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宮脇 大 院長の独自取材記事

Doctor's Fitness診療所

(大阪市東淀川区/新大阪駅)

最終更新日:2024/01/31

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所 main

2023年12月に、新大阪駅東口から徒歩1分の場所に移転リニューアルしたばかりの「Doctor's Fitness診療所」。院長を務めるのは、循環器内科のスペシャリストとして研鑽を重ねてきた宮脇大(みやわき・ひろし)先生。リニューアルに際しては「生活習慣病と心不全の治療」に重点を置いてクリニックを整備した。運動・食事・睡眠の3本柱を大切にしながら、さまざまな専門性を持つスタッフが患者の健康に対して包括的にアプローチし、一人ひとりの患者に合った方針を立てて健康増進に努めているのが特徴だ。「患者さんが何でも気軽に相談できるパーソナルドクターでありたい」と、願う宮脇院長に、クリニックの診療内容やリニューアルに込めた思いなどを聞いた。

(取材日2023年12月21日)

運動もできる診療所にリニューアル

開業して3年目。移転リニューアルしたきっかけを教えてください。

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所1

以前のクリニックではカウンセリングを中心に診療を行っていましたが、来院される患者さんの健康管理をするには、診療所としてアップデートする必要があると感じて、現在の場所に引っ越しました。院内が広くなったので診療所内で運動をすることができるようになり、また開院時間を長くしたことで、もっと幅広い患者さんに来ていただけるようになっています。私自身が循環器内科を専門としているので、今回のリニューアルに際しては、「生活習慣病と心不全の治療」をする施設であることをかなり意識しました。エックス線撮影装置や心電図、24時間心電図、心臓エコー、頸動脈エコーといった設備も整えて、どのような患者さんでもしっかりとした診療ができるような環境が整いました。

運動にも力を入れていらっしゃいますね。

診療所の待合室に人工芝を敷き、10人ほどが運動できるようにしました。診療後に「このまま運動していこうか」と思えるような環境があれば、より運動に親しんでもらえると考えたからです。運動のメニューは、有酸素運動と筋力トレーニングが30分ずつ。まずは音楽をかけて楽しみながら体を動かし、心拍数を上げた状態で筋力増強や筋力保持のためのトレーニングを行います。当院に来られている方の平均は70代。転倒から骨折につながりやすい足や、なかなか普段動かさない背中の筋力もバランス良く鍛えていきます。60歳以上のいわゆるアクティブシニアの方々は、比較的自由な時間も多く、健康に関心がある方が多いです。その方々に健康に対して正しい知識を持ってもらえるように、病気や健康について学ぶためのイベント、健康講座も定期的に行っています。診療所が健康づくりの拠点となれば理想的ですね。

どのような患者さんが多く来られていますか?

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所2

心臓に何らかの疾患を抱えている方もいますし、病気でない方もいて、本当にさまざまです。また、たとえ病気の診断がついていなくても、患者さん自身が不調を感じているケースもありますので、医師の基準で見るのではなく、患者さんがどう感じているかを真摯に受け止めるようにしています。現在の健康状態がどうであるかによってできることが異なるので、当院では一人ひとりに合う診療や指導を行っています。血液検査や心電図などのデータをこまめに取りながら丁寧にフォローすることで、それぞれの患者さんの健康を自信を持って管理しています。当院には、看護師や管理栄養士の他、理学療法士、作業療法士、公認心理師も在籍しています。また来春からは、糖尿病内科を専門とする医師も加わる予定ですので、それぞれの専門家が包括的に診ることのできる環境で、患者さんの気持ちに寄り添うような医療を届けたいですね。

運動・食事・睡眠を軸に包括的な医療を届ける

健康維持のために、食事についても重視されていますね。

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所3

食べることは健康に直結します。健康な生活を送るためには、栄養バランスの取れた食事をすることがとても大切ですので、管理栄養士が規則正しい生活を送れるようなサポートをする取り組みは、以前から継続しています。クリニックをリニューアルしてからは、そのような栄養サポートに加え、具体的にどのようなメニューをどれくらいの量で、バランス良く取れば良いのかをイメージしやすいように、カロリーなどを調整した冷凍の弁当を用意するようになりました。言葉で適切な塩分量やカロリーなどを伝えても、ピンとこないのが正直なところではないでしょうか。でも実際に口にすることで「これくらいの塩分なのか」とか「最適なボリュームはこれくらいなのか」と具体的に把握することができます。そうした体験を通して食生活を見直すことで、健康にさらに近づけると考えています。

睡眠についてはどうでしょうか?

睡眠については2通りのアプローチがあると考えています。まずは睡眠時無呼吸症候群が疑われる方の場合には、検査をして、その結果をもとに診療を行います。睡眠時無呼吸症候群ではない方については、ポリソムグラフィーで脳波を図ります。熟睡度や寝つきなどの睡眠の質がわかるので、それに基づき指導などを行います。健康な体を維持するためには、睡眠の質もとても大切な要素の一つです。また、睡眠は、心臓の疾患とも深いつながりがあります。心臓が悪いなら心臓だけ診ればいいということではなく、運動や食事と同じく、睡眠についてもカウンセリングを行いながら、さまざまな角度から健康管理をしています。

最近では漢方の勉強もされているとか。

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所4

私は風邪をひいたとき、漢方を処方してもらうようにしています。それなのに医師である自分が患者さんに漢方を処方しないのはどうなのだろうと、少し前から考えていました。漢方をうまく取り入れれば、体質改善がめざせますし、ぜひ患者さんにも勧めたいと思い、今勉強しているところです。そして漢方以外にも、昔からある医療に敬意を払い、今の診療現場にも取り入れたいと思っています。その一つが触診です。診察で患者さんの身体に触れて、五感でその人の状況を把握することは医療の基本であり、とても大切なことだと考えています。AIやオンライン診療の対極にあるものですが、先進とアナログ、両方の医療をうまく両立させながら、患者さんのコンディションを診るようにしています。

パーソナルドクターとして丁寧に向き合う

医師として心がけていることはどのようなことですか?

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所5

患者さんの価値観に沿うことを大切にしています。生活習慣病の治療においては、タバコやアルコールとどう付き合っていくかが非常に重要です。体に悪いということはわかっていても、「タバコを吸いたい」「お酒を飲みたい」という気持ちは決して否定しません。その代わり頻度を減らすなど、できそうなことを提案させてもらっています。価値観を変えるのは難しいとはいっても、肯定することだけが優しさとは限りませんから、あくまでもご本人の考えを尊重しながら方針を決めるようにしています。そして私自身が常に人として成長し、魅力的な医師であり続けることも意識しています。人としての魅力を追求し続けながら、患者さんとの信頼関係を築いていけたらと考えています。

今後の展望について教えてください。

開業当初から変わらず、運動・食事・睡眠を3本柱とした健康を、皆さんと二人三脚でめざせるような「パーソナルドクター」になることを目標としています。病気に立ち向かうには、患者さんだけ、医師だけが頑張っても効果は出にくいのです。患者さん自身が自分の健康に真剣に向き合い、その思いに寄り添いながら同じ熱量で並走する医師がいるというのが理想的。自分の健康に対してまじめに取り組む方に、全力で応えたいと思います。多くの人々の健康をサポートしていきたいので、さまざまな医療機関などとの連携も取りながら、皆さまの健康維持のために頑張っていきたいと思っています。

読者へのメッセージをお願いします。

宮脇大院長 Doctor's Fitness診療所6

病気と一口に言ってもさまざまな段階があります。当院に来られる方の中には「肩が痛い」「背中に凝りがある」と訴える患者さんもいらっしゃいます。そんなときにはまずその部分を触診し、場合によっては専門の医療機関を紹介させてもらっていました。しかし専門性に固執せず、包括的な医療を届けるために、来年4月にはクリニックを拡張し、2階で肩凝りや腰痛、頭痛などに対してのボディケアができるように施設を整えている最中です。健康のことで相談したいことがある場合でも、病院に行くのはなかなか勇気がいるもの。当院で、皆さんのそうした思いをすべて受け止めたいと考えていますので、まずは気軽な気持ちで受診していただければと思います。

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