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井口 貴裕 理事長の独自取材記事

いぐち整形外科

(福岡市西区/姪浜駅)

最終更新日:2023/11/20

井口貴裕理事長 いぐち整形外科 main

JR筑肥線と福岡市地下鉄空港線の姪浜駅から徒歩16分、明治通りとマリナ通りの間に位置する「いぐち整形外科」。小戸公園に近く自然豊かなエリアで、2021年10月に開業した。グレーを基調としたクリニック内には木目調の家具が配置され、落ち着いた雰囲気の中で診療を受けることができる。日本整形外科学会整形外科専門医である井口貴裕理事長は、急性期病院での手術経験が豊富で骨折をはじめとした外傷から人工関節置換術まで幅広く対応。「手術を受けざるを得ない状況になる前に、手術を未然に防ぐ方法もあるはず」と、これまで以上に患者に寄り添った医療の提供をめざしている。そんな井口理事長にこれまでのキャリアや、クリニックの特徴、今後の展望などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2021年11月24日/情報更新日2023年10月24日)

外傷や関節痛、慢性的な肩凝りまで幅広く対応

グレーの色合いで落ち着いた院内ですね。

井口貴裕理事長 いぐち整形外科1

病院は白のイメージが強く、それだと患者さんが緊張してしまったり、恐怖感を感じてしまったりするのではないかと考え、グレーを基調にしたデザインにしています。また所々木目調のナチュラルな家具を入れていますが、出身が家具の町である大川市なので自然の木のぬくもりを取り入れたかったんです。休日には子どもたちとキャンプに行ったり、海に出かけたり自然とふれあうことが好きですから。待合室は窓を大きく配置し明るい雰囲気がつくれるように工夫しています。整形外科の診療では動きを見ることもあるので診療室・リハビリテーション室も広く取っていますので、開放的なイメージになっているのではないかと思います。

姪浜で開業された理由をお聞かせいただけますか?

姪浜や小戸の辺りは自宅から比較的近く、小戸公園にも子どもを連れてよく遊びに来ていました。その頃からこのエリアの雰囲気や太陽の光の心地良さを感じていた、というのが大きな理由でしょうか。また小戸には整形外科のクリニックが足りておらず、地域の皆さんにも貢献できるのではないかと思いました。新型コロナウイルス流行の影響で、スポーツジムに通えず、運動不足からの痛みなどを訴える方も増えていますが、少し意識して運動することを始めてみてはいかがでしょうか。もちろんジョギングやウォーキングを週3回程度できれば理想的ですが、ゼロと1ではまったく違います。週1回からでも良いので、できる範囲から運動することをお勧めします。

どのような症状を訴えていらっしゃる患者さんが多いのでしょうか?

井口貴裕理事長 いぐち整形外科2

このエリアはファミリー層が多いので、小さなお子さんから高齢者までさまざまな世代の方がいらっしゃいます。特に高齢者の方が多く、膝や腰の痛み、骨粗しょう症の治療で診療に来られることが多い印象です。お子さんでは骨折などの外傷、学生の方はスポーツによる痛みやケガというケースが多く、働き盛りの世代では手が上がらないなど四十肩での相談が増えています。また肩凝りや首の凝りなどでクリニックを受診していいのかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、慢性的な痛みがあるということは体の硬さや姿勢の悪さなど何かしらの原因があります。そういった困り事についても解消をめざしていきたいと思いますので、症状があれば気軽にご相談ください。

手術を未然に防ぐ診療のため開業を決意

先生は長らく急性期医療に携わってきたそうですね。

井口貴裕理事長 いぐち整形外科3

大学卒業後、九州大学病院の整形外科に入局し、さまざまな関連病院を回りましたが、2011年から約10年間浜の町病院に勤めました。急性期病院なので基本的には手術に携わり、加齢に伴って軟骨がすり減った変形性関節症による膝関節や股関節の人工関節置換術を多く担当しました。また肩関節の関節鏡視下手術にも取り組みました。浜の町病院では、外傷チーフとして多くの救急の外傷・骨折の手術に携わってきました。もちろん手術だけではなく外来も担当していましたから、腰痛や神経痛など、整形外科領域全般の診療を経験してきました。

それから開業を決意されたわけですが、何かきっかけはあったのでしょうか?

手術を中心とした診療にはとてもやりがいを感じていましたが、患者さんと接するのは急性期がメインで、以降は数ヵ月に1回、1年に1回という経過フォローの時だけ。そうした中でもっと患者さんと密に接しながら診療をしたいと思うようになりました。それに手術を避けられない状態になってしまった患者さんたちの姿を見て、未然に防ぐような診療ができればと考え開業を決意しました。だからこそ診療においては主訴だけではなく生活習慣や運動習慣など患者さんの背景も把握し、症状を取り除くことはもちろん、どういう原因があるのかまで解明するように努めています。例えば膝の軟骨がすり減っている場合、元に戻したり若返らせたりすることはできません。そのため筋力や体の柔軟性を維持し、痛みが出にくい体づくりをめざしていきます。

スタッフの皆さんの笑顔も非常にすてきですね。

井口貴裕理事長 いぐち整形外科4

当クリニックには事務や看護師、理学療法士など14人がいますが、スタッフには恵まれていると思います。部署間の連携もスムーズですし、非常に助かっています。看護師も理学療法士も、それぞれが専門的な仕事ですが、オーバーラップしている部分は出てきます。そういうところについてはお互いに協力し合うことで、コミュニケーションを図るようにしています。また患者さんに対しては話しやすい雰囲気をつくるということも大切ですが、人生の先輩方も多いので言葉遣いなど基本的な礼儀はしっかりと守るように伝えています。受付であっても問診票を渡して終わりではなく、そばに行ってしっかりとお話しするなど、患者さんに寄り添える素晴らしいスタッフたちだと感じています。

歩きにくい、痛みがある。そんなときは気軽に相談を

あらためて先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

井口貴裕理事長 いぐち整形外科5

家族や親戚に医療関係者はいなかったのですが、人と直接接して感謝してもらえる仕事がしたいと考えた時に漠然と医師の道を考えるようになりました。小さな頃に近くの病院で見ていた先生たちに憧れを感じていたんだと思います。多くの診療科がありますが、手術に携わりたいという思いから整形外科を選びました。歩行が困難だった患者さんが、治療を終えて元気に歩いて退院していく。その姿を見ることで大きなやりがいを感じられると思ったんです。

手術以外では骨粗しょう症の治療にも力を入れられていたそうですね。

高齢の方が骨折で診療にいらっしゃった場合、骨粗しょう症であるケースが多々ありました。いまだに骨粗しょう症の治療率は低く、骨折してから発覚するということが多い病気で、中には早く評価をして治療していれば骨折を防げたと思えるケースもたくさんあります。高齢になってからの骨折は寝たきりにもつながってしまいますし、特に閉経後の女性は骨粗しょう症が進行していることがあるので、一度は検査をしたほうが良いでしょう。なかなか自覚症状がないので難しい面もありますが、身長が2センチ程度低くなったと感じたらそれは一つのサインかもしれません。予防のためにはバランスの良い食事が大切です。骨のためにいいからとカルシウムばかり摂取するのではなく、ビタミンDなどほかの栄養素もバランス良く取りましょう。食事で補えない場合はサプリメントも活用すると良いでしょう。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

井口貴裕理事長 いぐち整形外科6

予防にも力を入れていきたいので、今後は健康教室などを開催して、地域の方たちに運動の大切さを伝えながら、ケガや痛みを未然に防ぐ取り組みを進めていきたいと思っています。また肩凝りや腰痛などで悩んでいる方も多いと思いますが、やはり運動不足も一つの原因。リラックスした状態で体を動かすことが重要です。運動する時間がないという方は通勤の際に一駅歩くという方法も良いですが、できるだけ意識して運動する時間を確保してみましょう。また、座っている状態は腰に負担をかけるので、長時間同じ姿勢をとらないなど、ちょっとした心がけも大切です。整形外科は痛みとしびれ、歩行など運動機能の異常に対応する診療科です。歩きにくい、痛みがあるといった際にはぜひ相談しにいらしてください。

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