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冨井 厚 院長、冨井 りか 先生の独自取材記事

とみい眼科クリニック

(西宮市/夙川駅)

最終更新日:2023/02/02

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一般的な眼科診療はもちろん、近年増加する子どもの近視や白内障の日帰り手術にも専門的に対応する「とみい眼科クリニック」。同院では、医療への情熱を燃やし研鑽に励む冨井厚院長と、快活で話し好きな冨井りか先生が患者の悩みや要望に向き合う。学習や教育に注力する地域柄、患者の大半は子ども。将来つらい思いをしなくて済むよう、両医師は早期発見のための受診を呼びかける。診療においてめざすのは、患者一人ひとりに適した「テーラーメイドの治療」。互いの強みを生かし支え合いながら、地域医療に貢献しようとまい進する。2021年の開業以来、スタッフ育成や地域連携にも取り組み医院を成長させている厚院長とりか先生に、診療の特徴や日々の心がけなどについて聞いた。

(取材日2023年1月10日)

地域の眼科医院として小児の近視や白内障手術に対応

こちらは宝塚市にある「とみい眼科クリニック」の分院だそうですね。

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【厚院長】本院の開業からだいぶ年月がたったため、当初は移転を考えていました。そんな中、ちょうど診療に適した土地をご紹介いただき、分院開業というかたちで方向転換した次第です。患者さんの層は本院とはまったく異なり、メインは0歳から小中学生まで幅広い年齢のお子さんです。生活習慣も影響し、現代では近視の子が増えていますので、ニーズに応えられる治療を積極的に行っていきたいですね。
【りか先生】分院では私も週に3日ほど診療しているのですが、こちらは勉強や受験に前向きな文京区に近い土地柄もあり、近視の子どもが本当に多いんです。なので小児の近視治療に注力しつつ、超高齢社会においてニーズが高い白内障手術にも取り組みたいと考えています。

小児の近視に対するお考えや、具体的な治療法について教えてください。

【りか先生】私は近視を病気、もしくはパンデミックの一種と捉えています。近視を治すことはできないものの、進行を抑制しないと将来病的な状態になる人は増えるとされており、眼科全体としてもより良いアプローチを考え始めている状況です。患者さんが高齢になった際に視力弱者とならないよう、当院でも近視が出やすい小中学生のうちからの介入に重きを置いています。主に実施している治療は、夜間に専用のハードコンタクトレンズを装着して角膜の矯正を図るオルソケラトロジー、ワンデータイプの遠近両用ソフトコンタクトレンズであるEDOFコンタクトレンズの2つです。あと、太陽光に含まれるバイオレットライトは近視の予防につながるといわれていますので、外で遊ぶのもお勧めですね。

白内障手術の現状や、処置の際の心がけも伺います。

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【厚院長】患者さんの目に対する意識の高さから、近年は視力に問題がなくても白内障手術を望む方が増えています。加えて治療技術の向上や白内障の発症年齢の低下といった背景もあり、仕事をしている50~60代の方などには、単焦点眼内レンズでは不便な部分をカバーすべく、本来の水晶体の機能に近い多焦点眼内レンズを選ばれる方も多いです。知識が豊富な患者さんからのご質問にもしっかり答えるために、常に研鑽は欠かせませんね。手術の際は、術後のトラブルが起きないよう安全を第一に考えます。そして患者さんの生活や主に見たい距離などもお聞きした上で、テーラーメイドの治療をご提供するのがモットーです。また、乱視が強く残っていると術後の視力や見え方に支障を来たすため、乱視をなるべく軽くすることにも注力しています。

患者に寄り添った対話とわかりやすい説明を重視

診療で大切にしていることは何ですか?

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【厚院長】特に手術の前は、専門用語をできるだけかみ砕き、極力わかりやすいご説明に努めています。術後の目の状態や見え方なども事前にきちんとお話しした上で、手術に臨みます。
【りか先生】患者さんに笑顔で帰っていただけるよう、私はおしゃべり担当に徹しています。例えば、相手の気持ちに共感し、状態が悪い場合はその方の代わりに私が心配を背負う。逆に少しでも快方に向かった場合は全力でともに喜ぶといった感じですね。あと、担当の患者さんにはラジオ体操もよくお勧めしています。肩凝りに伴って目の奥が痛いときなどに、運動や早寝早起きの大切さをお伝えすることもありますよ。

本院や地域の医療機関との連携体制についてもお聞きします。

【厚院長】当院はまだ若いクリニックのため、ベテランぞろいの本院スタッフの力を借りながら分院スタッフを育成している最中です。本院のリーダーがこちらでも統括マネジャーとして活躍してくれており、幸い2院間の距離もさほど遠くありませんので、互いに行き来して仕事をすることでスキルアップにつなげています。
【りか先生】私たちは2人とも兵庫医科大学の出身で、かつ毎週土曜には兵庫医科大学の先生が当院に診療に来てくださっています。いつでもスムーズに連携し、早急な対応が必要な病気の場合も快く受け入れてもらえる体制を整えていますので、ご安心いただければと思います。

お二人が互いに医師として尊敬している点はありますか?

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【厚院長】私はもともと言葉足らずなところがあるため、おしゃべり上手なりか先生のコミュニケーション方法はとても勉強になりますね。また、彼女が医院経営などを一手に引き受けてくれるおかげでやりたいことに集中できているので、とても感謝しています。
【りか先生】セミナーなどに積極的に参加しながら、手術をはじめとする専門分野や医療機器について熱心に勉強する姿は尊敬していますね。新しい機器をどんどん導入するので、すぐ手狭になってくると思います(笑)。

地域とのつながりを生かし、個人に最適な治療をめざす

眼科の医師としてやりがいを感じる瞬間を教えてください。

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【厚院長】私たちの仕事はたくさんの患者さんの目に関する問題を解決に導くことですので、やはり診療や手術によって患者さんが喜んでくださる姿を見られるとこちらもうれしい気持ちになりますね。
【りか先生】治療が終了し、私が「もう来なくて大丈夫ですよ」という言葉をかけると、患者さんは笑顔になり安心して帰っていかれます。その後ろ姿を見る度に、「自分はこの瞬間のために頑張っているんだな」と強く思います。

今後の展望をお聞かせください。

【厚院長】患者さんの特徴や考え方は地域ごとに異なりますので、一人ひとりに合わせた治療を追求したいと考えています。当院が入っている商業施設の中には他科のクリニックも複数あり、そこの先生方は同じ施設の仲間です。特に、眼科との接点が多い小児科や循環器内科には本当にお世話になっています。さらに地域には兵庫医大出身の開業医の先生もいるため、多方面と連携しながら治療の幅を一層広げていきたいと思います。
【りか先生】患者さんの数が多い本院とは違い、予約制の当院には皆さんのお話をゆっくり聞ける環境があります。手術に限らず、いかなる病気・症状でも個人にベストな治療を行える医院にしたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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【厚院長】年を重ねるごとに目も変化していきます。だからこそ、ご自身の現態を把握する手段として、自覚症状がなくても眼科への定期的な受診をお勧めします。年々増加している近視の対処法を知っておいて損はないですし、ご高齢の方の大半が罹患する白内障を早期に発見するためにも、60歳を過ぎたら一度診察を受けましょう。日々進歩する設備や治療についても丁寧にご説明しますので、目に関するお悩みはどうぞご相談ください。
【りか先生】当院ではゆったりとした空間の中、患者さんが十分に納得できるまでご説明を行っています。症状の原因はもちろん、放置しても問題ないかどうかも判明すれば安心できるかと思います。過去に他院で治療を受けた際、わからなかったことや聞けなかったことがある方もぜひ気軽にお越しください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー/16万5000円~、EDOFコンタクトレンズ/3300円~、多焦点眼内レンズ/27万5000円~

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