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小張 弘盛 院長、野村 綾子 副院長の独自取材記事

こば歯科医院

(三鷹市/三鷹駅)

最終更新日:2022/06/23

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院 main

三鷹駅南口から線路沿いに歩くこと2分。医療ビルの1階にあるのが「こば歯科医院」だ。院内はシンプルな造りで待合室にしつらえてある組木細工の障子が印象的だ。ここは小張弘盛院長と野村綾子副院長夫妻が、患者の生涯にわたって寄り添っていきたいと2021年10月に開業。小張院長による一般歯科の外来診療と野村副院長による訪問歯科診療の2本立てで診療を行っている。「訪問歯科についてはまだ認知度が低いので、ご自宅などで歯科診療を受けられることをぜひ多くの方に知ってほしいですね」と小張院長。高齢者歯科の経験が豊富な野村副院長は、嚥下内視鏡による嚥下機能検査も行い、機能の維持・回復をめざすトレーニングや食事の指導に力を入れている。同院の特徴や訪問歯科診療について小張院長、野村副院長に話を聞いた。

(取材日2021年12月20日 )

外来診療と訪問診療の2つを柱とした歯科医院

和のテイストが生かされた雰囲気ですね。設備や内装などこだわった点について教えてください。

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院1

【小張院長】ご高齢の方や車いすでも受診しやすいように院内はバリアフリーで、体への負担が少ないユニバーサル歯科ユニットも用意しています。診療室は完全個室で、車いすが回転できるほどのスペースを取っています。パーティションで区切っただけですと、プライバシーを気にされる方や、隣の話し声や音が気になる方もおられるかと思います。これまで子どもの泣き声を気にして受診を遠慮していたお子さん連れの方も気軽に来ていただけます。各診療室には口腔外バキュームや手洗い用の小さいシンクも設置しました。治療器具の滅菌もヨーロッパ基準でクラスBの滅菌器や高圧蒸気滅菌器などを導入し徹底しています。待合室には、かつてここに立っていた祖父の家の建具であった組木細工の障子を飾りました。和の雰囲気のほうが患者さんも気持ちが落ち着くのではないかと思います。

診療の特徴についてお聞かせください。

【小張院長】小さなお子さんからご高齢の方、さらに寝たきりの方まで生涯にわたって診ていこうというのが基本方針です。当院に通える方は私が院内で診療し、通うのが難しくなった方や施設などで暮らしている方には副院長が訪問して診療しています。
【野村副院長】訪問歯科診療についてまだ認知度がとても低いと感じます。歯の治療は歯科医院に行かないと受けられないと思っている人がとても多いですね。ご高齢の方は特にニーズが高く、虫歯や入れ歯の治療だけでなく、口腔内をきれいな状態にしておくことや飲み込み機能を改善・維持することが、生活の質の維持や誤嚥性肺炎の防止などの点でも非常に大切です。ぜひ訪問歯科について多くの方に知ってほしいと思います。

訪問歯科診療はどのような人が受けられるのですか? 診療内容も教えてください。

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院2

【野村副院長】病気や障害などで通院が難しい方やご自宅や施設で介護を受けられている方、病院に入院している方などです。訪問エリアは当院から直線距離で半径16キロ圏内です。今は三鷹市や武蔵野市、杉並区、世田谷区、新宿区などが多いでしょうか。半径16キロ圏内を地図でプロットすると意外と広いんですよ。先日は北区の王子まで行きました。診療は歯科医院の一般歯科とほぼ同じ診療を受けられます。虫歯や歯周病の予防・治療、入れ歯の製作・調整・修理、口腔ケアなどに加えて当院では摂食嚥下についてのアドバイスも行っています。最初に検診を行ってその結果に基づいてご本人やご家族と相談しながら訪問診療の計画を立てていきます。人によって異なりますが、月に1回から4回、定期的に訪問します。入れ歯が急に壊れたなどという急患にも対応しています。

口腔ケアに加えて嚥下機能検査や食形態のアドバイスも

機器なども訪問診療用のものがそろっているのですか?

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院3

【野村副院長】はい。最近では訪問診療用の医療機器も進化しています。歯を削る機械や超音波スケーラー、バキュームなどが一体となって収まっているポータブルユニットは、歯科での診療室と同等の診療ができます。治療道具もこれまでの診療経験から厳選して、できるだけコンパクトにしています。訪問先で検査できる訪問歯科診療専用のエックス線撮影装置も用意しています。また、嚥下内視鏡を鼻から喉のあたりまで挿入して、食べ物を飲み込む時の様子を動画で調べる嚥下内視鏡検査も行っています。嚥下内視鏡は胃カメラの内視鏡とは違い、直径3.2ミリととても細いので、挿入時の違和感が少なく検査を受けられると思います。

嚥下機能検査の後、食事の指導なども受けられるのですか?

【野村副院長】はい。私は基本的に患者さんには好きなものを好きなように食べてほしいと思っています。施設などでは嚥下機能が低下すると、とろみ食や刻み食にするケースが多いのですが、できるだけそれまで食べてきた形で食べられるようにするにはどうすればいいかを念頭にアドバイスしています。口周りの筋肉のトレーニングや呼吸、発声訓練なども行い、それらが機能にどのように作用したかも確認しています。嚥下機能検査は単に検査するだけでなく、その後、その方の生活の中にフィードバックすることが重要と考えています。最近、食べる時にむせることが多くなった、食事に時間がかかるようになった、食べる量が減ってきたといったことがあれば、一度嚥下機能検査を受けることをお勧めします。

診療の際、大切にしていることは?

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院4

【野村副院長】一人ひとり生活環境やライフスタイルが異なりますから、それぞれの生活の中でできることを考えるようにしています。ご本人がこの入れ歯を使いたいと思っても、介護する側が取り扱いづらいケースもありますので、介護や看護する方、ご家族の方のことも考えながら、無理なくケアできる方法を提案しています。私たちが訪問するのは患者さんやご家族にとっては生活の一端にしかすぎませんから、その方々の生活のリズムや価値観を大切にしながらアドバイスするようにしています。

院長はいかがでしょうか。

【小張院長】まずは通いやすい歯科医院でありたいと思っています。患者さんは何か困ったことがあって受診なさっていると思いますので、何に困っているのか、気になっていることをよくお聞きして、最も適切な解決法を考えるようにしています。予約制で時間も長く取って、患者さんとじっくりお話しするようにしています。あと、最近は小さなお子さんの虫歯は減ってきていますが、子どもの頃から予防のために歯科医院に通う習慣をつけてほしいですね。クリーニングは歯科衛生士ではなく私が行うこともあり、歯科衛生士が行った場合は必ず私がチェックして状態を確認しています。

通院から訪問診療への移行もスムーズ

お二人で歯科医院を運営しているメリット、強みについて伺います。

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院5

【小張院長】専門がまったく異なりますので、特に相談し合ったりということはあまりありませんが、それまで通院していた方が来られなくなった場合には、訪問歯科によって引き続きスムーズに診療を受けていただけると思います。
【野村副院長】逆に、訪問先ではどうしても処置が難しい場合は、院内で診てもらうなど、訪問歯科診療のバックアップ体制が整っている点も当院の一つの特徴であり強みかなと思っています。

お二人はなぜこの道をめざされたのですか?

【小張院長】私は小さい頃から虫歯が多くて痛い思いをたくさんしてきました。多くの人がそんな思いをしなく済むようにとの思いから歯科医師をめざしました。自身の経験から患者さんの気持ちはとてもよくわかります。少しでもつらい思い、怖い思いをしないよう心がけていますので、安心して受診してください。
【野村副院長】父が糖尿病を患って歯や飲み込みの状態が悪くなっていく様子を目の当たりにしたのがきっかけです。高齢者や病気を患っている方々が少しでも食を楽しめるようお役に立ちたいと思い、高齢者歯科学を専門的に学びました。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

小張弘盛院長、野村綾子副院長 こば歯科医院6

【小張院長】今後は矯正やインプラントを専門にする歯科医師も増やしながら、地域の方々が通いやすい歯科医院、生涯にわたって寄り添える歯科医院として地域医療に貢献していきたいと思います。
【野村副院長】訪問歯科で嚥下機能検査や機能診断、食事評価さらにリハビリテーションや食事のアドバイスまで行っているところは少ないと思います。当院ではそのようなことまで丁寧に対応していますので、お気軽にご相談ください。食べる喜びを取り戻すお手伝いをさせていただければと思います。また、何らかの障害で通院が難しい方もご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/35万円~

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