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荒木 洋藏 院長の独自取材記事

くるみ歯科

(伊勢崎市/境町駅)

最終更新日:2022/05/25

荒木洋藏院長 くるみ歯科 main

伊勢崎市境栄。国道から近くアクセス良好の「くるみ歯科」は昨夏、開業。荒木洋藏院長は、東京で勤務医を経験した後、故郷・熊本で25年間、同名の歯科クリニックを経営。縁あって伊勢崎に移転。一般歯科、小児歯科、矯正歯科を診療している。患者一人ひとりの生活習慣を理解し、口内だけでなく全身の健康につながるきめ細かな治療をモットーとしている。「他科の専門家と連携し、患者さんの健康を支えていきたい」という荒木院長に、患者への思いや開業までの経緯などを詳しく聞いた。

(取材日2022年3月10日)

患者の背景まで理解したきめ細かな治療を実践

ご出身地の熊本で長く開業していらしたそうですね。

荒木洋藏院長 くるみ歯科1

熊本市の中心部で、同じ名前のクリニックを約25年間営んでいました。この場所は、妻の父が内科クリニックを開いていたのですが、引退したため1年ほど前に移転しました。熊本で25年、地元に根づいてやれることはやってきたという実感があり、そろそろ次のステップにと思っていた時期でもありました。患者さんの転院先を紹介し、閉院のお知らせはがきも2000人くらいに出しました。こちらに移転してからも、半年ぐらいは熊本の患者さんから相談の電話が来ましたね。大変ではありましたが、頼りにしてくださったのは信頼の証。ありがたいことです。

九州から群馬に住まいを移し、新たに開業。準備も大変だったのですね。

そうですね。それまで群馬には、正月など年に1回は来るくらいでした。しかし、もともと私は熊本の地元を離れて、大学は新潟のキャンパスに通っていましたし、卒業後は東京医科歯科大学の補綴学教室に入局し、その後都内の歯科クリニックに勤務、そしてまた故郷の熊本に戻るという経験をしていますので、知らない土地を転々とするのは慣れているんです。自分は社交的なほうではないと思っていますが(笑)、そんな経験から、群馬に居を移すことに不安はありませんでした。

どのような患者さんが多く訪れていますか?

荒木洋藏院長 くるみ歯科2

私の専門が入れ歯など補綴治療なので、年配の方が多いですね。熊本のクリニックでは、クリニック名とリスのロゴマークが子どもらしい感じがするのか、小児歯科と間違えられることもあって、子どもの患者さんも多かったんです(笑)。補綴は壊れたものを修復する治療、小児歯科は健全な口腔環境をつくっていく治療といったように、めざすゴールはそれぞれ違うものの、どちらもやりがいがありますし、歯科医師である以上、幅広い世代を診ていきたいと思っています。この辺りの地域は外国籍の方も多く住んでおり、通訳する方同伴で訪れる患者さんもいます。お国が違うと文化や生活習慣も違うので、体のつくり方・つくられ方も違います。例えば熊本では、どういう生まれ・育ち方をして今の状態があるのか見当がつきましたが、今はそうしたことがわかりにくいので、患者さんに合わせた治療の難しさを感じることはあります。

口内だけでなく、全身の健康を考えた診療をめざす

かなりきめ細かな診療をされているのですね。

荒木洋藏院長 くるみ歯科3

例えば上顎は、歯の土台となる部分の上に鼻を囲む副鼻腔があって、その上に目があるという複雑な構造で、本来であれば、眼科と耳鼻咽喉科と歯科が共同で診ていかないといけない場所を3つの科に分かれて診ているわけです。子どもは発育の過程で顎の骨を大きくしていかなければいけませんが、例えば鼻炎を患っていたら、鼻呼吸ができずに口呼吸になり、常に口を開けている状態は顎の骨の成長に影響を及ぼします。なので、耳鼻科で鼻炎を治療して正しい呼吸ができるようにし、歯科でも口腔筋や舌トレーニングして顎を育てていく。つまり、上顎を発達させることで歯がきれいに並ぶスペースの確保を促すのです。しかし残念ながら、日本は医師法で歯科の治療範囲は制限されており、医科のように全身の治療を施すことができません。外国では歯科は医科の一つの領域ですが、日本では医科と歯科の間に壁がある。体は全部つながっているのに双方の交流が乏しいのです。

診療方針についてあらためて教えてください。

口内だけでなく全身の健康状態や、生活習慣を包括的に捉えて治療を行っています。食べる、呼吸する、歩く、立つ、寝る、これらの日常動作をスムーズに行うには、歯科ではどんなアプローチが可能か、人として健康に生きていくために歯科医師として何ができるのかを常に考えています。例えば、歯が痛いと訴える患者さんがいたとします。噛み合わせや虫歯が原因のケースもありますが、スマホで長時間下を向いている、体を丸めて寝ている、といった生活習慣が痛みの原因をつくっていることも。なぜなら、顎と姿勢は密接な関係があるからです。そういった場合は、生活習慣の見直しや正しい姿勢を意識することが重要です。適度な運動で血行を良くし、栄養バランスの取れた食事、正しい呼吸、運動習慣をつけることも、すべてはお口や体の健康につながっていくのです。そうしたアドバイスを行っているのも当院の診療の特徴と言えるでしょうね。

院内の設備など工夫されたことはありますか?

荒木洋藏院長 くるみ歯科4

義父から土地を受け継ぎ、新たに歯科クリニックを建設するにあたり、自分のめざす診療を行えるようレイアウトなど考えました。デジタル化、合理化は時代の流れ。そこをしっかり押さえつつ、診療ユニットは2台とし、コンパクトで使いやすいことを重視しました。スタッフは私と歯科衛生士、受付を担当する妻の3人です。

他科の専門家と連携し、患者の健康を総合的に支えたい

ところで、先生が歯科医師をめざしたきっかけは?

荒木洋藏院長 くるみ歯科5

実家は室内装飾品の販売業でした。後を継ぐつもりだったのですが、学校推薦があり、受験のために上京。母の知人である歯科の開業医の先生のところに泊めてもらい、歯科医院の洗い物を手伝う機会があって、その時、治療する立場の側から見て職業としての魅力を感じたのがきっかけです。大学に入ってからの勉強も興味深く、その思いは変わりませんでした。

お忙しい毎日と思いますが、オフの過ごし方や趣味について教えていただけますか?

開業して1年たっておらず、まだシステムの構築途中なので、それに伴う雑用が多く、ゆっくり休みが取れないのが正直なところです。読みたい本があって買いはしても、今は「積ん読」状態になっていますね。なので今現在、趣味の時間というものは特になく、歯科治療に関する勉強をしている時間がオフタイムみたいな感じですね。高校、大学時代はラグビー部に所属し、熊本ではジムに通っていましたが、今はこれといった運動もしていませんし。その割には、体型は維持できていて、引き締まっていると言われますが(笑)、日頃から呼吸を意識しているのが良いのかもしれませんね。

今後の展望についてお聞かせください。

荒木洋藏院長 くるみ歯科6

当院の診療アプローチには全身的な要素が入っているので、患者さんにそれを理解してもらいながら、熊本で実践してきたように、医科の先生方とネットワークをつくり、連携を図りながら患者さんの健康の改善につなげられたらと考えています。また、医科だけでなく、スポーツトレーナーや作業療法士、言語聴覚士といった、各分野の専門家も、皆さん独自の理論や技術を持っておられると思いますから、勉強会などを開いて、ネットワークをつくっていきたいという思いもあります。今の私の目標は、プロフェッショナル同士の知恵や技術を出し合って、患者さんの健康づくりに寄与していくこと。時間はかかるかもしれませんが、理想の歯科医療をここ伊勢崎で実現できるよう、地道に頑張っていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

●ホワイトニング/3万5000円~ ●小児矯正/5万5000円~ ●マウスピース型装置を用いた矯正/44万円~

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