小浜 麻衣 院長の独自取材記事
マイ形成外科スキンクリニック
(習志野市/津田沼駅)
最終更新日:2025/11/20
新興住宅街として開発が進む津田沼駅南側、秦の杜。その一角に立つガラス張りの医療ビルにあるのが「マイ形成外科スキンクリニック」だ。院長の小浜麻衣先生は保険診療を中心に、やけどやケガ、ニキビ、イボなどに幅広く対応している。東京女子医科大学を卒業後、同大学形成外科に入局し、やけどや先天性疾患の手術や局所麻酔によるしこりの切除術などさまざまな手術を経験。そうした手技を生かし、院内でも局所麻酔手術を行っている。手術室の壁一面には希望の光を導く植物とされるモンステラが描かれ、院内通路の一部透明になっている床下には季節ごとに小物を飾るなど患者がリラックスできるような工夫が凝らされている。往診にも力を入れており、訪問先での局所麻酔手術にも対応している。そんな小浜院長に診療の特徴などについて聞いた。
(取材日2025年10月8日)
保険診療を中心に形成外科と皮膚科を診療
まずクリニックの診療内容について教えてください。

形成外科、皮膚科、美容皮膚科、小児皮膚科を標榜し、一般的なやけどやケガには随時対応しています。そのほかニキビや皮膚のかゆみ、たこ、うおのめの処置などの保険診療を中心に、手足のイボや水イボ、あせもなどお子さんの皮膚のトラブルなども幅広く診療します。また、局所麻酔による形成外科領域の手術も行っていて、月曜から土曜まで状況に応じて対応しています。当院にはレーザーや美容機器もありますので、自由診療となりますが、しみのケアや女性の脱毛、男性のひげ脱毛などができます。脱毛は若い方だけでなく、介護に備えてデリケート部分を整え衛生面にも配慮しておく重要性も高まっています。女性のVIO脱毛にも対応しているのでご相談ください。
今はどのような患者さんが多く来院していますか。
赤ちゃんからご高齢の方まで、さまざまなお悩みでいらっしゃいます。お子さんはケガ、イボ、かゆみ、大人はしみやほくろのケアを希望される方が多いですね。外観や院内の雰囲気から若い女性が中心と思われがちですが、ご高齢の方や男性の方も受診されています。特に家族そろってもしくはご友人と来院される方が多いですね。当院では保険適用の手術を数多く行っているのも特徴です。1ヵ所だけでなく、他の気になる部分の手術の相談をされる患者さんも増え、とてもやりがいを感じます。実は、この地域だけでなく、成田や木更津、さらに埼玉方面から来られる方も多いんです。ここに通われていた患者さんが引っ越して、その引っ越し先から通ってくださったり、引っ越し先でお友達に紹介してくださったりしていますね。
その保険適用の手術はどのような症状が多いのですか。

ほくろやイボ、脂肪腫、粉瘤などのしこりの切除術、巻き爪や陥入爪といった爪症状の処置、あるいは眼瞼下垂や逆さまつげなどが多いですね。局所麻酔ですので、手術中じっとしていられることができれば、お子さんでも受けていただけます。思春期のお子さんで、友人からほくろを指摘されて精神的なストレスになっているから、と手術を希望されるケースもあります。しこりなど何か気になる症状があれば、なるべく早期のうちに手術を受けたほうが良いですね。放置してしこりが大きくなれば、それだけ切開する範囲も広くなります。脂肪腫の場合、小さければ局所麻酔ですみますが、大きくなると全身麻酔が必要になることも考えられます。保険適用の形成外科の手術はニーズも高いので、今後もさらに力を入れていこうと思います。
自宅や施設への往診も対応、局所麻酔手術も実施
診療の際はどんなことを大切にしていますか。

もともと医師になったきっかけは、母が歯科医師だったというのも影響していますが、それよりも心理学や精神医学に強い興味を持っていたからなんです。ですので、当院に来られるすべての患者さんの心に向き合っていきたいと思っています。そのために、話しやすく相談しやすい雰囲気で接するよう常に気をつけています。もう一つ診療にあたって大事にしているのが、手際の良さです。お子さんは処置に時間がかかると飽きてしまいますし、大人でも長時間の手術は苦痛ですよね。ただ、どんなにスピードを改善しても、どうしても痛い処置もあります。そんな時でも、通院が嫌にならないように、何か少しでも心躍ることがあるよう、優しい雰囲気の院内づくりにも注力しています。
こちらでは往診にも力を入れていると聞きました。
はい。車いすで頑張って受診してくださる方などもいて、ずっと往診をしたいと思っていたのです。医師が増えたこともあり2023年から往診を行っています。内科の往診はなじみがあると思いますが、形成外科の往診はまだあまり知られていないかもしれませんね。ご自宅や施設などにお伺いして、巻き爪など爪のトラブル、褥瘡の処置などに加えてケガの縫合、できものの切除術などの局所麻酔による簡単な手術も行っています。かゆみなど皮膚科の症状にも対応しています。クリニックとほぼ同じ診療内容を提供できるよう体制を整えていますので、ぜひご相談ください。
往診はどのように依頼すれば良いのでしょうか。

こちらに直接お電話でご相談ください。中には、内科の訪問診療を行っている医師やケアマネジャー、施設の担当者などから依頼されるケースもあります。お伺いする範囲は当院から半径16km圏内を目安にしていますが、車での移動ですので通る道によっては時間がかかることもあり、車で約30分以内で行ける範囲で調整しています。往診の依頼を受けたら、できるだけ早くお伺いできるようにしたいと考えています。かゆみや痛みなど、このくらいなら、と放置してしまうことも多いかもしれません。ですが、治療をすれば楽になることも望めるので、通院が難しい方はぜひ往診をご利用していただきたいと思います。
今後も「大切な人に紹介したいクリニック」をめざして
そもそもそなぜ津田沼に開業したのでしょうか。開業のきっかけなど教えてください。

私は20年以上津田沼で暮らしていたので、お世話になった地域の方々の役に立ちたいと思ったんです。開業しようと思ったきっかけは、子どもが生まれることでした。それまで大学や大学の関連施設の形成外科で、子どもの先天性疾患の手術のほか、できものやしこりなどを除去するための局所麻酔手術に携わっていました。ただ、この先、子どもが生まれて、子育てと病院勤務の両立を考えるといろいろと難しい面もあり、自分はこれから何ができるのか、何が好きなのか、改めて自分を見つめ直した時「患者さんとじっくりお話しするのが好きだ」と思い至り、患者さん一人ひとりとしっかり向き合える開業を考えるようになったのです。とはいえ、形成外科は手術がメインですから大きい病院に残るか、美容系に行かない限り、知識や技術を生かすことは難しいです。そんな中、院内で局所麻酔手術を実施できるこのようなクリニックを開業できたのは幸運だと思っています。
お忙しい毎日の中、休日はどうお過ごしですか?
娘と過ごしています。アスレチックに行ったり、習い事の送り迎えをしたり。あとは、ミュージカルを観に行ったり、娘が友達と遊べる時間をつくったり。平日はあまり一緒に過ごせないので、せめて休日は楽しい時間をつくってあげたいと思っています。2人ともスキーが趣味なので、冬場はスキー場に出かけて楽しんでいます。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

当院はおかげさまで開業5年を迎えました。これまでとても早かったのですが、現状に満足せずいろいろと試行錯誤を繰り返してきました。これからも新しいものや良いシステムを取り入れながら、患者さんが受診しやすい、通いやすいクリニックになれるよう努力していきたいと思います。開業5年を記念して、これまでの感謝の気持ちを患者さん方にお伝えできる企画も考えているところです。これからも「大切な人に紹介したいクリニック」をめざして、初心を忘れずにやっていきます。皮膚の悩みに対して「これはどこに相談すれば良いのだろう?」と迷っている方もいるかもしれません。例えば、やけど、ケガ、できものは傷痕をきれいに治療することに長ける形成外科に相談してください。当院には皮膚科医もいますので、皮膚科疾患にも対応できます。ほくろやニキビが他の疾患のサインであることもありますので、軽く考えずできるだけ早く来ていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは巻き爪の治療/爪ワイヤー1650円~、しみのケア(レーザー)/5500円~、女性脱毛:両脇/8800円~、VIO2万9700円~、ひげ脱毛:鼻下3300円~、ピアスの穴開け:片耳/3850円~
(初診療3300円/再診料1100円 別)

