CAD/CAMシステムを用いた
即日完了も望めるセラミック治療
成城さくら歯科三鷹院
(三鷹市/三鷹駅)
最終更新日:2024/12/10


- 自由診療
セラミックの治療にCAD/CAMシステムを用いる歯科医院が増えてきた。しかしデジタルを使うとはいえ、詰め物やかぶせ物が完成するまでにはいくつかの工程があり、即日で治療を完了させるハードルは高い。また早さだけを求めて精度が下がってしまっては本末転倒だ。「成城さくら歯科三鷹院」では、厳選したソフトや機器を使用して、歯科医師自らが設計・調整を行い、歯科技工用の高速焼成炉で2度焼きを行うことで、早さと精度の両立を可能にしている。同院の治療の流れについて奥山裕輝院長に聞いた。
(取材日2024年10月31日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- QCAD/CAMシステムとはどのようなものですか?
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A
口腔内の状態をデータ化して、パソコン上で設計を行うシステムです。3Dカメラでの型採りなので全方向から撮影できますし、もし撮り直しが必要になった場合もスムーズです。データを形にするための3Dプリンターや削り出し機器と連動すれば、補綴物のほか、仮歯、インプラント治療で使用するガイド、マウスピースなど、さまざまなものを作ることができます。デジタルならではの早さというCAD/CAMシステムの特性を生かせば、即日でのセラミック治療も可能です。セラミックは生体親和性が高く、金属アレルギーの心配もありません。そのためCAD/CAMシステムを用いて、セラミックの補綴物を作る歯科医院も増えてきました。
- Q1日でセラミック治療が完了するメリットを教えてください。
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A
患者さん側のメリットとしては、何度も通院する必要がなく、その日のうちに歯の機能回復が望める点などが挙げられます。歯が過敏になる前に装着できるので、治療後の痛みもほぼありません。歯科医師の観点からは、データ測定から装着までの時間が短く誤差が生じにくいのも利点です。歯の状態というのは常に変化していて、一晩たっただけでも微妙な差が生じます。データを取ったその日のうちに詰め物やかぶせ物の装着まで終えられれば、誤差によるリスクは非常に少ないといえるでしょう。1日で終えるためにはすべての工程を院内で対応する必要がありますが、さまざまな要因によってその精度は左右されます。
- Q治療の精度は、どのようなことで左右されるのですか?
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A
まずは、導入しているカメラやソフトのスペック、それらの解像度によって得られるデータが異なります。さらに、それを確認して設計を行うのが歯科医師のクリニックもあれば、歯科技工士が対応したり、外部に依頼したりするクリニックもあるでしょう。削り出したセラミックをそのまま装着するか、強度や色合いの精度を求めてさらに調整するかもクリニックにより異なります。こうした一つ一つが仕上がりに影響してくるのです。当院では厳選したソフトや機器を使用して、歯科医師自らが設計・調整を行い、歯科技工用の高速焼成炉で2度焼きを行うことで、早さと精度の両立を可能にしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリングと口腔内チェック
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患者の主訴を聞き、口腔内の状態をチェック。金属や麻酔へのアレルギーなども確認し、すでに詰め物やかぶせ物が入っている場合にはその状態もチェックする。歯の寿命なども踏まえて、セラミック治療に適しているかどうかを総合的に判断。セラミックには生体親和性や審美面など長所が多く、それを説明しながら治療計画を立てていく。
- 2型採り
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口腔内のデータをCAD/CAMシステムに取り込むために、3Dカメラで型採りを行う。印象材での型採りと比べて不快感に配慮でき、データ採取にかかる時間も早い。ヒューマンエラーが起こりにくいのもデジタルのメリット。データはすぐにパソコン上で確認でき、もし撮り直しが必要になった場合もスムーズだ。
- 3CAD/CAMシステムを用いた補綴物の作製
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パソコン上で確認したデータをもとに、CAD/CAMシステムと連動した機器でセラミックの削り出しを行う。同院ではこの作業を外部に依頼せずに、院長自らが確認して設計。実際に治療を行う歯科医師がその場で対応することで、精密さを保ちながら即日対応を可能にしている。
- 4その後の調整と仕上げ
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削り出されたセラミックは、そのまま詰め物やかぶせ物として使用可能だ。だが同院では強度や色合いの精度を求めて、装着する前に「2度焼き」を行っている。同院には短時間でセラミック製品を焼き上げることができる歯科技工用の高速焼成炉も備える。材料への負担軽減を図りながら、品質の向上に努めている。
- 5装着と治療後のケア
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完成した詰め物やかぶせ物を装着して治療は完了。型採りから調整まで、CAD/CAMシステムを駆使して院内で行えば、このように即日でのセラミック治療が可能となる。同院ではセルフケアのしやすさも考えて治療を行っているが、併せて定期的にプロのチェックを受けることが望ましい。
自由診療費用の目安
自由診療とはCAD/CAMシステムを用いたセラミックの詰め物/6万2800円~、CAD/CAMシステムを用いたセラミックのかぶせ物/13万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。