金子陽祐院長の独自取材記事

高崎サンシャイン金子歯科

(高崎市／井野駅)

最終更新日：2022/03/10

2021年1月に開業した「高崎サンシャイン金子歯科」は、群馬大学医学部附属病院などで研鑽を重ねてきた金子陽祐先生が院長を務めるクリニックだ。金子院長は、歯のみならず、舌・頬・口蓋といった口内疾患、口腔外科領域にも明るい。「歯科医師、医療人としての私を育ててくれた群馬県に恩返しがしたい」との想いを胸に、故郷・秋田県から遠く離れた群馬県での開業を決意した金子院長。優しく穏やかな語り口の中に、歯科医療・地域医療にかける情熱を垣間見せる金子院長に、診療ポリシーや今後のビジョンについて話を聞いた。

（取材日2021年7月27日）

口腔外科の経験を生かし、口内全般のトラブルに対応
丁寧な対話を積み重ね、患者目線に立った診療を実践
適切な診断を踏まえ、問題の根本解決に向けて取り組む

口腔外科の経験を生かし、口内全般のトラブルに対応

ユニークなクリニック名ですね。

「光り輝くきれいな歯を」、「治療を終えて太陽のような笑顔でお帰りいただく」。そのような想いをサンシャインという言葉に込め、クリニックの名称の一部に加えました。気軽に足を運んでいただけるように、環境づくりや、歯科医院に対するイメージチェンジの必要性も感じています。ご相談いただいた結果、心身ともに晴れやかになっていただく。そのような患者さんを一人でも多く増やすことが、当院の理想です。

お口のトラブル全般に対応できるとお聞きしています。

はい。開業する前は、さまざまな病院で研鑽を重ねてきました。粘膜疾患や硬組織疾患などの口腔外科領域、また研修医時代には舌がんなどの悪性腫瘍の手術や再建などをされた患者さんの管理を経験していました。口の中にも身体の他の部分と同じように早期発見や適切な管理の有無が命に関わる症例がありますが、一般歯科治療に対して決して頻度は高くないので、治療や研究の経験があることは当院の強みだと自負しています。入れ歯からセラミック治療までの歯科治療全般に加え、舌・頬・歯肉・口蓋など、口内疾患についても少しでも気になることがあればご相談いただければと思います。

そもそも、先生が歯科医師をめざしたきっかけは何だったのでしょうか。

幼い頃から手先が器用でした。一方、歯科に限らず医療全般に対する魅力を感じていました。漫画も医療を題材にしたものを愛読したり……。そして成長するにしたがって、将来のビジョンと自身の特技の合致点を模索し続けた結果、歯科医師をめざそうと決めたんです。だから必然的に、一般的な歯科治療だけでなく口腔外科領域にも興味があり勉強したかったのです。

丁寧な対話を積み重ね、患者目線に立った診療を実践

この地で開業を決めた理由を教えてください。

私の出身は秋田県ですが、大学時代は新潟県で過ごしました。「口から全身を診たい」という自身の想いを具現化できる研修先を探していたところ、群馬大学医学部附属病院にたどり着いたんです。ですから、医療人としての私を育ててくれた群馬県への恩返しという気持ちがありました。もちろん、外科手術など複雑で専門性の高い治療を必要とする疾患が見つかった際には、母校との連携がスムーズにできるという利点もあります。また、妻の出身が群馬県ということなどさまざまな理由を加味して、ぜひ高崎市内で開業したいと思いました。

診療する上で大切にしていることはありますか？

患者さんがご自身の口の中の状態や治療の必要性と治療法をきちんと理解し、納得して治療を受けていただくことです。そして治療の結果に満足していただく、その繰り返しによって安心して継続して当院に通っていただくことが、長い目で見ても患者さんの健康につながると考えています。そのための選択肢を学んだり技術を磨きながら診療をしていきたいと思います。

個室タイプの診察室を導入しているのも、そのお考えからでしょうか。

はい。患者さんに周囲の目を気にせず、ご自身の悩みや不安を気兼ねなくお話しいただくためには、プライバシーへの配慮が不可欠だと感じたんです。ですから当院では、半個室型の診療室を導入しています。ほかにも、お子さんをお連れの患者さんでも安心してご来院いただけるよう、キッズスペースも完備していますし、まだ目の離せない小さなお子さんと一緒に入室できる、キッズスペースを併設したファミリー診療室もご用意しています。また当院は、平日に通院することが難しい患者さんのために、日曜・祝日も診療を行っています。いずれも、患者さんの目線に立って得られたアイデアをかたちにしたもの。今後も常識や前例に縛られることなく、患者さんのためになる取り組みを積極的に実践していきたいですね。

適切な診断を踏まえ、問題の根本解決に向けて取り組む

感染症対策も徹底されているようですね。

感染予防、衛生管理を徹底すること。それは、歯科医師として当然のことです。先進の滅菌機器を複数導入し、滅菌できる治療器具はすべて、治療ごとに滅菌消毒し、滅菌できない治療器具、例えばグローブや紙コップ、エプロンなどはすべて使い捨て。どんなにコストと労力を費やしても、この部分については一切の妥協は許されないと思っています。また先進の機器という点では、精確な診査・診断のための機器の導入にもこだわっています。自身の持つ知識や経験に、歯科用CTやデジタルエックス線撮影装置、口腔内カメラや説明用モニターといった先進機器の持つ技術力をかけ合わせることが、患者さんにとってベストな治療を追求する近道になると考えています。

今後、力を入れていきたい分野は何ですか？

虫歯などのリスクを患者ごとに詳細に評価し、適切な管理・メンテナンスにつなげる取り組みに力を入れていきたいと考えています。つまり、予防歯科の分野ですね。口腔内の細菌数や唾液量などを測定し、口腔内の状態を多角的に把握することで、よりその患者さんに合った予防法を提案できるという、今注目を集めている予防法があって、当院でもそれを導入検討しています。例えば、使うべき歯ブラシや歯磨き粉、歯を磨くタイミングや方法を患者さんに指導し、それらを具体的に実践してもらうことで、虫歯になりにくい口腔環境づくりにつなげていくんです。新しい理論や治療法は次々と出てきます。常にアンテナを張り巡らせて、それらを貪欲に取り入れていく姿勢は失わずにいたいですし、一生を通じて勉強と研鑽を重ねることが、歯科医師として、一人の人間としての矜持だと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院が最も大切にしているのは、患者さんとの丁寧かつ綿密なコミュニケーションです。口腔内のトラブルを根本的に解決するためには、その患者さんの生活環境やライフスタイルを知る必要があると考えていますが、お互いに信頼関係がなければ、プライベートなことを簡単に話すことはできませんよね。ですから、当院の治療の第一義は、患者さんと信頼関係をつくること。診断結果や治療方針についてはご納得いただけるまで言葉を尽くしてご説明しますし、当院で行えることも、行えないこともはっきりとお伝えした上で、必要に応じて連携する病院での治療継続をご提案することもまったく厭いません。なぜなら、患者さんの悩みを解決することこそが、何より大切にすべきことだからです。口腔内にとどまらず、何か気になることがありましたら、ぜひお気軽にご来院ください。スタッフ一同力を合わせ、患者さんの問題解決に向けたお手伝いをさせていただきます。