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齊藤 亮平 院長の独自取材記事

たいしどう内科クリニック

(仙台市太白区/長町駅)

最終更新日:2022/01/31

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック main

仙台市南部の太子堂にある「たいしどう内科クリニック」。大型商業施設や娯楽施設、住宅街が立ち並ぶにぎやかな地域に、2021年11月に開業。院長の齊藤亮平先生は大学時代、理工学部から医学部に編入し医師の道へ。大学卒業後は仙台厚生病院の呼吸器内科などで研鑽を積み、肺がん患者を多く担当した。開業後は地域のかかりつけ医として、風邪などの一般的な内科の診療や患者が気になる症状に対応。高血圧や糖尿病、高コレステロール血症などの慢性疾患の治療も行っている。また定期健診にも対応。疾患のない健康時のデータを診療に生かし、長く患者に寄り添いたいと考えている。開業にあたり一念発起して体重を10kg以上減らし、現在も徹底した食事管理やジムでの運動を続けている齊藤院長に、診療での心がけや開業までの歩みなどを聞いた。

(取材日2021年11月30日)

健康時のデータをもとに長期的に患者の健康を見守る

開業にあたりこの場所を選ばれた理由は何でしょうか? 

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック1

当院が入っているビルのオーナーから、「内科のクリニックが入ったビルをつくりたい」という話をいただきました。この地域は以前から住宅が並んでいますが、新しいマンションもできていますので、新しく住む方や私と同年代の方に来ていただけるかなと考えました。患者さんが若いうちから慢性疾患や健康を管理し、ご高齢になったときに長年のデータをもとに診療したいのです。「健康なときのエックス線はこうでしたよ」「元気なときの採血結果はこちらですよ」など、患者さんにご自身の変化を見せることが大事だと思っています。

診療内容について教えてください。

広く一般的な内科の診療を行っています。特に「この病気を診ます」と決めていないですが、看板には呼吸器内科、循環器内科と書きました。開業前に仙台厚生病院の呼吸器内科の医局に所属していました。また循環器系等の疾患を持つ方が多くいらっしゃいますので、心不全の管理や当院で対応できることであれば、地域のかかりつけ医として対応させていただければと考えています。救急の患者さんや入院が必要な方には、適切な医療機関をご紹介したり、今後の診療についてアドバイスしたりもしています。気軽に受診していただけるクリニックをめざしたいですね。

診療の際に心がけていることはありますか? 

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック2

どのような主訴であっても、問診から得られる情報が大事だと思っています。問診では、患者さんが質問に対して自由に返答できるオープンクエスチョンと、「はい、いいえ」の二者択一や三者択一で答えられるようなクローズドクエスチョンを適切に使い分けるように心がけています。医師だけが話す、患者さんだけが話すという問診では、病気が見えにくくなることがありますので、会話のバランスが大事ですね。患者さんから話を引き出すようにしています。

健康寿命を重視した診療で患者と家族を支える

大学時代は理工学部から医学部に編入されたそうですね。医師をめざしたきっかけを教えてください。

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック3

理工学部に通っている時、父に脳腫瘍があることがわかったんです。麻痺も出てきて手術することになりました。当時私は実家から離れて暮らしていましたので、病気についてしっかり説明を聞くことはありませんでした。私以外の家族も病気についてわからないことが多く、不安に思っていたようです。そんな時に、身内に医療従事者が一人いてもいいのかなと考えたんです。ちょうど就職活動のタイミングだったのですが、富山医科薬科大学医学部(現・富山大学)を受験し、縁があって通うことになりました。

これまでの診療の中で印象に残っているエピソードはありますか? 

たくさんありますね。大学卒業後は仙台厚生病院の呼吸器内科で肺がんの患者さんを担当しました。いわゆるステージが進んだ状態で治療に入られる患者さんが多く、治療だけではなく残された時間をどのように過ごしていただくかも考えながら診療にあたっていました。患者さんのご家族との対話も大事にしていましたね。亡くなられた患者さんの娘さまからいただいた手紙には、「生まれ変わったら医師になりたいくらい先生に感謝している」と書かれていました。疎遠だった家族との絆もできたと言っていただきましたね。

クリニックのホームページに「一緒に健康寿命をのばしましょう」とありますが健康寿命とは何でしょうか? 

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック4

自分の力で、好きな場所に好きな時間に出かけられることが「健康寿命」だと考えています。足腰が弱っていて座っている時間が長ければ健康的とは言えないですし、入院して何ヵ月も病院で過ごすことも健康的とは言えないと思っています。呼吸器内科で肺がんの患者さんを治療している時も、自分の力、一人の力で出かけられることをめざして治療していました。現在は患者さんの健康寿命をのばすために、体調管理や栄養指導などをしています。特に慢性疾患のある患者さんに対しては、塩分管理や食事管理についてお話ししたり、定期的な通院と服薬の継続の大切さをお伝えしたりしています。

患者に最後まで寄り添える地域のかかりつけ医をめざす

クリニックのSNSではスタッフさんについて情報を載せていますね。

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック5

SNSはスタッフが更新しています。私はこれまでまったくSNSをしてこなかったので。スタッフからの発案で始めました。現在、常勤スタッフ3人とパートタイムスタッフ1人が在籍しています。これまでの知識や経験を生かして開業前の準備からさまざまな提案をしてくれて、たいへん助かっています。開業前の建物の引き渡しの時は私一人だったのですが、その時私にできたことはトイレットペーパーを買ってきて設置することだけでした(笑)。スタッフに恵まれていると感じています。開業してからは、スタッフに接遇を意識してほしいと話しています。言葉遣いが気になった時は伝えるようにしていますね。

先生のリフレッシュ方法を教えてください。

ジムに行くことですね。開業に合わせて体型を変えるために通い始めました。以前は体重が70kgあったのですが、今は58kg台。体脂肪率は10%切るくらいです。慢性疾患の指導をする医師に脂肪がついていると説得力がないと思いましたので、一念発起しました。今もジム通いと食事制限を続けています。自炊ではなく総菜を中心に食べていますが、総菜のパッケージに書かれた表記をしっかり見て、塩分やたんぱく質などを計算して買うようにしています。そのほかのリフレッシュ方法は、仙台のサッカークラブの応援ですね。以前はアウェーの試合も旅行気分で応援に行っていました。なんとか頑張ってほしいですね。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

齊藤亮平院長 たいしどう内科クリニック6

目標は、長年当院を受診されている方の最後を自宅で看取ることです。そのために患者さんやご家族との信頼関係を大切にしたいと思っています。また、自宅での看取りは私一人の力では実現できないため、人員を増やすなどの診療体制を整えることが当面の目標です。医師になってから親戚の集まりに行くと、健康の話題になりいろいろと質問されます。患者さんに対しても、家族や親戚からの質問に答えるように何でも相談にお答えしたいと考えています。開業医がやるべきことは、決して特殊なことではありません。これからも地域のかかりつけ医として、気軽にいつでも相談できる場所をめざしていきます。

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