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永井 孝尚 院長の独自取材記事

TAKA LADIES CLINIC

(大阪市中央区/心斎橋駅)

最終更新日:2022/12/07

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC main

大阪メトロなんば駅から徒歩3分、心斎橋駅から徒歩5分の地に、2021年3月、「TAKA LADIES CLINIC」がオープンした。婦人科に関わる幅広い症状や相談事を受けつける「婦人科の総合案内所」のようなクリニックだ。特徴的なのは同院の開院時間で、月曜は17時から23時、金曜は19時30分から23時まで、土日も昼から夜遅くまで受診することが可能。「日中は忙しくて受診できず、悩んで眠れない夜や週末を過ごしている患者さんの支えになりたいと思ったんです」と、院長の永井孝尚(たかひさ)先生は理由を明かす。永井先生が思い描く、新しいクリニックの在り方について、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2021年3月29日)

今まで置き去りにされていた患者が頼れる場所に

クリニックの特徴を教えてください。

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC1

当院は婦人科の患者さんを幅広く診るクリニックで、月曜は17時から23時、金曜は19時30分から23時まで、土曜は14時から22時30分まで、日曜は11時から20時30分まで診療しています。一般の婦人科検診から月経前症候群、不妊、性感染症の治療、更年期障害、人工妊娠中絶手術まで、あらゆる相談を受けつけているのが特徴です。ある特定分野のスーパースペシャリストではないけれど、婦人科ならすべて診ることができるゼネラリストをめざしているのですが、そういう総合診療を行う医師は婦人科では珍しいんですよ。例えば、いきなり体外受精を専門的に行う病院に行くのは躊躇してしまうという人が、最初の入り口として役に立つ話を聞くために当院を利用していただくのもOKです。漠然とした困り事を抱えている人は多いので、そういう人たちの受け皿になれたらと思い、開業に至りました。

なぜ夜間や休日診療をメインとしているのですか?

朝9時から夜7時頃までの間に病院にかかりたければいくつも候補が出てくると思いますが、平日の夜と土日には、行きたくても開いていない所がほとんどですよね。救急を利用するほどでもないけれど、明日も仕事があるので今日中になんとか症状を治めたい、学校や仕事を休んでまで受診するのは難しいという人たちが、気軽に訪れられる場所をつくりたかったんです。実は私は5年前にMBA(経営学修士)の資格を取得する学校に通っていたのですが、そこで医療関係者以外のいろんな価値観を持っている人に出会いました。その時、医療界の常識が世の中の常識とはずいぶんかけ離れているなということに気づいたんです。体に不調があったら、仕事や学校を休んで病院に行く。そんな状況だと、受診のハードルはかなり高いですよね。それが当たり前で果たしていいのか。現状を変えたかったというのが一番の理由です。

クリニックの環境や設備面で何かこだわったところはありますか?

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC2

女性の患者さんが来られるので、清潔感があること、気持ち良く過ごしてもらえる空間であることを意識しました。院内はリラックスできるように、オフホワイトや薄いピンクを基調とした内装で統一しています。駅近で立ち寄りやすい立地にもこだわり、MBAの学校で知り合った仲間にこの場所を紹介してもらいました。心斎橋は夜遅くまで働いている人が多いですからね。設備面は、婦人科で必要な検査をするための機材は一通りそろっていますし、子宮がんの精密検査にも対応しています。また、人工妊娠中絶の手術も可能で土日にも受けつけています。手術を受けるかどうかで悩んでいる人が相談しやすい環境にも配慮しています。

女性スタッフが付き添いスムーズな診療につなげる

先生のご経歴について教えてください。

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC3

2002年に兵庫医科大学を卒業し、大学病院やその系列の病院で診療経験を重ねました。産婦人科を専門に選んだのは恩師に勧められたのがきっかけですが、生殖医療には前から興味を持っていました。産婦人科の中でも生殖医療に携わる機会はあまり多くはないのですが、運良く北浜にある不妊治療専門のクリニックにお世話になったのが縁で、体外受精などの治療に関しては深く研鑽を積むことができました。今も日中は北浜のクリニックで生殖医療に携わっているんです。また、研修医時代に私の地元でもある京都府北部で診療していたことから、火曜・水曜・木曜は毎週、そのエリアの医療過疎地域に出向いてお産をとったり帝王切開をしたりしています。

長年、婦人科の診療をしてきて思うことは?

婦人科には命に関わる病気はそう多くないのですが、生理痛が重い方など、治療したほうがいいケースはたくさん見られます。痛いから治すというよりも、生活の質を上げるための治療です。以前は、ピルは避妊のために飲むものだというイメージを持つ人が少なくありませんでしたが、最近では意識が変わり、体が楽になるために飲んでいいんだという認識が広まりつつあります。まだ知らない人には、治療できるんだということを周知していきたいですね。それから性病に関して言うと、放置すれば今は問題なくても、数年後に赤ちゃんが欲しくなったときに悲しむ恐れもあります。残念ながら、リスクを負うのはすべて女性ですし、子どもに影響してしまうこともあるんです。婦人科に男性は来ないので、男性に説教をするわけにはいかずもどかしいですが、世の中の弱い立場の人にしわ寄せが来ることがないよう、正しい情報を伝えていかなければと思っています。

診療の際に心がけていることはありますか?

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC4

婦人科の受診に慣れている人は少ないと思いますから、難しい言葉は使わず、わかりやすく説明することを意識しています。例えば卵巣年齢や予備能力の説明をする際は、「卵巣というプールがあって、その中に卵子というボールがいっぱい入っているんです。そのボールの在庫が少なくなると、妊娠する力が弱くなっていきます」というように。それから診療の際には必ず女性スタッフに付き添ってもらい、患者さんに声をかけてもらいながら緊張感なく話ができるように配慮しています。夜間や休日に困って受診されている患者さんを相手にするので、当たり前のことですが優しい対応を心がけています。お忙しい中来てくれているのですから、診察から会計まで、待ち時間を少なく速やかに帰ってもらうようにも注力しています。

悩んで眠れない夜を過ごす患者を1人でもなくしたい

診療を通して女性に伝えたいことは何ですか?

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC5

MBAの勉強で学んだことですが、人生を俯瞰で見て長期的な目標を立てておくことが大事だと思います。人生には仕事以外にも大切なことがあると思いますから、ご自身の体を大事にしてほしいです。赤ちゃんを産みたいという目標がある人は、相手や出産年齢のこともあらかじめ考えておく必要があります。逆に望まない妊娠をした女性が、どうするかを自分で決める権利についても意識を持っておくことが大事だと考えます。そんなことをわかりやすく伝えるのが私の役目。来てくれた患者さんには、「性病がなぜ危険なのか」「普段の生活ではこんなことに気をつけて」といった、診療や検査結果だけでないプラスアルファの情報をお土産として渡していきたいです。それで、いつか「あの人にあんなことを言われたな」と思い出してもらえればうれしいですね。

多方面で活躍されてお忙しいかと思いますが、健康法や休日の趣味はありますか?

健康の秘訣は、疲れたらすぐに寝ること。どんなことよりも寝るのが第一優先事項です(笑)。どこででも寝られるのが特技なんですよ。気持ちをリフレッシュしたいときは、趣味のダイビングを楽しみます。海の中に浮いているだけで楽しいですし、おなかの赤ちゃんはこんな気分なのかな、と想像したりもします。プロライセンスを持っているので、これまでには沖縄をはじめ日本各地で潜りました。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

永井孝尚院長 TAKA LADIES CLINIC6

大阪に限らず、クリニックに行きたい時間帯に受診できなくて困っている人はたくさんいらっしゃるかと思います。当院の理念に共感してくれるドクターがいれば、一緒になっていろんな都市で夜間・休日に行けるクリニックをつくっていきたいと考えています。大きい病院とは違う発想で、自分にできることを展開していきたいですね。世の中にはいろんな価値観の人がいると思いますから、医療界だけの常識にとらわれずに、困っている人に利用してもらえるクリニックでありたいです。女性の皆さんは、年齢を重ねたらぜひ子宮がんの検診を年に1度は受けてください。当院でしたら、買い物しに来たついでに検査して帰るという利用の仕方もできます。不安で眠れない夜を過ごす人が1人でもいなくなるように、これからも頑張っていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ピル処方:3300円、性感染症検査:1万3200円

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