虫歯の再発予防にもつながる
セラミック治療のメリットとは
ヒロ歯科クリニック
(池田市/池田駅)
最終更新日:2024/02/20


- 自由診療
虫歯(う蝕)や歯周病、外傷などで歯が欠損した部分は、人工物によるインレー(詰め物)やクラウン(かぶせ物)などで修復するのが一般的。なるべく天然歯に近い仕上がりにしたいと、近年では自由診療であるセラミックでの治療を選択する人が増えているという。「費用面から保険診療を希望する方がおられますが、長期的に考えると実はセラミックでの治療も有利と言えます」と語るのは、「ヒロ歯科クリニック」の見野博太郎院長。審美面以外のメリットも伝えたいと、今回の解説を引き受けてくれた。セラミックを用いた治療にはどのような特徴があるのか、同院での治療の流れを含めて見野院長にじっくり聞いてみた。
(取材日2023年4月15日)
目次
美しく丈夫な歯を手に入れることをめざし、生活に健康と明るさを
- Qセラミック治療は、どのような方にお勧めでしょうか?
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A
▲一人ひとりとカウンセリングを行い、その人に合った治療を提供
歯の修復に用いられる材料にはさまざまなものがあり、以前は金銀パラジウム合金やレジンといった保険材料を用いるのが一般的でした。近年は天然歯に近い仕上がりが期待できる医療用セラミックの人気が高く、オールセラミックやジルコニアなどがその代表です。特に審美面にこだわりのある方は、セラミック一択と言ってもいいでしょう。また、自由診療で治療費がかかっても、健康な歯で長く快適に過ごしたいという思いがある方にもお勧めです。いずれにせよ、選択はそれぞれの患者さんの状況次第です。当院では各材料を用いた場合のメリットやデメリットをしっかりとお伝えし、患者さんの希望や生活背景などを尊重した上で治療をご提案しています。
- Q保険診療の材料との違いやメリットを教えてください。
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A
▲セラミックは負担が少ない上長持ちしやすく、審美性も優れている
金属は頑丈ですが、天然歯とは見た目がまるで違うため目立ちやすく、さらに歯科金属アレルギーや歯茎の変色などのリスクがあります。また、レジンは樹脂なので強度がなく、細かいキズやひび割れが生じやすいというデメリットがあります。こうした保険診療の材料と比較するとセラミックは審美性に優れており、強度、傷や汚れのつきにくさ、噛み合わせ時の天然歯との相性など、ほとんどの点で軍配が上がります。唯一のデメリットは自由診療となるためコストがかかることですが、トラブルの再発が少なく長期にわたって快適に過ごすことが期待できると考えれば、むしろローコストともいえるでしょう。
- Q予防歯科の観点でもセラミック治療には特徴があると聞きました。
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A
▲歯周病の予防にもつながり、口の健康への意識も向上すると話す
セラミックは汚れや細かい傷がつきにくいことに加え、天然歯との接合性も優れています。そのため隙間も生じにくく、二次カリエスといって虫歯の再発や、歯周病の予防にもつながることが期待できます。修復物自体が丈夫で長持ちしやすいだけでなく、口の中全体に寄与することが期待できるといえるでしょう。また、きれいな歯が入ると、やはり大切にしようという気持ちが自然に芽生えてくるもの。口の健康に対する意識が高まり、相乗効果でいつまでも良好な状態を保つことにつながっていくというわけです。
- Qこちらで行っているセラミック治療の特徴を教えてください。
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A
▲レントゲンを用いて、より精密な診療を行う
セラミック治療で私が重視するのは、他の天然歯とのバランスです。セラミックにもいろんな種類があり、色や形の調和はもちろん、噛み合わせの力なども考慮しながら適切なものを選ぶことが重要です。当院ではジルコニアを用いた症例が多いのですが、それも一律に使うのではなく、例えば女性には女性らしさの演出なども念頭に置きながらトータルに考えることがポイントです。新患の方で、たまに周囲の歯と色味が合っていないセラミックが入っていることがあります。それを見ると、実にもったいないと感じますね。ちなみに当院が外注している歯科技工所はセラミックだけを専門としており、そのハイレベルな仕上がりは自信を持ってお勧めできます。
- Q治療のための通院回数や期間についても教えてください。
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A
▲歯を大切にすることは、全身の健康を守ることにつながる
あくまで目安ですが、1本の歯の修復に3〜5回、週1回の通院ペースで1ヵ月程度とお考えください。あと、患者さんからよく聞かれるのが「保証はありますか?」という質問です。セラミックは硬くて丈夫ですが、やはり陶器と似た材質なので、ふとした際に欠けたり割れたりする可能性がないともいえません。瓶のふたを歯で開けようとして割ってしまった方も実際におられましたが、そのような無茶ではなく、普通に食事をしていて破損したケースであれば、一定期間は修復に対応いたしますのでご安心ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはジルコニアを用いた治療/3万3000円~、オールセラミックを用いた治療/3万3000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。