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井上 琢海 院長の独自取材記事

たくみ内科クリニック

(神戸市垂水区/垂水駅)

最終更新日:2021/10/12

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山陽バス木工センター停留所より徒歩2分。高台の住宅地にあるメディカルモールの一画で2021年5月に開業した「たくみ内科クリニック」は、地域に根差した医療をめざす内科・循環器内科のクリニックだ。風邪や生活習慣病といった一般内科から、専門である循環器内科、慢性心不全や狭心症の人に向けた心臓リハビリテーションまで、幅広い医療による地域貢献をめざしている。「子どもの頃から人の役に立つ仕事がしたかったんです」と、はっきりした口調で話してくれるのは院長を務める井上琢海先生。大学から病院勤務時代まで、循環器内科の専門的医療に携わってきた経歴の持ち主が、なぜクリニックの開業に至ったのか、その理由をじっくりひもといてみた。

(取材日2021年7月7日)

患者一人ひとりの生活に寄り添う診療をめざして

まずはクリニックの概要を教えてください。

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当院は総合内科、循環器内科、心臓リハビリテーションという3つの分野を柱に、地域の皆さんにより良い生活を送っていただきたいと願って設立したクリニックです。ちょっとした風邪や発熱などの症状から生活習慣病、私の専門である循環器内科の診断と治療まで幅広く対応し、外来で心臓リハビリテーションを展開していることが当院の大きな特徴です。待合室には大画面モニターを設置し、トイレも車いすで来院された方に無理のないようバリアフリーの多機能トイレ設計となっております。診察室2室に心電図、ABI(血管年齢測定)、心臓超音波、エックス線などの検査機器を常備しており、心臓リハビリ用のスペースも用意しております。アットホームな対応を心がけていますので、どなたでも安心してご来院いただけると思います。

開業前は長く病院に勤務されていたそうですね。

はい。神戸大学医学部を卒業して研修を終えた後、兵庫県立姫路循環器病センターや神戸大学医学部附属病院の循環器内科に勤めました。最終勤務先である兵庫県立淡路医療センターでは循環器内科の医長として循環器救急を担い、心臓や下肢動脈に対するカテーテル治療や弁膜症の治療、急性心不全の集中治療室での重症管理など、さまざまな医療に携わりました。そこで感じたのは、大きな病院だと患者さんの生活にまで踏み込むことが難しく、いくら頑張って治療をしてもなかなか良くならないケースがあることです。皆さんの健康上の問題を解決するには、やはり地域のかかりつけ医となって、もっと患者さんの生活に関わったほうがいいのではないか。そうした思いが次第に高まり、自分が生まれ育ったこの垂水で開業しようと決めたわけです。

循環器内科の対象には、どのような症状がありますか?

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循環器内科が扱う代表的な症状には、胸の痛みや動悸、足のむくみ、歩くとすぐに息が上がってしまうなどの症状があります。息切れの原因の一つに心不全が挙げられますが、肺が悪い場合や、中には心臓と肺の両方に問題が見つかるケースもあります。同じ症状でも原因はさまざまですから、心臓の検査だけではなく、呼吸機能検査などをしながら適切に見極めることが重要です。肺が原因なら呼吸器内科の先生にご紹介し、循環器なら薬の処方だけでなく、必要に応じてカテーテル治療を専門とする医療機関などに橋渡しすることも私たちの大切な役割です。ちなみに当院では、血液検査や尿検査はもちろん、12誘導心電図検査や心臓超音波検査、血管年齢を調べるABI検査など、さまざまな機器をそろえて幅広い検査に対応しています。「できることはなんでもやっていきたい」という思いですね。

筋力の回復と維持が健康寿命につながる

院長の得意な治療を教えてください。

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私が一番得意としているのは、末梢血管カテーテル治療という足の血管の治療です。末梢動脈疾患という歩くと足がだるくなる病気があり、悪化すると足が壊疽を起こし黒ずんでいきます。最終的に足を大きく切断しなければならないケースもあり、それで寝たきりになってしまう方が多かったんです。そこで行ったのが、カテーテル治療やバイパス手術でまず血流の改善をめざし、切断サイズを最小に抑えることで歩く能力をなんとか確保するという治療方法です。兵庫県立淡路医療センターにいた8年間はそれを私が一手に引き受け、形成外科や心臓血管外科の先生方と協力しながらずっと取り組んでいました。足の傷が治らない、冷たくなっている、色が悪くなっているなど症状があれば、すぐご連絡ください。歩くと足がだるくなるという症状なら、当院で行う心臓・大血管リハビリテーションで改善が見込めることもあるので、症状のある方はぜひ一度ご相談ください。

心臓リハビリテーションでは何がポイントとなりますか?

慢性心不全や狭心症、心臓の手術を受けた方などを対象に、より質の良い生活を送っていただくために行っているのが心臓リハビリテーションです。外来で心臓リハビリを行っているクリニックは全国的にもまだ少なく、病院までわざわざ通っておられる方が大勢おられます。それを地域のクリニックの外来で行い、薬でのコントロールと並行して通常の運動能力や筋力を取り戻していただくのが私たちの使命です。心臓だけでなく体全体の筋力の維持は、健康寿命に直結するといわれています。あと、私が実感するもう一つのメリットは患者さんの気持ちの回復につながるところですね。前向きにリハビリを続けることで自信を取り戻し、次第に明るくなっていかれる方を、私はこれまで大勢見てきました。リハビリを受けたいと思いながら不便を感じておられた方は、この機会にぜひ見学にお越しください。

診療時に心がけていることはありますか?

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やはり、問診で患者さんのお話をしっかり聞いてあげることでしょう。特に初診時のヒアリングは大切で、初期診断の方向性がずれているとその後の治療に影響します。そうならないためには、たとえ時間がかかっても患者さんの訴えをよく整理し、的確な検査・診断へとつなげていくことが重要です。総合的な内科診療も行っていますから、私たちの役割は多岐にわたり、開業して間もないですが新型コロナウイルスワクチン接種も率先して実施しています。もともとコロナ禍での開業だったこともあり、院内の感染症対策には力を入れており、自動検温器や空気清浄機、自動支払機などを備えています。また、外来診療、リハビリ、ワクチン接種を時間帯ごとに振り分け、患者さん同士の無用な接触を避けています。皆さんにいかに安心・安全を提供できるか、スタッフ全員で取り組んでいます。

地域で長く愛されるクリニックでありたい

院長はこの地域のご出身だそうですね。

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私は生まれも育ちもこの垂水区です。通勤に時間を奪われませんから、家族と過ごす時間は勤務医時代より増えました。転職や開業、新型コロナウイルス感染症の流行などがあって大変でしたが、家族のおかげでハッピーに過ごしています。

将来へ向けたクリニックの展望はありますか?

開業したてでまだ準備中なのですが、今後は心不全など循環器疾患の患者さんの往診をやっていきたいと考えています。近年在宅診療は非常に環境が整えられ進歩してきましたが、現在も心不全患者さんが入院先の病院から往診に切り替えられず、病院で亡くなるケースが多くあります。心不全患者さんにも、がん患者さんと同じような緩和ケアやターミナルケア、在宅医療などがもっと必要なはずですから、今後はそういうところにも重点を置いていきたいと思っています。外来診療もリハビリテーションも在宅医療も、すべてを包括してこそ本来の地域医療と呼べるのではないでしょうか。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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私たちのクリニックは、まだまだスタートしたばかりです。しかし診療経験は豊富にありますから、循環器内科という看板に身構えることなく、風邪をひいた、体がだるいなど、どんな症状でも気軽に利用していただきたいと思っています。心臓リハビリテーションに関しても、さまざまな状況にある方を受け入れています。ちょっと心臓が悪くて運動を制限されておられる方も、一度相談にお越しください。地域の中で皆さんに愛され、末永く地域に根差したクリニックになることが私たちの目標です。皆さんとの深く長いお付き合いを、心から願っています。

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