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稲葉 雄一郎 院長の独自取材記事

いなば耳鼻咽喉科クリニック

(取手市/取手駅)

最終更新日:2021/02/05

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取手駅から徒歩1分、駅直結の医療モール3階に「いなば耳鼻咽喉科クリニック」はある。一度は耳鼻咽喉科を離れ、東京医科歯科大学医学部附属病院救命救急センターで救急医療の現場を経験してきたという稲葉雄一郎院長。フランスのFoch病院に留学し、睡眠時無呼吸症候群を学んだ経験も持つ。耳鼻咽喉科に戻った後、めまいや睡眠時無呼吸症候群の診療、鼻内視鏡下副鼻腔手術を中心に臨床経験を積み、2020年に現在の場所に開業した。こだわりの設備と検査体制で、専門性の高い医療とスピーディーな診療の両立をめざす稲葉院長に、医師を志した理由や地域医療への思いについて話を聞いた。
(取材日2021年1月29日)

離れて初めて知った耳鼻咽喉科の重要性

先生はなぜ医師を志したのですか?

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医師をめざした理由は「なんとなく」というのが正直なところです。父も耳鼻咽喉科の医師で、北陸で開業医をしています。多くの子どもがそうであるように、私も父の働く姿に憧れを抱き「将来は父のようなお医者さんになるのだろう」と漠然と思っていたのです。大学を卒業し晴れて医師になりましたが、大きな志もなかったせいか、耳鼻咽喉科の医師としてどこか不完全燃焼な気持ちだったように思います。転機が訪れたのは医師になって6年目のこと。私はやりがいを見つけるため、東京医科歯科大学医学部附属病院救急救命センターに期間限定で籍を移しました。緊迫した医療の現場で、耳鼻咽喉科医としての意見を他科の医師からを度々求められました。耳鼻咽喉科から離れて初めて、それがいかに重要な分野なのかを知ったんです。そこからは耳鼻咽喉科の医師として医療に貢献することが、私の人生の目標となりました。

それからは耳鼻咽喉科で研鑽を積んでこられたのですね。

救命救急の現場に携わる中で気づいたことがありました。それは診療科目のかぶっている分野に、私のやりたい医療があるということ。めまい診療ならば耳鼻咽喉科と神経内科、睡眠時無呼吸症候群ならば耳鼻咽喉科と呼吸器内科。これらは県境のように両科にまたがっています。救命救急における全身管理に携わってきた経験も生かし、このいわば県境にあたる部分を私の専門分野として高めようと決めました。そして高度な技術を必要とする鼻内視鏡下副鼻腔手術。この3つを中心に大学病院や大規模病院で経験を積み、土浦協同病院では耳鼻咽喉科責任者を務め、多数の手術の執刀に加えて指導も行ってきました。土浦協同病院は茨城県内でも特に大規模な設備を誇っており、県内外から多くの患者さんが来院されます。軽い鼻炎から命に関わる症例まで幅広く対応した後、2020年に開業しました。

開業にあたってのエピソードを教えてください。

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縁あって取手の地に開業したのですが「ご縁」の不思議さを感じずにはいられません。当院は医療モール内にありますが、友人との会食がモールのオーナーとのご縁につながるという、ドラマのようなストーリーが。そして偶然にもその何年も前、私はこのすぐ近くで後期研修医として勤務していたのです。住まいも近く「思い出の場所」でした。当時お世話になっていた先輩も、すぐそばで開院されています。もともと私には地域医療に貢献したいという思いがあり、以前より開業を視野に入れてキャリアを積んできました。ご縁のあるこの地で地域の皆さんの健康をサポートし、地域の病診連携にも力を入れていきたいと思っています。

総合病院レベルの設備とクリニックならではの気軽さを

診療内容や医療機器について教えてください。

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めまいと睡眠時無呼吸症候群の診療、副鼻腔炎の日帰り手術の3つを柱に、耳鼻咽喉科の症状に幅広く対応しています。私1人で2つの診療室を行き来していますが、動線の工夫によりスピーディーな診療に努めています。電子カルテと患部の画像を、同じ端末で管理しているのもポイントです。あらゆる症例に対応できるよう、赤外線CCDカメラをはじめ医療機器の充実にも力を入れました。中でも手術に用いる4K内視鏡システムや術前診断に用いるコーンビームCTは、高い性能を追求して選定しました。同じフロア内に検体検査の業者が入っているのも大きな利点です。クリニックでありながら、早ければ採血の30分後に検査結果が出るのは、医療モールならではといえるでしょう。

高い専門性とスピーディーな診療の実現を図られているのですね。

そのとおりです。総合病院に負けないくらいの設備を整えつつも、気軽に通える開業医の利点を生かしています。患者さんの中には取手から東京まで、治療の度に通っている方もいらっしゃるでしょう。都心の総合病院や大学病院の設備が整っていることは否定できませんし、100%を求める患者さんのお気持ちもわかります。ですが地元で90%の医療が受けられるとしたらどうでしょうか。ほとんどの方が、90%の医療で快適な生活を手に入れられるのではないでしょうか。当院では90%の医療をスピーディーに提供することをめざしています。もしそれでは足りない場合、患者さんに合った病院をご紹介できるネットワークも持っています。安心してお任せください。

フランスのFoch病院への留学で、印象に残っていることは何ですか?

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一つは、耳鼻咽喉科と歯科の距離の近さです。睡眠時無呼吸症候群の治療では「シーパップ(CPAP)」という機械を装着する手法が主流ですが、程度や病態によっては「マウスピース(オーラルアプライアンス)」で十分改善をめざせます。フランスでは耳鼻咽喉科と歯科の連携が円滑なのでマウスピースも取り入れやすく、多くの患者さんがこの病気と上手に付き合っておられました。次に驚いたのは日本との医療事情の違い。例えば、日本では皮膚科や形成外科が担うケロイドの治療は、フランスでは耳鼻咽喉科の仕事です。そして、彼の地では海といえば大西洋なのです。売っている地図も中心はヨーロッパと大西洋、対岸はアメリカ大陸でした。誰でも自分こそ、自国こそ世界地図の中心であり、見方によって世界の中心は変わるということ、国によって文化や常識は変わり、価値観も多様だということを実感しました。留学はあらゆる意味で私の視野を広げてくれましたね。

一人で頑張らず医療の力を頼ってほしい

診療の際に心がけていることはありますか?

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まずは患者さんの話をしっかり聞くようにしています。患者さんが「痛い」と言った時、それがいわゆる痛みなのか、違和感・異物感・灼熱感などの表現しにくい他の症状なのか、話しやすいよう会話を広げていきます。また耳鼻咽喉科の治療は痛みを伴うこともありますが、できるだけ痛みを感じさせないような治療を心がけています。そして患者さんが納得できる説明を心がけています。今どのような病状なのか、どのように治療していくのか、いつ治るのか。大丈夫なものは「大丈夫だよ」と言ってあげたいですし、患者さんが困ったらいつでも頼れる場所でありたいですね。ですから不要な検査はしませんし、不安をあおることはしないよう心がけています。

院内レイアウトや感染対策についても教えてください。

まず目に入る受付後ろのタイルは、カリフォルニアの職人さんによる完全ハンドメイド。一つ一つのひび割れにも味があるんですよ。院内全体はラベンダーとグレーをベースに、木のぬくもりをあわせてナチュラルにまとめました。女性用パウダールームには大きな鏡を配し、ロックつきアコーディオンカーテンで仕切られた授乳室、おむつ交換台や車椅子用手すりを完備した共用トイレもご用意しています。院内には業務用空気清浄機を7台設置しており、感染対策にも力を入れています。CT撮影室の横にある大きな絵は、東京藝術大学取手校に公募をかけ、採用となった学生さんに描いていただいた作品で、取手の植生をテーマに深みのある色づかいです。空に向かって伸びる植物の陰には私の好きな猫が隠れているんですよ。当院にいらした際はぜひチェックしてみてください。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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現代では情報が氾濫し、医療や薬に不安を感じている方も多いと感じています。ですがクリニックや病院は、皆さんの元気をサポートするためにあるんです。自分一人で頑張らず薬や医療の力を頼ってください。今後の再開発で、取手の街は大きく変わります。取手の中での衣・食・住に加え、医療もますます必要とされるでしょう。地元にいながら納得の医療を提供できるよう、充実の設備と検査体制を整えています。気になることがあればお気軽にご来院ください。

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