子どもの症状、どこに相談すべき?
小児医療の基礎知識
五反野皮ふ・こどもクリニック
(足立区/五反野駅)
最終更新日:2026/04/06
- 保険診療
幼い子どもの体調は変わりやすく万全な日が少ない子もいるほどだが、「これくらいで小児科にかかって良いのか」「花粉症は耳鼻咽喉科に相談したほうが良いのか」など、受診を迷う保護者は多いのではないだろうか。長年、大学病院の小児科に勤務し、さまざまな症状の小児患者の治療に携わってきた「五反野皮ふ・こどもクリニック」の長澤武院長は、「お子さんのことで不安に思うことがあれば、まずは小児科のクリニックに来てください」と話す。部位や症状を限定せず、体の症状も心の症状も子どものことならすべて相談できる小児科という診療科について、喘息、花粉症、夜尿症などの気になる疾患の診療方法と併せて、長澤院長に解説してもらった。
(取材日2026年3月17日)
目次
子どもの症状はまず小児科に相談を。子どもの気管支喘息や花粉症は関連するアレルギーに注視して治療を行う
- Q小児科ではどういった症状まで対応していますか?
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A
▲成長や心のことまで幅広く相談してほしいと語る長澤院長
小児科は総合的に診られる診療科で、子どもに関わる病気や成長、発達のことまで広く相談できます。例えば花粉症は大人であれば、目は眼科、鼻は耳鼻咽喉科、咳が出るなら内科といくつかの診療科にまたがりますが、小児科はすべて一つの科で診ることができます。また、発達のことは専門の医療機関に相談すべきか迷われる親御さんもいるかと思いますが、近年は予約が数ヵ月待ちのところも多いですから、そうしたところの受診の算段をつけながら、身近な小児科に相談して専門機関を受診するまでにできる工夫などを聞いておくこともできます。お子さんのことは、まず小児科へ相談に来ていただければ安心だと思います。
- Q子どもに多い気管支喘息。小児科ではどんな治療を行いますか?
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A
▲症状や年齢に応じて、丁寧に話を聞く
基本的には治療のガイドラインにのっとって、内服薬や吸入薬による治療を行います。年に1、2回の発作であれば短期的な治療で済みますが、何度も繰り返す場合には定期的な治療が必要です。咳が出やすい時期に症状が出ない状態を内服薬や吸入薬などで維持していくことをめざします。乳幼児はぜいぜいが聞こえないことも多いため、日中は咳がないのに夜~朝方に咳が多い、咳で夜起きてしまう、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー疾患がある、きょうだいや家族に喘息があるといったことから総合的に診断を行い、治療へ進みます。喘息の治療は自己判断でやめてしまう方もいるのですが、症状がなくても続けることが重要です。
- Q子どもでもスギ花粉症の舌下免疫療法を受けられるそうですね。
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A
▲子どもがリラックスして過ごせるよう配慮したキッズスペース
はい、対象は5歳以上です。3~5年間毎日服薬が必要なため、途中でやめてしまう方もいますので、よく相談の上で始められると良いでしょう。昔に比べて花粉症になる子が低年齢化し、他のアレルギー疾患がある場合は早いと2、3歳から、アレルギーがなくても5、6歳から発症することがあります。基本的には自然と治るものではないので、飲み薬や点眼薬、点鼻薬で対処できないつらい症状の場合には舌下免疫療法を強く勧めます。花粉症は鼻が詰まって眠れなくなると学力の低下につながることも。大人になるまで待って始めたほうが良いということもありませんし、受験を考えられている場合も早めに始めるメリットは大きいと思います。
- Q小児科で治療を受けるメリットはどんなところでしょうか。
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A
▲子どもと保護者の負担を減らすため院内にもこまやかな工夫を施す
小さいお子さんが花粉症を含むアレルギー性鼻炎を発症している場合、同じくアレルギーが原因となるアトピー性皮膚炎や喘息なども発症している可能性が高いのですが、小児科以外では見逃されやすく治療の開始が遅れてしまうことも。小児科であれば花粉症を主訴としていらした場合でも、お子さんの肌の状態から異変に気づきやすく治療につなげられることがあります。中には、アトピー性皮膚炎や喘息をご両親が病気だと認識していないケースもあるのです。当院ではそれらが病気であることをしっかりと説明し、定期的な治療の必要性をお伝えします。一つの症状から、体全体を診て改善につなげられるのは小児科にかかるメリットの一つだと思います。
- Q夜尿症は治るのでしょうか? 受診目安を教えてください。
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A
▲喘息や花粉症、夜尿症などを関連づけて捉え適切な治療につなげる
5歳以上のお子さんが、3ヵ月以上・月に1回以上おねしょをする場合は夜尿症となりますので、受診をご検討ください。とある調査によると夜尿症のお子さんは5歳で15%ほど、7歳で10%ほどいるといわれ、少なくはないのですが、実際治療を受けている子は多くありません。しかし、治療を受ければ多くが改善を望めることを知っていただきたいですね。当院では飲み薬、アラームによる訓練を行います。これは、おしっこに反応してアラームが鳴るセンサーをおむつにつけ、おねしょを意識させるものです。改善が見込めるのは早くても3ヵ月以降。お泊りイベントが予定にある場合は、早めにご相談ください。

