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若杉 紘人 院長の独自取材記事

わかすぎ歯科

(久留米市/久留米大学前駅)

最終更新日:2024/12/13

若杉紘人院長 わかすぎ歯科 main

住宅地の中、合川小学校の正面にある「わかすぎ歯科」。以前からこの地域の歯を守ってきたこが歯科医院の場所を引き継ぎ、2021年4月に開業したクリニックだ。幅広い年齢の患者が訪れるということもあり、院内はバリアフリー設計。キッズスペースには通院する子どもたちが色づけしたぬり絵が貼ってあり、治療後にもらうメダルで回せるカプセルトイを設置しているなど、人の温かみを感じられるものが多い。「年齢に関係なく、虫歯、噛み合わせ、矯正、入れ歯など、何でも相談してほしいと思っています。コミュニケーションを取りながら長くお付き合いし、お見送りするその直前まで、患者さんのお口を守っていきたいですね」と話すのは、院長の若杉紘人先生だ。今回は院長に開業の経緯やクリニックで対応している治療、今後の展望などについて聞いた。

(取材日2021年12月17日)

患者の年齢や悩みに応じた提案を行う「歯の相談所」

ご開業の経緯を教えてください。

若杉紘人院長 わかすぎ歯科1

この場所はもともと「こが歯科医院」さんだったのですが、そこの院長先生が亡くなられて。その息子さんが、以前、私が勤めていた田川市にあるクリニックの副院長先生で、「自分はもうこちらでの生活があるので戻れないけれど、引き継ぎませんか?」とお声をかけていただいたことがきっかけで開業しました。周辺は住宅地で、クリニックの目の前には合川小学校があるような立地ですから、どんな方でも通いやすいようにバリアフリーにし、トイレだけではなく診療室も、車いすやベビーカーでも入れるようにスペースを広めに取っています。内装も、壁紙は白で清潔感があるように、木目のアクセントでやわらかさが出るようになればと考えました。

落ち着きのある空間だと感じます。どのような患者さんが来ているのでしょうか?

今は小学校に通うお子さんの、お母さん世代が多めだと感じています。虫歯がある方、なくても「しばらく歯医者に行っていないので歯石とかが気になって」という方も多いですね。もしくはお子さんが学校の検診で引っかかって、それで通院しているうちに「自分もしばらくぶりに受けようかな……」という方もおられます。とはいえ年齢層にそこまで偏りがあるわけではなく、以前から長くこのエリアに住んでおられるご高齢の方もおられますよ。なので患者さんのニーズも年齢によってバラバラですね。お子さんであれば虫歯がメインですが、社会人や40〜50代になってくると矯正のご相談やスケーリング(歯石取り)、歯周病の予防、そしてご高齢の方は入れ歯の調整など、年齢に応じた相談がそれぞれにある、という印象です。

治療だけではなく相談ベースということもあるのですね。

若杉紘人院長 わかすぎ歯科2

矯正などは金額も大きいですから、すぐに治療、というわけでもありませんよ。当院では治療にかかる費用などをまとめたプリントを受付に置いているので、先にそれを見て大まかな内容を把握した上で相談されることもあります。こちらからお勧めすることもありますが、特に矯正は必ずしなければならないものではありません。ただやはり、歯並びが悪いと歯磨きがしづらく、虫歯や歯周病のリスクが高くなりますから、やっておいて悪いものではありませんよね。当院では矯正専門の先生に月に1回来ていただき、ワイヤー矯正、マウスピース型装置を用いた矯正のどちらにも対応しています。

患者とコミュニケーションを取り、必要な治療を提案

治療の際に心がけている点は何でしょうか?

若杉紘人院長 わかすぎ歯科3

写真などを使い、実際にどう悪いのかなどをしっかりと説明するようにしています。お口の中を鏡などで見るのと、写真で見るのとではやはり見え方が違うので、患者さんも理解しやすいようです。また先ほどの矯正にも通じますが、患者さんが認識していなくても、噛み合わせなど気になる点はすべて説明しています。特に矯正で多いのが、「今、治療が必要なのか」という相談ですね。治療にもタイミングがあって、今しなくては大変なことになる場合や、今は必要ではないけれど、頭に入れておいておくと良い治療などがありますから。そういう点も、定期的なメンテナンスを通じて、的確なタイミングのアナウンスを行っていければと考えています。

患者さんとのコミュニケーションが大事なのですね。

そうですね。特にマウスピース型装置を用いた矯正は取り外しが可能になり、患者さんの負担も少ない矯正法と言えます。一方で、患者さんご本人の努力も必要なのが、このマウスピース型装置を用いた矯正なのです。これは大人の方であってもそうです。まずはきちんと装着することが大事で、そこをやれるかどうかで成果が大きく変わってきますから。お子さんがこの矯正を受けるなら、さらに親御さんのご理解や協力が必要不可欠になってきますよね。面倒くさがりのお子さんであれば、着けっぱなしのワイヤー矯正が良いのではと提案することもあります。インプラントなども同じで、患者さんによって合うものは異なります。全身的な状態を見てインプラントが難しいと判断する時もあれば、患者さん自身が「入れ歯がいい」とおっしゃることもありますよね。

いくつかの選択肢を用意しておくということも大事なのですね。

若杉紘人院長 わかすぎ歯科4

インプラントはあくまで、補綴処置の一つのオプションという考えです。インプラントにあまり前のめりではないならば、無理に入れる必要はないでしょう。先に入れ歯を試してみて、そこでしっかり噛めればそれで十分でしょうし、入れ歯では満足いかないのでインプラントへ移行する、というパターンもあるでしょう。あくまで治療の目的は、歯の状態を悪化させないこと。そのためには何が必要なのか、例えばインプラントであったり、噛み合わせを整えることであったり、歯ぎしりで歯がこれ以上すり減らないようにマウスピースを着けるなど、何をやるべきなのか、何の優先順位が高いのかを患者さんと話し合いながら、必要に応じて選択していくことが大事なのだと思いますよ。

最期まで清潔な口でいられるよう、見守っていく場所に

先生の中には、長く患者さんたちと付き合っていきたいという思いがあるのではないかと感じます。

若杉紘人院長 わかすぎ歯科5

そうですね。今はまだ実際に伺う方はいませんが、いずれ通院が難しくなった場合にと思い、「訪問診療にも対応しています」というアナウンスもしています。ここに来てくださっている以上、やはり最期までお口のことにはしっかり関わっていきたいと思っています。たとえ寝たきりになって入れ歯を外していても、お口の中は汚れてきます。胃ろうになり飲み込むことが少なくなれば、もっと悪くなるものなのです。口から食べないから、歯がないからお口の掃除が不要になるというわけでは、まったくないのです。できる限り最期まで衛生的であってほしいですし、お口の掃除は誤嚥性肺炎などの予防にもつながりますからね。

入れ歯も、例えば他院で作ったものの調整などもお願いできるのでしょうか?

もちろんです。合わないところがあって痛みがあるのならば、作り変える前にその部分の調整をすることも可能です。また、保険診療の入れ歯のほうが劣るということもありません。自由診療の入れ歯だと金属床も選ぶことができ、熱が伝わりやすく、温度などを感じやすくなり、より食事が楽しめるというメリットも期待できます。しかし、それらにこだわるかどうかはその方次第。無理に自由診療を勧めることはありません。まず大事なのは噛めるようになること。そのためには顎の筋肉のトレーニングなども必要です。義手、義足と同じで、入れ歯は「義歯」。うまく扱うためにはご本人の努力も必要になります。そのための調整に私たちがいますし、お互いに協力しながら進めていければいいのではないかと思いますよ。

「歯科医院」よりも、「歯の相談所」というやわらかい言い方がしっくりくるような気がします。

若杉紘人院長 わかすぎ歯科6

「相談所」という表現でも良いと思いますよ。当院は何かの治療に特化しているというよりも、赤ちゃんからご高齢の方まで対応できるように幅広く準備しています。まずはご自分やご家族の歯の状態がどうなっているか、どんなリスクがあるか、リスクがあったとしてもそれをメンテナンスで維持できるか、そういう点を気軽に相談してほしいんです。もちろん治療費も大事なことですから、そこもお話ししてくださればうれしいですね。そうやっていく中で、このエリアの方々の歯の状態のレベルアップに貢献できればと思っています。いずれはお掃除とメンテナンスがメインになり、治療がなくなっていけば理想的ですね。患者さんと一緒にやり方を考えながら、歯を長く見守っていける場所にしていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/33万円~、金属床の入れ歯(片顎)/27万5000円~、ワイヤー矯正/77万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/88万円~

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