筋機能にアプローチし
歯並びや顎の発達を促すための筋機能矯正
東有馬おとなこども歯科
(川崎市宮前区/鷺沼駅)
最終更新日:2025/08/12


- 自由診療
大学病院に勤務していた頃、たくさん虫歯があるのに街のクリニックでは治療ができず、泣きながら治療を受ける子どもをたくさん見たという、「東有馬おとなこどもクリニック」の井戸俊輔院長。無理に治療を受けた子どもはトラウマを抱え、歯科医院からさらに足が遠のいて負のループに陥る可能性が高い。そこで井戸院長は、虫歯の原因の一つである歯並びに着目。歯並びに悪影響を与える悪癖を改善することで永久歯がきれいに整うことを図り、虫歯にならない口腔環境を早期にめざす筋機能矯正に力を入れている。装着時間が短いため子どもの負担が少なく、継続しやすいという筋機能矯正のやり方やメリット、始める時期などについて聞いた。
(取材日2025年6月2日)
目次
口周りの筋機能に働きかけ、きれいな歯並びと健やかな顎を獲得するために、早期の筋機能矯正を
- Qこちらで行っている筋機能矯正について教えてください。
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A
▲キッズスペースがついたユニット。親子で一緒に取り組める
早期に介入して根本的な問題解決を図る「筋機能矯正」に力を入れています。口腔筋機能を育成するための特殊なマウスピース型装置を装着する方法で、簡単にいえばお口周りの筋力トレーニングですね。マウスピースを装着して生活することで、歯並びや噛み合わせに関わるお口周りの筋肉の使い方や、歯並びに悪影響を与える習癖の改善をめざします。最近では、顎が小さいために歯並びが悪化し、成長してから歯列矯正をする子が増えていますよね。しかし、悪癖が残っていると、歯列矯正がうまくいかないことが多いんです。5〜9歳の早い段階で筋機能の適切な成長を促し、悪い癖を直しておくことが大事なんです。
- Q悪習癖が歯並びや顎の成長に与える影響は大きいのですね。
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A
▲矯正治療は長期的な健康を維持することにもつながるそう
そうですね。「お口がぽかんと開いている」「口呼吸をしている」「舌を出して遊ぶ癖がある」「食べ物を丸のみしている」といった習癖は、歯並びを乱し、顎の正しい成長を阻害します。結果的に、口を閉じにくかったり、歯が重なった部分をうまく磨けなかったりして、虫歯や歯周病になる可能性が高いでしょう。さらに、虫歯菌や歯周病菌は全身の健康にも影響を及ぼします。早い段階で習癖から改善していくことが、長期的に全身の健康を維持することにつながると言えますね。
- Q筋機能矯正はいつ頃から始めると良いですか。
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A
▲年齢や歯並びの状態から適切な装置でアプローチ
子どもの成長期は顎や歯も活発に発育します。筋機能矯正では、このような力を利用して無理なく進めていくので、早い段階で介入することが大切です。具体的には、5~9歳くらいをめどに始めると良いでしょう。ただし、受け口の子は、より早く開始することが望ましいです。とはいえ、子どもの口腔内の状態を正確に把握することも、悪い習癖の有無を早期に察知することもそう簡単ではありません。「矯正すべきかどうかわからない」「わが子の状態に合った矯正開始のタイミングが知りたい」という方は、歯科医院でご相談ください。
- Q筋機能矯正にかかる時間や費用について知りたいです。
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A
▲早い段階から、手軽に歯並びの改善に取り組んでいく
今回お話しした筋機能矯正は、自由診療のため当院では約30万円~です。短期的にはまとまった出費ですが、長期的に見ると矯正や成長後の虫歯治療の必要性が低くなることが見込め、総合的な出費を抑えることにつながると思います。装着する時間は、昼間と就寝中にそれぞれ1時間ほど。装置を装着した状態で、5~10分のトレーニングを行っていただくだけですから、それほど負担はありません。装着期間は人によって異なり、早ければ1年、長いと2年半ほどです。
- Q筋機能矯正中に注意することはありますか。
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A
▲歯磨きの習慣や正しいブラッシング法を身につけることも大事
一つは、決められた時間を守って装着し、正しくトレーニングしていただくことです。毎日の装着時間が短かったり、トレーニングに不備があったりすると、望ましい効果は得られません。もう一つは、定期検診をしっかり受けていただくことです。期間中は1ヵ月に1度を目安に来院してください。マウスピース型装置を正しく装着できているかどうか、成長段階に合っているかどうかをチェックするほか、歯磨きの状態も確認して正しい効果が得られるよう導きます。
自由診療費用の目安
自由診療とは筋機能矯正/30万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。