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田寺 長 院長の独自取材記事

西葛西メディカルクリニック

(江戸川区/西葛西駅)

最終更新日:2022/04/12

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西葛西駅南口から徒歩4分の「西葛西メディカルクリニック」は、江東区大島にある本院「まつもとメディカルクリニック」の分院として昨年8月に開業した。日本循環器学会の循環器専門医でもある田寺長(たでら・たけし)院長は、地域の拠点病院で内科全般を30年以上診療してきたベテランのドクターだ。初診では8割を患者から話を聞く時間にあてるなど、患者と目線を同じにして不安や悩みを理解した上で最良の治療法を検討している。「高血圧症や脂質異常症などを早い時期からうまくコントロールすることは、高齢となっても心臓の機能を維持し、健康寿命を延ばすことにもつながります」と語る。同院の診療姿勢や特徴などを中心に話を聞いた。

(取材日2022年3月16日)

地域で心臓や血管の老化進展を防ぎたいとの想いで着任

まずは開業の経緯から伺います。

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前の職場は「花と森の東京病院」で、都の中でも高齢化の進んだ北区滝野川地区に位置しています。内科部長として内科全般の診療を行う傍ら、循環器専門医の立場から外科的手術の術前心機能評価にも携わりました。その中で心機能が低下している患者さまが予想以上に多い実態を目の当たりにし、もっと早くこの方々に出会えていれば、ここまで悪化せずに済んだのではないかとの思いが次第に募りました。そして地域に密着したクリニックで生活習慣病に対する早期介入をめざしたいと考えるようになりました。当時、別件で出会った医療エージェントの方にその思いを伝えたところ、松本佐保姫理事長が私の考えと同じ方向性で医療提供を行っており、新規に立ち上げる分院の院長を探していると知らせてくれて。すぐ松本先生とお会いし、理念はもちろん医療に対する姿勢に強く共感し、「このようなご縁はもう訪れないだろう」と分院長をお引き受けすることにしたのです。

現在の患者層を教えてください。

おかげさまで徐々に患者さまも増えつつあります。当院の患者層は中学生から、働き世代、そして高齢者層まで実に幅広いので、私としては日々新鮮な気持ちで診療に臨んでいます。循環器に専門性を持つクリニックなので、胸部症状を理由に受診される方が多いほか、健診で指摘された糖尿病や脂質異常症など、生活習慣病の相談を目的とした受診件数も増えています。胸部症状で受診された患者さまには、必要と判断すればホルター型心電計で24時間心電図検査を行い、また簡易な心機能評価が可能な心エコー検査も実施して、これらの結果を最短で当日にはお知らせしています。

糖尿病の患者さんも多いのですね。

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その発症が生活習慣の悪化に深く関連している2型糖尿病が多くを占めますが、当院では1年足らずの間に1型糖尿病の患者さまも数人受診されています。1型糖尿病は、膵臓の組織が壊れているのでインスリン自体が分泌できず、結果として血糖値が高くなって発症するタイプです。中には緩徐進行1型糖尿病といって、発症当初は2型糖尿病に似た経過をたどる病態もあるので、初診時に1型か2型かを正しく診断することにも留意しています。糖尿病は心臓と腎臓の両者に影響を及ぼすので、糖尿病治療のノウハウや経験は、循環器疾患の診療において欠かすことができないと考え、診療にあたっています。なお、当院ではHbA1c(ヘモグロビンA1c、過去1〜2ヵ月の平均的な血糖の状態を反映)と血糖値の迅速検査も行っており、オンタイムでの血糖コントロールを心がけています。

「主人公は患者さま」を旨とし、ともに治療を進める

診療方針を教えてください。

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当院の理念は「ともに生きる医療」です。「来て良かった、安心した」と思っていただけるような診療を提供していきたいと考えています 。治療の場での主人公は患者さまです。薬を飲んでいただく場合も、薬を飲む目的や副作用のリスクを知り、「自分はどのような病気で、なぜ薬を飲んでいるのか」という治療の原点を十分にご理解いただけるよう説明します。そのため、初診では、納得してもらえるようお一人ずつ時間をかけ、治療方針や薬の内服について説明し、また生活環境なども考慮しながら患者さまとともに治療を進めます。

病気を治す主体は患者さん本人ということですね。

そのとおりです。われわれ医師や看護師はいわば治療という舞台の演出家のようなものです。治療の道筋を示し、環境づくりをしながら、患者さまの病状が改善しやすくなるよう努めることが役割だと考えています。主役である患者さまが、私たちが整えた舞台でどのように演じられ、ご自身の病気と向き合われるかを近くで見守ります。今一つ積極的に治療に取り組めない患者さまがいらっしゃれば、モチベーションを上げられるようにともに話し合い、解決していけるよう心がけています。「怠薬」、「飲み忘れ」は病状の改善につながりません。われわれ医師や看護師は患者さまが治療の必要性を十分に理解されるまで根気よく説明する責任があります。このため初診にはできるだけ時間をかけています。

患者さんとのコミュニケーションに力を入れられているのですね。

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初診では、まず初対面である患者さまのお悩みやご相談されたいことを十分に把握するため多くの時間をかけてお話を伺います。その後伺った内容を整理した上で、病状をひもときながら、原因の解明や対応法について、その時点で選び得るベストな方法を見出していくということが私の役目です。高血圧症、脂質異常症など生活習慣病が認められれば、初期の段階からその治療をしっかり行っていくことが、心臓や血管の老化進展を防ぐことにつながります。治療の始まりに重点を置いて患者さまを診ていくことが、かかりつけ医としての役割であり、私が求めていた医療スタイルです。

治療の継続を同じ目線で支えて健康寿命延伸へ

病診連携についても伺いたいと思います。

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手術や専門的精査が必要な場合には東京大学医学部附属病院、三井記念病院、虎の門病院など医療連携を行っている多数の特定機能病院や地域医療支援病院に速やかにご紹介しています。近隣でも森山記念病院には講演会で交流のある先生が、東京臨海病院には学生時代から存じ上げている先生が勤務されていますので、これらの病院からの術前のご紹介、手術後の当院での経過観察など一連の流れに沿ってスムーズに連携が取れる体制をつくっています。一方、診々連携に関しましても、今後近隣の消化器内科や耳鼻咽喉科のクリニックと連携体制の構築を図っていく考えです。専門的な治療が必要と判断したときには、すぐご紹介できるよう努めています。

今後の展望についてお聞かせください。

現在はインターネットや電話で予約をしていただき、1時間に5枠の診療枠を設けています。初診の患者さまがいらした場合は、時間をしっかり取りますので1時間に2枠しか診られないということもあり、後からいらした患者さまをお待たせすることもあるかもしれません。少しでもスムーズな診療が行えるよう、予約時に記入できるウェブ問診票や、来院時にタブレット端末で記入する問診票を導入できれば、お待たせする時間も短縮化できるのではないかと考えています。ただ、ご高齢の患者さまにはそれらの操作は難しい場合もあるので、ほかにも準備や対策を検討しながら、より受診しやすい仕組みづくりを常に考えます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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当院は循環器内科を中心に内科全般を幅広く診ていますので、体の不調がありましたら遠慮なく何でもご相談ください。生活習慣病は自覚症状が伴わないケースも多いので、初診当初の気持ちをずっと持ち続けるのは難しく、受診が途切れたり、薬の飲み忘れが多くなったりすることも少なくありません。そのような時は、初診時の診療に立ち返り患者さまと同じ目線で病状を検討し、改めて治療の必要性を確認するようサポートいたします。治療を継続することで、心臓や血管の老化進展の予防につなげ、最終的に皆さまの健康寿命を延ばせるよう努めてまいります。

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