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佐伯 仁 院長の独自取材記事

佐伯医院

(板橋区/大山駅)

最終更新日:2025/08/28

佐伯仁院長 佐伯医院 main

東武東上線大山駅前から徒歩10分、ハッピーロード大山商店街を通り抜けた先に位置する「佐伯医院」。診察室に入ると、院長の佐伯仁(さいき・ひとし)先生がにこやかな表情で出迎えてくれた。開業前は長い間、病院の循環器内科にてチーム医療に従事してきたことについて、「チームのスタッフと協力し、切磋琢磨しながら医療に取り組んだ経験が現在の診療に生きています」と振り返る。同院では、循環器や脳血管の病気の再発予防のため、生活習慣病の管理に注力。「循環器疾患の患者さんも生活習慣病の患者さんも長い目でサポートしていきたいです」と意気込む佐伯院長に、開業のきっかけや主な患者層、循環器内科の専門性を生かした治療などについて尋ねた。

(取材日2025年7月7日)

幅広い年齢層のさまざまな訴えにきめ細かに対応

こちらの場所で開業したきっかけから伺います。

佐伯仁院長 佐伯医院1

東京医科歯科大学(現・東京科学大学)を卒業後、大学病院などを経て、2008年からは、当院と同じく板橋区にある東京都立豊島病院の循環器内科に勤務しました。2021年に当院を開業するまで勤めましたので、地域の医療事情も詳しくなりました。地域的に循環器専門の医師がいるクリニックが少ないとも感じていましたので、地域に根差した専門的な医療ができれば、と思ったのがきっかけです。開業する前は高齢者が多い地域という印象があり、ご高齢の患者さんがメインになるかと思っていました。ですが実際開業してみると、20代の若い方にも多く来ていただいています。内科も標榜していますので、さまざまな症状、例えば花粉症で困っている方などもいらっしゃいます。健診で血圧や血糖値を指摘されて受診される40~50代の方も多いですね。

生活習慣病で受診される方も多いのですね。

はい。ただ、そうやって健診の結果を受けクリニックを訪れる方は、「しっかり治療しよう」という思いがある、健康に対する意識がもともと高い方が多いです。そのような病気になったばかりの人に対しては、適切な治療は何か、治療を続けるモチベーションを保つにはどうしたら良いかを考えながら、診療を進めていきます。治療方針に対する丁寧な説明と、その治療が必要かどうかをじっくり考えていくことが私のポリシーです。例えば、血圧やコレステロールの目標値についても、ガイドラインを用いてわかりやすく説明させていただきますし、他院からの紹介でいらした患者さんについても、薬の量が適切かどうか、当院でも再度じっくり吟味します。そのため、初診には20~30分かけることもあります。

患者さんお一人お一人を丁寧に診られている印象です。

佐伯仁院長 佐伯医院2

私が専門にしている循環器の病気や、それ以外の生活習慣病も含め、いずれもそうですが、再発予防というのが自分なりのテーマです。ある程度治療経過を確認しながらお薬が必要なくなる状態もめざせる疾患もあります。ですが、生活習慣病はなかなかお薬の処方をやめるというのは難しいのです。患者さんにとっても薬を飲み続けるのは大変なことだと思うので、再発予防のために、ある程度患者さんの治療のモチベーションを維持できるようなことを行っていきたいと考えたのも、開業の理由の一つです。そのためには栄養士さんに栄養指導をしてもらうことも重要なのですが、幸い、板橋区は比較的大きな病院が多く医療資源が豊富なので、以前勤務していた病院などに紹介してお願いしたりもしています。

即日検査・即日診断を通じ、不安解消をめざす

循環器疾患の患者さんは、どのような症状で来られることが多いですか?

佐伯仁院長 佐伯医院3

循環器の場合、特徴的な症状は胸の痛みです。ただ、胸の痛みといってもさまざまで、狭心症などにかかって胸が痛むという方もいれば、咳で胸の神経を痛めてしまった方や、胃の不具合が原因で痛みを感じている方、心理的な要素のある方も少なくありません。おおよそ半数は心臓や循環器の問題でなく、循環器以外が原因だろうと思います。しかしそれは、調べてみないとわからないことですし、重篤な症状が隠れている可能性もありますから、胸の痛みを感じたら早期に専門的な検査を受けることが大切です。

こちらでは、どのような検査が受けられますか?

循環器に関しては、超音波検査、心電図検査、そして24時間持続的に心電図を記録するホルター心電図検査などを一通り行える体制を整えています。循環器疾患の有無を調べるための入り口の検査に対応しているので、検査から診断までを完結できるのが当院の強みだと思います。また、心電図検査などで万が一異常が見つかった場合も、すぐ近隣の病院へ紹介し、心臓カテーテル検査をはじめ、必要な検査、治療を受けていただくための橋渡しができます。命に関わる循環器疾患だからこそ、救急搬送されるほど悪化する前になんとか重症化を食い止めたい。そのような思いで日々診療を行っています。

町のクリニックで専門的な検査が受けられるメリットは大きいですね。

佐伯仁院長 佐伯医院4

そう思います。予約なしで大きな病院を受診すると、どうしても診察までの待ち時間が長くなってしまいます。例えば、「胸がドキドキして、脈の打ち方がおかしい」と感じる場合、発作性心房細動の疑いがあります。でも、病院で診察を待っている間に発作が治まってしまえば、検査しても異常は見つかりません。「気のせいかもしれません」と言われて帰宅しても、やっぱり何か違和感があって、不安を抱えながら生活していくことになります。当院であれば「すぐに心電図検査をしましょう」と言えますし、来院して5分後には検査を行えます。症状が出ているときに検査をすれば、原因を見極めることができ、その日のうちに治療の道筋を立てることもできますから、患者さんの不安をより早く解消できるのではないでしょうか。

専門性を生かし、退院後のフォローにも力を注ぐ

循環器疾患の診断後は、どのような治療が行われますか?

佐伯仁院長 佐伯医院5

診断後は必要に応じて、病院を紹介し、入院治療を受けていただく場合もあります。ただ、循環器の病気は入院して治ることはなく、退院後もずっと薬を飲んだり、検査を行ったりする必要があります。ですから当院では、どの患者さんに対しても長い目でサポートすることを念頭に置き、お付き合いさせていただいています。退院後のフォローで大切にしているのは、薬の種類や量の調整です。例えば近年、心不全に対する薬物療法として、主要な4種のカテゴリーの薬剤を組み合わせるのが主流になっています。どの薬を、どのように組み合わせていくのか、などといった細かい調整には、やはり循環器内科の専門性が問われます。かかりつけ医として、そのあたりの処方も安心して任せていただければと思います。

薬の服用には、細心の注意が必要なのですね。

そうですね。例えば、心筋梗塞や脳梗塞の予防で血液をサラサラにするための薬を内服している患者さんがいらっしゃいますが、中には食事や薬剤の飲み合わせなどにより、内服する量を細かく調整する必要があるものも。そこで当院では、患者さんが適切な量を服用しているかを確認するための検査もクリニック内で行っており、すぐに服薬内容に反映するようにしています。また、循環器疾患以外の専門的な検査としては、糖尿病の患者さんに対する「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)迅速検査」も行っています。これは、指先からわずかな血液を採取するだけで、約5分でヘモグロビン値がわかるものです。以前は1ヵ月後の外来で検査結果の説明を行うことが多かったのですが、迅速検査ならすぐに検査結果がわかるので、患者さんの治療意欲やモチベーションの維持に役立てばと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

佐伯仁院長 佐伯医院6

健康診断で再検査になったり、異常値が見られたりした場合は、お気軽に受診していただきたいです。生活習慣病のご相談はもちろん、心臓が気になる方もしっかり検査して、適切な治療につなげていきます。特に心臓の病気というとなんとなくハードルの高さを感じて受診を躊躇される方もいらっしゃいます。先ほどお話ししましたように、当院では循環器に関する一通りの検査ができますし、また近隣の医療機関とも密接に連携していますので、ちょっと相談したいという方でも安心して、ぜひお越しいただければと思います。

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