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白井 勇太 院長の独自取材記事

しらい健康クリニック泉中央

(仙台市泉区/泉中央駅)

最終更新日:2022/03/04

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央 main

泉中央駅から徒歩6分ほどの場所にある「しらい健康クリニック泉中央」。院内には、感染予防と患者のプライバシー保護のため、個室の待合室が設けられている。白井勇太院長は、日本糖尿病学会糖尿病専門医。自身が専門とする糖尿病や、高血圧症、脂質異常症の診療をはじめ、睡眠時無呼吸症候群の診療や禁煙治療など生活習慣に関わるあらゆる疾患に対応するスペシャリストだ。また、先進の血液検査機器に加え、持続血糖測定器など専門的な機器も備えている。「患者さんお一人お一人の状況に合わせて、治療を細かくカスタマイズするよう努めています」と優しく語る白井院長に、診療でのモットーや今後の展望などを聞いた。

(取材日2022年1月17日)

糖尿病をはじめとする生活習慣病の診療に注力

このエリアで開業した理由を教えてください。

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央1

開業前に富谷中央病院で診ていた患者さんが通いやすい場所に、というのが理由の一つです。当時、皆さんにはそのまま病院で他の先生に診療を引き継ぐこともできるとお伝えしたのですが、多くの方が当院に来てくださるとおっしゃってくださいましたので。また仙台市北部エリアには生活習慣病専門のクリニックがまだ少ないため、糖尿病専門医として患者さんのお役に立てるのでは、とも考えました。駅から徒歩圏内で、来院しやすいという点もありますね。開業の際にこだわったのは、個室の待合室を設けたこと。糖尿病の診療にあたっては、採血から結果の説明まで30分前後お待ちいただく必要があります。その際、感染予防とともにプライバシーを保てる状態で過ごしていただきたいと考えたんです。ただ数に限りがあるため、ご予約の方などを優先させていただいています。

診療内容についても教えてください。

糖尿病専門医として、糖尿病や高血圧症、脂質異常症など生活習慣病の診療に特に力を入れています。睡眠時無呼吸症候群の診療や禁煙治療などにも対応していますよ。一方で、風邪、腹痛などの一般内科領域の病気は基本的に診療していません。なぜなら院内で生活習慣病の方と風邪の方が居合わせると、院内感染の危険性が高まるからです。ですので、感染リスクが心配な方も安心して受診できると思います。また、先進の血液検査機器に加え、持続血糖測定器やインスリンポンプなど専門的な機器もそろえています。主訴としては、「健康診断で異常が見つかった」「他の医療機関に通院しているけど血糖値が下がらない」「他院から紹介された」といった方が多いですね。

糖尿病とはどんな病気なのですか?

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央2

糖尿病は、血糖値が慢性的に高くなる病気です。初期の段階では自覚症状がほぼないのですが、進行すると失明の大きな原因である糖尿病網膜症や足の壊疽、心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症などさまざまな合併症を引き起こします。重篤な合併症に進展しやすいのは、健康診断で異常が見つかっているのに受診しなかったり、治療を途中でやめてしまったりするケースです。一方、きちんと治療を継続すれば、重症化や合併症の発症を防いでいくことも可能です。病気が進行すると治療も難しくなるため、早い段階から治療を始め、悪化しないよう予防することが大切です。

一人ひとりに合った、オーダーメイドな治療を

糖尿病には、治療の継続が大切なのですね。

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央3

糖尿病は生活習慣病と呼ばれますが原因は生活習慣だけでなく、体質など遺伝的な要因もあります。実際、暴飲暴食をしても血糖値が正常な方もいれば、さほど不摂生をしていなくても血糖値が高くなる方もいらっしゃいます。糖尿病になりやすい体質の場合薬の服用など適切な治療を続けることが大切です。逆に生活習慣の要因が大きい方は、適切な指導のもとで運動療法と食事療法を行えば薬の服用をやめられる場合もあります。病気の主な原因が遺伝などの体質的なものなのか、それとも生活習慣なのかを見極めることは、適切な治療を行う上で欠かせません。そしてそれを見極めるには普段の食生活や、親族に糖尿病の方がいるか、筋力や筋肉量、運動習慣の有無など、さまざまなことを把握する必要があります。当院ではお一人お一人にお話を伺い、体組成分析などの検査を行うことで糖尿病の原因を調べその方に適した治療を行う「オーダーメイドな治療」を心がけています。

診療ではどんなことを心がけていますか?

患者さんができないことを提案しないことです。「毎日1時間歩いてください」と言われても、誰もができるわけではありません。在職中か引退後かでも、運動にあてられる時間は変わってきます。また、どんな運動なら楽しめるかも人それぞれですし、あまり運動をされない方であれば、やってみないとわかりませんよね。また「間食は一切しないでください」と言われても、甘いものを食べるのが人生の楽しみという方にはとてもつらいと思います。ですからそういう方には、まずお菓子類を減らして、果物や血糖値が上がりにくい甘味料を取り入れることを提案します。一人ひとりの生活状況や、趣味趣向を踏まえて、無理なくできることを提案することが大切です。

とてもこまやかに指導されていますね。

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央4

当院には、看護師や臨床検査技師など10人のスタッフが在籍しています。中でも常勤の管理栄養士が2人いるのは、生活習慣病を専門とする医院ならではの特徴でしょう。栄養指導には力を入れており、4月からはさらにもう1人増員する予定です。生活習慣病の治療は、オーダーメイドで行う治療。患者さんお一人お一人に応じた指導の大切さは、スタッフたちにも常日頃から伝えています。お一人暮らしか、食事を作ってくれるご家族がいるか、お仕事が何時に終わるかなど、患者さんの生活状況によって指導内容もお薬の処方も変わってきます。スタッフたちの協力のもと、患者さんに合わせて治療を細かくカスタマイズするよう努めています。

病気の重症化を防ぐためにも、早めに受診してほしい

ところで、先生はなぜ糖尿病を専門にされたのですか?

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央5

患者さんとじっくり向き合って治療するところに魅力を感じたからです。例えば、外科でがんの手術を行う場合、麻酔で患者さんを眠らせて悪い部分を取ります。そうした場合、ちょっと語弊があるかもしれませんが、患者さんを診るというより、病気を診るという側面のほうが強いように思うのです。一方、糖尿病の診療では患者さんとじっくり向き合って、お一人お一人に合わせたオーダーメイド治療を施していきます。そこにやりがいや魅力を感じて、糖尿病を専門としました。

印象に残る患者さんについてお聞かせください。

長いお付き合いの方が多いので、特にこの人とは選びにくいのですが、「先生に言われたとおり、車通勤から自転車通勤に変えてみたら、気分がすごく良くなったよ。やっぱり運動って大事なんだね」と言っていただいた方はとても印象に残っています。病院で「これをしましょう、あれをしましょう」と言われても、日常生活で忙しい中、言われたとおり実行するのは難しいことです。それでも私の話に耳を傾けてくださり、「ちょっと生活習慣を変えてみようかな」と思っていただけるだけでうれしいですね。また、他院でインスリン注射を1日4回もしているのに良くならないという方がいました。いろいろ治療を見直した結果、インスリンを使わずに飲み薬に切り替えられたことがあります。こうやって治療の負担を減らせると、患者さんにも喜ばれますし、印象に残っていますね。

日々お忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか?

白井勇太院長 しらい健康クリニック泉中央6

運動することが気分転換になっています。患者さんに「運動しましょう」とお勧めする以上、自分もしなければならないと思っていまして。以前はジムに通っていたのですが、新型コロナウイルス感染症が流行し始めてからは、自宅に器具をそろえて筋力トレーニングをしています。

最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

糖尿病専門医として、他の先生たちから頼られるクリニックをめざしています。他のクリニックからの紹介で来られる患者さんはまだあまり多くありません。講演活動などを通じて当院を知っていただき、患者さんの血糖値が改善しないときなどに気軽に頼ってもらえるような存在になりたいですね。皆さんには、健康診断で異常が見つかったら放置せず、専門のクリニックを受診していただければ幸いです。糖尿病は中年以降になって発症すると思われがちですが、10代、20代で発症される方もいます。病気の重症化を防ぐには、早めの治療が大切。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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