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夜尿症と尿異常は
専門的な見極めが大切

かすがの杜こどもクリニック

(佐賀市/佐賀駅)

最終更新日:2026/10/14

かすがの杜こどもクリニック 夜尿症と尿異常は 専門的な見極めが大切 かすがの杜こどもクリニック 夜尿症と尿異常は 専門的な見極めが大切
  • 保険診療

おねしょが続く子どもを前に、「そのうち治るだろう」と考える保護者は少なくない。しかし5歳を過ぎても夜のお漏らしが続く場合、夜尿症として相談したほうがよいケースがある。学校検尿で指摘される尿異常も同じだ。見た目ではわからず自覚症状もないため放置されやすいが、その背景に腎臓や尿路の病気が隠れていることがある。一方で、経過を見るうちに落ち着くこともあり、見極めには専門的な知識と経験が欠かせない。佐賀市大和町の「かすがの杜こどもクリニック」の大塚泰史院長は、佐賀大学医学部附属病院などで20年以上にわたり子どもの腎臓・泌尿器の診療に携わってきた。受診を考える目安と、専門的な視点で診ることの意味について聞いた。

(取材日2026年9月9日)

おねしょも学校検尿の尿異常も、背景に腎臓や尿路の病気が隠れていることがある

Qおねしょが続く場合、受診したほうがよいですか?
A
かすがの杜こどもクリニック 子どもに関する不安や疑問は迷わず相談してほしいと話す大塚院長

▲子どもに関する不安や疑問は迷わず相談してほしいと話す大塚院長

夜尿症は5歳以上のお子さんで、寝ている間だけおしっこが漏れてしまう状態をいいます。多くは年齢とともに落ち着いていくタイプですので、様子を見てよい場合もありますが、昼間も漏れてしまう、毎日のように失敗してしまうというときは、早めにご相談ください。もう一つの目安が、お子さん自身が気にしているかどうかです。例えば「きょうだいはできているのに自分だけ」といった後ろ向きな言葉が出てきたら、相談のタイミングだと考えてよいと思います。失敗が続くと自信をなくしてしまったり、きょうだいに引け目を感じたりと、気持ちの面に影響することがあるからです。治療をするかどうかは、お話を聞いてから一緒に決めれば大丈夫です。

Q学校検尿で血尿やタンパク尿を指摘されたら受診すべきですか?
A
かすがの杜こどもクリニック 院内で腹部のエコー検査にも対応している

▲院内で腹部のエコー検査にも対応している

はい、症状がなくても受診していただきたいです。学校検尿は、もともと症状のないお子さんの中からおしっこの異常を見つけるための仕組みで、血尿とタンパク尿を主に調べています。将来悪くなる可能性がある場合に、早めに医師の診察を受けていただくことを目的としているので、異常を指摘された時点で受診が前提になっています。尿異常は見た目ではわからないことがほとんどで、学校検尿で初めて気づく方も少なくありません。一時的な変化で心配のないこともありますが、腎臓や尿の通り道の病気が隠れていることもあります。二次検査の結果がわかったら、そのままにせず受診してください。

Qなぜ専門的に診てもらうことが大切なのでしょうか?
A
かすがの杜こどもクリニック 資料などを用いながら、検査結果や治療について説明を行う

▲資料などを用いながら、検査結果や治療について説明を行う

学校検尿でわかるのは、血尿やタンパク尿があるということだけだからです。そこから、さらに詳しい検査が必要かどうかを見極めることが大切になります。血尿には、腎臓そのものから出ているタイプと、尿管や膀胱といった尿の通り道、いわゆる尿路から血液が混じるタイプがあります。腎臓から出ている場合は、慢性腎炎など、腎臓の組織を調べる検査が必要な病気が隠れていることがあります。一方、尿路からの血尿であれば、超音波検査などで確認した上で、経過を見るうちに落ち着くことも多くあります。タンパク尿についても、さらに詳しく検査をすることで病気の原因や重症度がわかることがあります。

Qどのような検査を行っているのですか?
A
かすがの杜こどもクリニック 痛み等なく膀胱機能を測定することができる尿流量測定装置

▲痛み等なく膀胱機能を測定することができる尿流量測定装置

まず尿検査を行い、顕微鏡で尿の成分を詳しく調べる尿沈渣(にょうちんさ)という検査も院内で実施しています。数分で結果がわかる機器を用意していますので、その日のうちにご説明できます。超音波検査も院内で行えます。子どもの腎臓の病気で特に気をつけたいのが、生まれつき腎臓が小さい状態や、腎臓から膀胱へ尿を送る通り道がふさがってしまう水腎症で重くなることもあるため早めに確認します。夜尿症では、おしっこの勢いや量を調べる尿流量測定という検査も行っています。必要に応じて血液検査も行い、さらに詳しい検査が必要な場合は、大学病院などへご紹介します。

Qお子さんやご家族にどのような診療を心がけていますか?
A
かすがの杜こどもクリニック 当日に検査結果が出せるように、と先進の検査機器をそろえている

▲当日に検査結果が出せるように、と先進の検査機器をそろえている

夜尿症は、お子さん本人が人に知られたくないと感じやすい症状です。ですから診察では、まず本人が話しやすい空気をつくることから始めます。ご家族に対しても、「どうしてここまで様子を見ていたのですか」といった責める言い方は絶対にしません。悩んだ末に来られる方がほとんどですし、責められてしまうと、次から相談できなくなってしまうからです。周りに知られたくないという思いから、遠方から通ってくださるご家族もいらっしゃいます。それだけ打ち明けにくい悩みなのだと感じています。学校検尿の結果についても同じで、些細なことで構いませんので、気になったらその都度聞いていただければと思います。

ドクターからのメッセージ

大塚 泰史院長

おねしょも学校検尿の異常も、「そのうち治まるだろう」と様子を見てしまいがちです。けれど、お子さん本人が悩んでいたり、ご家族が悩まれていたりするのなら、それが相談のタイミングだと思います。一人で抱え込まずに、まずは気軽にお越しください。学校検尿で指摘を受けたときも同じです。症状がなくても、結果がわかった時点で一度受診していただきたいと思います。早く見つかれば治療の選択肢も広がりますし、心配のいらないタイプだとわかれば、それだけでも安心していただけます。ちょっとした体の不調でも相談してもらえることを、私は何より大切にしています。