田中 敏宏 院長の独自取材記事
田中内科クリニック
(吹田市/北千里駅)
最終更新日:2026/04/15
千里ニュータウンの北部、阪急北千里駅から徒歩10分の距離にある「田中内科クリニック」。同クリニックは新型コロナウイルス感染症の流行期にあたる2021年に開院して5年、町のかかりつけクリニックとして地域に浸透し、周辺住民からの関係性を積み上げてきた。田中敏宏先院長は開業までに市立病院や大学病院、アメリカの大学などで豊富な経験を重ねてきた医師だ。また内科・消化器内科を専門とし、肝臓疾患の治療でも多くの経験を積んできた。現在は一般内科・小児科と幅広い診療を行いながら、内視鏡による検査・治療を実施。経鼻・経口・大腸と3種類の機材を用いた検査・治療を行うことで、がんなどの疾患の早期発見・治療に向けて取り組んでいる。田中院長にクリニックの強み、めざしたい方向性について話を聞いた。
(取材日2026年3月17日)
内視鏡技術の発展とともに幅広い分野で経験を積む
消化器内科を選ばれた理由は何でしょうか?

私が研修医だった頃は、ちょうど内視鏡の技術とそれを用いた検査・治療技術が大きく進歩した時期でした。それまでは内科で検査を行って、手術は外科に引き継ぐという流れが普通でしたが、内視鏡技術の進歩によって内科の医師が検査して病気の発見につなげ、その手術までできるようになりました。ここに面白みを感じたことが、消化器内科を選んだ理由です。研修医時代は内視鏡治療を数多く手がけながら、肝臓疾患の治療も多数経験してきました。その後、基礎研究に携わりたいと考え、関西医科大学大学院で幹細胞を研究。付属病院の消化器内科からアメリカ留学のお話を頂き、アメリカで2年間、肝臓・膵臓の免疫を研究しました。
開業の経緯を教えてください。
帰国後は、大学病院で炎症性腸疾患の診断と治療、より専門性に特化した内視鏡治療の研究に取り組みながら講義なども行っていました。しかし、せっかくなら幅広い分野で検査・治療を行っていた経験を生かして、がんなどの病気の早期発見に注力したほうがいいのではないか。そう思うようになったのが独立の動機です。ただ「内視鏡検査だけ」のクリニックにしてしまっては、訪れる患者さんの幅を狭めてしまいます。そこで開業するなら「地域のかかりつけ医」となるような総合内科クリニックにしようと決心しました。場所は自宅にも近い千里ニュータウンを選びました。地域のクリニックとしてお子さんの治療も手がけたかったので、開業までに大阪の小児科病院で研鑽を重ねました。
クリニックのある千里ニュータウン北部の印象は?

開院が新型コロナウイルス感染症の流行期と重なったため、ワクチン接種をたくさんの患者さんに行いました。近隣にワクチン接種に対応していたクリニックが少なかったこともあり、あの時期に当クリニックを知ってくださった患者さんが多いですね。患者さんは近隣にお住まいの高齢の方が中心ですが、お子さん連れの子育て世代、現役で働かれている世代の受診も多いです。新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着き、専門である内視鏡検査・治療に本腰を入れて取り組むようになりました。市の検診でも経鼻内視鏡を使った検査を行っています。この吹田市にお住まいの方々は健康に強い意識を持って検診を自主的に受けられる方が多いようです。また地域の学校医も務めているのですが、少子化の中でここ数年、北千里ではお子さんが増えています。小学校の教室が足りなくなるくらいだそうで、にぎやかになりそうですね。
内視鏡検査を受けるべき理由と、大きなメリット
内視鏡検査のメリットを教えてください。

検査の結果、ポリープなどの異常を発見したら、その場で切除治療ができることが最大のメリットです。もちろん内視鏡で対応できない場合は他の医療機関をご紹介しますが、多くの場合、検査、検査結果待ち、診断、改めて手術という段取りを踏むことなく、一度の検査と治療で済ませることができます。また、そもそも検査を受けることで、処置が必要なかったなら患者さんの安心につながると思います。検査の不快感や苦痛が思っていたよりも少なければ、患者さんは数年後「そろそろ検査を受けたほうがいいかな?」と思ってくださるかもしれません。
どんな人が内視鏡検査を受けるべきでしょうか?
患者さんの多くは健康診断の結果を見て、内視鏡検査を希望されます。ただ、便秘や下痢などの腸の不調が長く続くといった症状でも、ぜひ検査を検討してください。特に年齢が50代以上の方は一度、検査を受けてみることをお勧めします。例えばご家族やご親戚ががんやポリープの手術をしたというようなことがあれば、一度ご自身の検査を考えてください。経鼻・経口内視鏡検査なら、当院ではだいたい30分から1時間弱でお帰りいただけます。気軽に検査を受けていただけます。
大腸内視鏡を新たに導入されたそうですね。

新型コロナウイルス感染症が落ち着いた段階で、大腸内視鏡の設備を導入しました。また、大腸内視鏡検査の場合は鎮静剤を用いますので、検査・治療後にはゆっくりお休みいただける、リカバリールームも用意しています。当クリニックでの処置は検査・治療、リカバリーからお帰りいただくまでだいたい1時間程度です。現在、火曜日の昼間の時間と木曜日午後を予約検査枠として用意しています。ここのところ検査を希望される患者さんは増加していますね。当クリニックの看護師は大腸や胃の診療科での経験が豊富なのでスムーズに検査を行えます。それから、検査・治療のお支払いが高額になることがあるので、受付でもクレジットカード支払いに対応できるようにしました。
検査のつらさや負担をできるだけ低減したい
検査を受ける患者さんに対して、どんなことに気を遣っていらっしゃいますか?

内視鏡検査では、できるだけ患者さんの苦痛を少なくしたいと考えています。大腸内視鏡では鎮静剤を用いて、ほぼ眠っているような状態へ導いてから、検査・治療を受けることができます。経鼻内視鏡は経口内視鏡に比べて嘔吐感などの苦痛を低減できます。例えば若い方などでこれまでに内視鏡検査を受けたことがない患者さんが、経鼻内視鏡検査を受けてみて、「聞いていた、想像していたよりもつらくないんだ」と思っていただけたらいいなと思っています。それを家族やご知り合いに話していただくことで、多くの人に「なら検査を受けてみようか」と思っていただけるとうれしいですね。
クリニック全体として、患者さんにどう接するよう心がけていらっしゃいますか?
「患者さんが気を使う場所にしてはいけない」ことを大切にしています。気軽に来て、私に雑談していただけるような場所でありたいですね。何でも気になることを話してもらい、安心して検査や治療を受けられる、そんなクリニックでありたいと思っています。開院して4年がたち、当クリニックも患者さんから地域のかかりつけ医として一定の信頼を頂いていると思います。また受付スタッフも、訪れる患者さんの顔を見ただけでお名前がわかるほど、地域に溶け込んでいます(笑)。お仕事終わりや土曜日にしか受診できない働き盛りの患者さんも多く、できるだけそれぞれのニーズに合わせた診療を行っていきたいと思います。また、当院はお薬の院内処方も行っています。お仕事を終えられて夜に来院された患者さんが、院外薬局に行くお手間を省くためです。もちろんご希望に合わせて処方箋を発行しての院外処方にも対応しています。
読者にメッセージをお願いします。

当クリニックは内視鏡検査だけではなく、幅広い疾患に対応しています。例えば、肝炎や脂肪肝など肝臓の治療を求めて訪れる患者さんも多いですね。私の専門分野でもあり、近隣に肝臓専門のクリニックも限られるため、患者さんのニーズに応えていきたいです。脂肪肝には特定の治療薬はなく、生活習慣の改善が軸となります。患者さんの改善に向けたやる気を支えていくことも、当院のような地域のかかりつけクリニックの大きな役割でしょう。幅広く診て、病気や問題をできるだけ早く見つけて、治療することが当院の基本姿勢。「あのクリニックに行けば、いろいろな相談に乗ってもらえて、しっかり対応してくれる」と思っていただけるクリニックでありたいと思っています。

