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鹿島 隆一 院長の独自取材記事

鹿島内科クリニック

(町田市/成瀬駅)

最終更新日:2023/01/31

鹿島隆一院長 鹿島内科クリニック  main

町田駅よりバスに乗り「金森二丁目」駅下車すぐのところにある「鹿島内科クリニック」を訪れた。スロープの供えつけられた玄関は車いすでも上ることのできる構造。広々とした院内も安心のバリアフリー対応となっている。「当院は地域のかかりつけ医。子どもからお年寄りまで幅広く来院していただいております」と話してくれたのは鹿島隆一(かしま・りゅういち)院長。難しい医学用語を使うことなくかみ砕いて話してくれる鹿島院長の話は実にわかりやすくとても丁寧。「専門用語を使ってしまっては患者さんの理解を得られません。わかりやすい言葉で話すよう心がけています」とほほ笑む鹿島院長に、医院のことや治療のことについてなど幅広く話を聞いた。

(取材日2015年6月24日)

意外と多い「咳」の悩み。長く咳が続く場合は受診を

こちらは、あらゆる世代の患者が来院すると伺いました。

鹿島隆一院長 鹿島内科クリニック 1

そうですね。当院はどのような方でも通いやすい環境づくりを心がけております。幼児からご高齢の方まで幅広い世代の方が来院されていますが、私が患者さんと接するときに気をつけていることは、目線を同じくして対等の立場で話しかけるということです。子どもであれば膝を折って話しかけますが、その際に大切なのは親御さんでなく本人とお話をするということです。恥ずかしがり屋の子どもは最初はなかなか口を開いてくれませんが、目を見て話しかけているうちに返答してくれるようになります。また高齢の方に対しては、説明をかみ砕いて平易にするように心がけていますが、同時に人生の先輩であるということに敬意を払って接するようにしています。成人の方はもちろんですが、お子さんや高齢の方であっても当然ながら一人の人間なので尊重しながら対等に話すように心がけています。

どのような患者が多いですか。

疾患でいえば風邪や腹痛といった一般的な内科症状で来る方も多いですが、一方で私の専門である呼吸器内科の疾患も多いですね。特に咳でお悩みの方は多くいらっしゃる印象があります。咳のみの単体の症状というのは案外軽視されがちなんです。咳とともに熱が出るとか痰が出るということであれば皆さん比較的早期に受診されますが、咳だけとなると「様子を見ようかな」と思われる方も少なくありません。しかし、咳症状だけであっても何らかの重大な病気が隠されていることもあるわけですから軽視できないんです。医院のあるこの辺りは呼吸器内科が専門の医師があまり多くないんです。だから、「咳で悩んでいてあちこちの医院行ったけど、原因がわからないからここに来ました」という患者さんも多いんですよ。そんなとき私が心がけていることは、「診断をつける」ということですね。

「診断をつける」というのはどういうことでしょうか。

鹿島隆一院長 鹿島内科クリニック 2

そのまま、原因を見つけ出し病名をつけるということです。もちろん中には原因がはっきりしないものもありますが。診断をつけるというのは思っている以上に大切なことなんです。診断をつけることで、今ある症状の原因が推測されて治療に向かうことができるわけですから。診断をつけなかったら患者さんははっきりしないまま悩んでしまうことになります。呼吸器内科で取り扱う疾患の中には結核などの感染症も多いですから、診断をつけずに患者さんを帰してしまえば、患者さんも治療の機会を失ってしまいますし、周りの人に対しても感染拡大のリスクがあるというわけです。だから、とにかくしっかりと診て病気を見逃さないよう心がけていますね。

「手間を惜しまないこと」。一つ一つの積み重ねが大切

診療の際に心がけていることを教えてください。

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一つが先ほど話したように、「病気を見逃さないようにすること」です。そのために私は診療の際には、必ず聴診しています。医院のロゴマークは自分のその姿をデザインしたものです。そしてもう一つは、「患者さんと対等の立場であること」です。かつての医療ではパターナリズムといって、医師側に決定権があり、患者さんがそれに従うようなところがありました。しかし今はそのような時代ではありません。患者さん自身が自分の健康に高い関心を持ち、主体的に関わり治療方針を決めていくことが求められている時代です。そのためには、患者と医師は二人三脚のような同等の立場でフランクに意見を交換し合えることが大切です。だから、患者さんのほうも「先生にお任せします」ではなくて、積極的に関わってほしいと思っています。

1人あたりの診療時間も長く取っているのだとか。

結果的にそうなっていますね。患者さん自身が主体的にかかわり、意思決定するためには、正しい情報を知る必要があります。インターネットの発達もあってか近年は何でも調べてこられる方が増えましたね。それは素晴らしいことなのですが、やはり知識が偏っていることもあります。そんなときには丁寧に説明をして、正しい知識を得てもらうよう心がけています。また、症状があれば必ず聴診しますし、おなかの症状を訴えている方は必ず腹部に手を当てています。当然のことではありますが、こういった基本を崩すことなく一つ一つを丁寧に積み重ねるようにしています。私の指導医だった方が「手間を惜しむな」と教えてくれたんですが、これは今でも金言となって生きていますね。

患者の待ち時間を減らす試みをしているそうですね。

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ええ。ただでさえ具合が悪いときに長く待たされるというのは非常に苦痛なものです。できるだけそういったことは避けたかったんです。現在当院では、携帯電話やスマートフォンから簡単に予約を取り順番を確認できるシステムを導入しています。診察までの順番が確認できるので、それまで自宅に戻っていただいたり買い物したりして時間を有効に使っていただくことができます。スマートフォンや携帯などを使われないご高齢の方には、電話にて順番予約が取れるようになっています。また、感染予防の観点からも咳などの症状がある方が長く院内にとどまることは良くないと考えています。他者への感染の可能性がある方は待合室でなく、診察室で待つようにしていただくなどの心配りをしております。

信頼関係を築くために患者の「心を開くこと」を大切に

先生がドクターをめざしたきっかけは。

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私はもともと医学部ではない大学を卒業し大学院に進みその後実務についていました。しかし心のどこかで「もっと社会貢献をしたい」と思っていました。父が開業医でしたから医師というのは昔から身近な職業だったんです。改めて自分の将来について思いをはせたときに、「やはり直接的に誰かの役に立てる仕事をしたい」と思ったんですね。それで一念発起して医学部を受験したというわけです。学部では、社会経験がある分、目的意識が高かったと思いますね。まるでスポンジのようにさまざまな知識を吸収した6年間でした。そんな中でも開業の意志は早くからあったように思いますね。

呼吸器内科を専門とした理由は。

医学部時代、知見を広めようと1ヵ月ほど外国に滞在していた時期があります。帰国後に知ったのですが、丁度そのときに母が喘息で入院していたというんです。母は私が出国するときも、帰国するときも元気でした。私は母が喘息ということさえ全然気づかなかったんです。でもその間に、喘息が悪化して入院し軽快していたんです。一番身近な家族がかかっていた喘息という呼吸器疾患に興味がわきましたし、治療をしてくれた医師にも当然興味がわきました。その医師はその後私の先輩になったというわけです。

読者にメッセージをお願いします。

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かかりつけ医を探すというのはなかなか難しいようです。しかしながら、長期的に治療を行う上で大切なのは信頼関係を築くこと。初回から信頼するのは難しいことでしょうが、お互いにできるだけ心を開いて話し合えるよう心がけるべきだと思います。もちろん医師の側も同じことですね。双方が双方を受け入れる気持ちになることが大切なのではないでしょうか。それと、患者さんの中には「こういった症状はどこの科に行ったらいいの」とお悩みの方がいるようです。でも、まずはどこの科かわからなくてもかまいませんから、どうぞ気軽にいらしてください。お話を伺い適切な専門機関へご紹介することも可能です。また「このくらいの症状で受診して大丈夫かな」「この科でいいのかな」等、あまり気負わずに気軽に一歩踏み出されるとよいでしょう。もし当院に来ていただければ、どんな症状でも対応いたしますし、丁寧にお話をしアドバイスさせていただきます。

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