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西田 拓司 院長の独自取材記事

みんな幸せクリニック

(大阪市西区/西大橋駅)

最終更新日:2021/06/03

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「みんな幸せクリニック」は、大阪メトロ長堀鶴見緑地線の西大橋駅から徒歩約4分。四ツ橋駅からは徒歩6分、本町駅からは徒歩約7分の場所にある。院長の西田拓司先生は、幼い頃体が弱く、アトピーや喘息に悩まされたという。病院の総合内科、循環器内科、呼吸器内科でさまざまな患者の診療を経験し、クリニックで実践する総合的・統合的な考え方での診療の必要性を実感したそうだ。西田院長は、症状を抑えたり、病気を治したりするだけではなく、患者の人生をより良く変えるためのサポートに努める。院長がめざす診療の在り方について話を聞いた。
(取材日2021年5月26日)

幅広い診療と専門的な診療を経験する

医師としての出発点は総合内科ですね。

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家族や大切な人から何かを相談されたときに、「専門外なのでわからない」と答えたくないという思いがあり、幅広く病気を診られるように、総合内科を選びました。研修医2年目の時に、不安定狭心症の患者さんが外来受診され、上級医とも相談してその日は様子を見ることにしました。ところが次の日に、その患者さんが心筋梗塞を発症されたのです。これをきっかけに自分に専門的な知識があればもっと良い判断ができたのではないかと考えるようになり、生命に直結する症例が多い循環器内科の診療にも取り組むようになりました。

呼吸器内科でも経験を積んでおられます。

循環器内科は心臓に特化した診療科で、心臓はがんや感染症などがあまりない特殊な臓器です。私は幅広く対応できる診療スタイルをめざしていたので、より幅広い病態を経験できる呼吸器内科を選びました。呼吸器内科を研鑽しようと思ったのも、ある患者さんとの出会いがきっかけです。その患者さんは肺に水がたまるという症状で、最初は心不全を疑われて循環器内科の病棟に入院されました。しかし、詳しく検査すると肺がんの末期で、緩和ケアの選択肢が残されているのみでした。循環器内科では終末期の医療を経験することはあまりなく、医師は患者さんの生命を助けることに主に力を尽くします。一方、呼吸器内科は患者さんと一緒に歩む症例が多い診療科で、医師として患者さんに長く寄り添う診療を経験する必要も感じたのです。

総合的に診療を行う今のスタイルの導入にはきっかけがあったのですか。

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病院の総合内科には、はっきりと診断がつけられない患者さんが多く来られます。患者さん自身もどの診療科を受診すればいいのかわからず、検査をしても異常がない。でも不調があり、生活上の不便も感じているという患者さんですね。こうした患者さんは、医療機関を受診しても「ストレスでしょうね」などとして、根本的な解決策が得られないことが多く、西洋医学のみであらゆる患者さんを診ることに限界を感じました。西洋医学は緊急性を要する治療には強いのですが、慢性的な疾患には弱い場合もあります。治したいという患者さんに応えるためには、多角的に診ていく必要を感じ、自然治癒力を高めていくために、東洋医学の考え方も用いて総合的な診療を行うことにしたのです。

不調の原因を探り適した治療を提供する

患者に合わせた診療を大切にしておられます。

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患者さんが望まない治療は提供したくないという思いがあります。例えば、末期がんの患者さんで、症状や検査データから抗がん剤治療が適していると判断されても、治療の苦しさからそれを望まない方もおられます。僕は患者さんを、症状やデータのみで診るのではなく、患者さんそのものを心で診たいと考えており、こうした場合でもその患者さんの思いや価値観、どういう生き方をしたいかなどを踏まえた上で、治療方針を決めるのが基本姿勢です。病気を良い状態にすることだけを追求するのではなく、患者さんの幸せの追求をめざしているので、自然と治療は患者さんに合わせたものになります。

どんな患者さんが来られますか。

若い人が多いですね。ご高齢の方にももちろん来ていただきたいですが、若い方を中心にインターネットで調べて、大阪全域から来てくださいます。診療科に呼吸器内科を揚げているので、喉が詰まる、息苦しい、喘息、咳といった相談が多いのですが、呼吸器の病気に加えて精神的な要因でこうした不調が現れている方が多いように思います。どうしようもない状態を“息が詰まる”といいますが、長引くコロナ禍の影響でみんな苦しくて追い詰められているのも一つの要因でしょうね。検査をしても異常が見つからないのですが、不調や悩みを抱えておられるのは事実で健康な状態とは言えないでしょう。ひどい病気ではないけれど、健康な状態とは言えない方も最近増えてきているように感じています。

基本的な診療の進め方を教えてください。

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まずは患者さんの話をじっくり聞きます。その上で、大きな病気がないか確認するため必要な検査を行います。クリニックを受診される患者さんの場合、明らかな病気と診断できないケースが多いのですが、不調があるのですからその原因があるはずです。当院では、その方の生活習慣を含め、東洋医学的なアプローチも含めた問診などを通してその原因をできるだけ深く探ります。思いもよらない原因に行き当たることも珍しくありません。今は偏った食生活から現代版の栄養失調の方が多く、それが不調につながっているケースが多いですね。体の痛みなど整形外科的に思える症状が、食生活から来ていることもあります。

治療についても教えてください。

明らかな診断がついた場合はその治療を優先し、早く症状を抑える必要がある場合は、即効性が期待できる西洋医学の治療を提供していきます。この場合も、患者さんには症状を抑えるための薬や治療であることを伝えるのと同時に、長期的にお薬を飲まなくてもいいようにしていくための根本的な治療についてもアドバイスもさせていただきます。ただし、お薬で抑える治療を希望される方は、患者さんのニーズを尊重して無理強いはしません。一方、薬を極力使いたくないという方については、生活習慣の改善や栄養バランスなど、他の方法も考えていきます。患者さん一人ひとりのニーズをくみ取り、応えていくことを大事にしたいし、医師から言われた治療よりも、患者さん自身が選んだ治療のほうがより積極的に取り組めると思います。

病気になる前に毎日の生活を見直してほしい

生活習慣の改善を重視しておられますね。

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クリニックに来るのは月に1回程度で、残りは通常の生活。そこがおろそかになると健康維持は難しいでしょう。人には本来健康に生きることができる道があると僕は考えています。その道からずれると病気になる。そのずれを元に戻していく取り組みが治療なのだと考えています。睡眠不足や偏った食事が続いて道を外れると、どうしてもストレスがかかります。しばらくの間は体もストレスに対抗してバランスを保ちますが、ストレスを解決しないまま時間がたつと、体は不調をきたすなどしてメッセージを発するのですが、この警告を無視したり、誤魔化したり、無理をしてしまうと本当の病気になります。この病気からのメッセージに気づいて、ずれを修正することが大切です。

隣のカフェもクリニックの運営だとか。

はい、健康の基本は内臓からということで力を入れています。当初のコンセプトは患者さんが他の患者さんを癒やせるような、つながりをつくり、ほっこりできる場所を提供したい思って始めました。病気を抱えていた人が元気にしている姿を見て、今苦しい病気の人が勇気づけられればいいですよね。また、人のことを思い合える魅力的な人たちがたくさん集まり、元気を与えることのできる場所にもしたいと思っています。

今後の目標を教えてください。

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クリニックは病気の治療を行う場所なのですが、自分らしい生き方ができないという人にも利用してもらいたいです。自分らしく生きられれば、病気を抱えていても幸せに生きることができると思うからです。例えば、何かのきっかけで障害を抱えるようになった時、自分は不幸でもう終わりだと思う方がいる一方で、スポーツ選手として自分らしくきらきら輝いている人もいます。物事の考え方、捉え方次第で、同じようにトラブルを抱えていても、生き方は大きく変わります。病気は完全には治らないことはありますが、生き方はいくらでも変えていけるでしょう。当院は、今あるつらい症状の治療を行いながら、患者さん一人ひとりの自分らしく幸せな生き方を応援していく場所でありたいと考えています。

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