとお話させていただけることは、私にとって何よりの喜びですし、励みになっています。どんなことでも構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。

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