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原田 博 院長の独自取材記事

輝齢ハラダクリニック

(静岡市清水区/草薙駅)

最終更新日:2021/10/12

原田博院長 輝齢ハラダクリニック main

JR草薙駅の目の前に、2020年12月、「輝齢(きれい)ハラダクリニック」がオープンした。「年齢を重ねてもずっと輝き続ける人生を送ってほしい。そんな想いを院名に込めました」と話すのは、原田博院長。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医であり、大学院で長寿研究に携わった経験から予防医学にも精通する先生だ。福岡、京都、長野など全国各地の総合病院で先進の脳神経外科診療に携わってきた原田院長が開業に至ったのは「脳疾患を再発させないためには、内科的治療や栄養指導まで含めた全身の管理が大切」との考えから。患者の心からの笑顔を願う心優しい原田院長に、診療へかける想いをたっぷりと聞いた。

(取材日2021年1月7日)

全身の健康管理で脳疾患を未然に防ぐ

開業に至った経緯を教えてください。

原田博院長 輝齢ハラダクリニック1

私は長崎大学医学部を卒業後、脳神経外科を専門として大学病院や総合病院などでさまざまな臨床経験を重ねてきました。それと同時に50歳を目前にして順天堂大学大学院で長寿研究に携わり、脳疾患を未然に防ぐ予防医学についても研鑽を積みました。そうして脳神経外科の治療に予防医学を加えた独自の診療スタイルを築いてきたわけですが、病院の脳神経外科では時間的・物理的な制約があり、予防の範囲にまで思いどおりに力を注げない状況にあります。そこで思い描く理想の診療を提供できる場をつくりたいと考え、開業を決意したのです。

そういう理由で、こちらでは内科的管理も実践されているのですね。

そうです。脳神経外科に加えて内科も標榜しています。脳卒中などの疾患を予防したり再発を防いだりするためには、CTを定期的に撮っていればいいわけではなく、体の管理が大切なんです。内科的疾患をコントロールして体の健康を維持することが、脳を元気に保つためには不可欠だと長年の臨床経験を通じて痛感しました。それに、生活改善や栄養指導で体調管理がしっかりできていれば、糖尿病や高血圧、高脂血症など内科の疾患も防げます。私は内科の一次救急の外来や患者さんの全身管理を行うICU、リハビリテーション病院でも診療した経験がありますから、これが今の診療にも大いに生かされていると思います。現在は頭痛、めまい、しびれ、貧血、立ちくらみにお悩みの患者さんや、脳卒中後の再発予防を目的とする方などが年齢を問わずおみえになっています。

この地を開業場所に選んだ理由と、院内でこだわった部分は?

原田博院長 輝齢ハラダクリニック2

静岡には20年くらい前から非常勤で診療に来ていたのですが、このエリアは私が生まれ育った長崎の町に似ているんですよ。生家は小高い丘の住宅街にあったのですが、その景色がこの街並みと重なって親近感を覚えました。また草薙は文化スポーツの中心地ですし、住んでいる人たちもとても温かいでしょう? 母も「草薙に住みたい」と以前から言っていたほど憧れの場所だったので、ここで開業できて光栄です。駅から近いので患者さんもわかりやすいと思います。院内には、知り合いのアーティストの方にお願いして壁画を描いてもらいました。青を基調とした美しい作品で、制作にあたってはいろいろ話し合い、想いを共有しました(笑)。一般的に病院には青色はタブーとされていますが、完成した作品を見ると夏は清涼感があり、冬もすがすがしい気持ちになるので良かったなと思っています。

患者の不安を取り除き笑顔で帰す

先生が脳神経外科の医師になられた理由は何ですか?

原田博院長 輝齢ハラダクリニック3

父が外科の医師だったので、思い返せば幼い頃から自然と影響を受けていたのかもしれません。しかしはっきりと目標を持ったのは高校生の時で、将来はやりがいがある仕事に就いて自分を試したいと考えるようになり、その時第一の候補として頭に浮かんだのが医師でした。脳神経外科を選んだ理由は、私が医学部を卒業した当時、「今から脳科学が大きく発展する」と注目されていたからです。ほかの科では大方の治療技術やノウハウが確立されていましたが、脳神経外科はまだ発展の途中にあり、これから未知への挑戦ができると感じました。実際のところ、脳疾患と体や加齢の関係については興味深いことが多く、研究しがいがありますね。

診療の際に心がけていることを教えてください。

患者さんのニーズにしっかりと応えることです。例えば頭の痛みを訴えておられるのに、それを無視してほかのところを診ていては患者さんはいつまでたっても不安ですよね。気になる部分はすべてここで解消してもらい、診療が終わった時にはにこにこ笑顔でご自身の健康に自信を持って帰っていただきたい。そのために、患者さんが院内に入られた瞬間からその方の望みをかなえられるように、スタッフ一同心がけています。特に目線を合わせてお話しすることは欠かさず、初診の患者さんに対してはスタッフ自ら近づいていってお声がけするようにしています。そうすることで患者さんが訴えたいことをくみこぼすことのないようにしていきたいですね。今のところ皆さん笑顔になって帰っていただいていますが、それが重なっていけば私たちにとっても自信につながると思います。

設備の面ではいかがでしょうか?

原田博院長 輝齢ハラダクリニック4

脳神経外科の診療を中心としているので、CTなど頭の検査をするための機械は一通りそろえてスピーディーに結果が出せるようにしています。これも患者さんの不安を払拭するためです。特に初診の方は、ご自身の頭の中がどうなっているのか心配でしょうから、検査の画像をお見せするのが一番。百聞は一見に如かずです。口でいくら「大丈夫です」と言ってもすぐに安心できないのは当然ですから、しっかりとデータをお見せしながら説明するようにしています。また、ご要望の多い新型コロナウイルス感染症の検査にも対応していて、感染が懸念される方は玄関を通らず院外から直接隔離室に入れるように設計しています。ご希望の方は事前に電話でご相談ください。

固定観念にとらわれず症状を見極める

これまでのご経験の中で忘れられないエピソードはありますか?

原田博院長 輝齢ハラダクリニック5

まだ駆け出しの医師だった頃、ある患者さんがくも膜下出血で運ばれてきたことがありました。かなり重篤な容体の方で、教科書どおりの対応をするなら通常、治療は断念するケースでした。ですがご家族の強いご希望もあり、手術を試みることになったのです。たいへん厳しい状況でしたが、その患者さんも驚異的な頑張りで、無事に手術を終えることができました。この経験を若いときに得たことで、いかにマニュアルにとらわれずにその人自身をよく診ることが大切かを思い知らされましたね。確かに統計学上ではマニュアルどおりの対応が正しいのかもしれませんが、統計学から外れるケースも一定数必ず存在するのです。同じ症状でも治る人と治らない人がいますし、その人が良くなる兆しがどこかに隠れているかもしれない。マニュアルだけに頼らず自分で判断する力を持っていなければならないと、あらためて感じさせられた出来事でした。

ご多忙の毎日かと思いますが、リフレッシュ法はありますか?

今は夜9時まで診療しているのであまり趣味の時間は取れませんが、帰ったら赤ワインを飲むのが楽しみです。長寿に関する研究をしたのがきっかけで、昔は焼酎党でしたが赤ワインに切り替えました。それからたまの休みには家族で静岡近辺の小さい山に登ったりもします。最近では久能山に行きました。昔は愛犬の“キレーちゃん”とも一緒に登ったり遊びに行ったりしていましたが、今はクリニックの看板犬として専属で頑張ってくれています(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

原田博院長 輝齢ハラダクリニック6

当院は患者さんにご自身の体のことを知ってもらい、病気にならない、再発させない医療を展開していきます。今ある症状の治療のみならず、生活改善やサプリメントの紹介も含めた栄養指導といった予防医療を中心とすることで、この地域の皆さんが疾患にかかる率を下げていきたいというのが私たちの願いです。脳卒中は1回目は致し方ないとしても、2回目、3回目については日頃の予防で回避できる可能性があります。繰り返すとどんどん体にダメージがかかってしまいますが、再発を予防できればその人の人生まで変わるかもしれません。だからこそ防ぎたい、というのが、このクリニックを開業した一番の理由です。将来かかるかもしれない病気を予防するために全力を尽くしますので、気になることがあればなんでもご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

新型コロナウイルス感染症PCR検査:2万5000円

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