見野 博太郎 院長の独自取材記事
ヒロ歯科クリニック
(池田市/池田駅)
最終更新日:2024/02/20
池田駅から徒歩3分の場所にある「ヒロ歯科クリニック」。もともと歯科クリニックだった場所を見野博太郎院長が引き継ぎ、リノベーションを経て2020年10月に新規開業した。両親もそれぞれ池田市内で歯科クリニックを運営、また親族にも同業者が多いという歯科医師ファミリーの一員である見野院長。朝日大学歯学部を卒業後、県内2ヵ所のクリニック、および父のクリニックに勤務し、長年、地域に根差した歯科医療に携わってきた。健康的な明るい笑顔とざっくばらんな人柄で、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の患者から慕われる見野院長に、小児歯科を中心に診療にかける熱い思いを語ってもらった。
(取材日2020年11月4日)
世代を問わず安心して通えるクリニックをめざして開業
こちらに開業された経緯をお聞かせください。
大学卒業後、さまざまな縁に恵まれて吹田市、箕面市のクリニックに勤務させていただき、十数年前からは池田市内にある父のクリニックで働いていました。そんな折、もともとあった歯科クリニックを引き継いでくれる人を探しているという話を聞き、自分のクリニックを持つチャンスだと思ったんです。設備などで使えるものはそのまま利用しながら、1ヵ月かけてリノベーションし、半月ほど前に開業しました。オープンしたてでバタバタしていますが、父のクリニックで診療していた患者さん、もともとこちらにあった歯科クリニックに通われていた患者さんのほか、地域の皆さんにもご来院いただいています。経験豊富なスタッフに支えてもらって、まずまずの滑り出しができたと感じているところです。
明るく開放的な雰囲気で、幅広い年齢層の患者さんが通いやすい工夫もされていますね。
リノベーションに際して、私の要望は壁を白くしてほしいということだけ。それほど広いスペースではないので圧迫感がないようにしたかったんです。診察室もパーティションで区切り、程良いゆとりを持ってユニットを配置しました。木目調の床や、グリーンの配置も居心地の良い雰囲気づくりに一役買っているのではないでしょうか。ほかのクリニックの良いところはまねさせてもらおうと考え、子ども連れでも受診しやすいよう、待合室にキッズスペースを設けて、親子で入れるファミリー診察室も設置しています。親御さんの診療中、近くにいられればお子さんも安心ですよね。またつえを使用されるご高齢の方も、遠慮されて診察室まではなかなかつえを持ち込みにくいもの。そのため、院内で使っていただけるつえを用意しています。幅広い世代の患者さんにとって安心・安全な環境をめざしました。
先生はじめスタッフの皆さんが明るく、患者さんも前向きに治療に臨めそうですね。
患者さんは痛みがあったり、悩みがあったりして来院されていますので、明るく気持ちの良い対応は必須ですね。当院のスタッフは経験豊富で、患者さんへの接し方にもこまやかな配慮が行き届いているので非常に助かっています。診療においてもメンテナンスや予防に関する知識・技術を備えているのはもちろんのこと、お子さんに優しく声をかけるなどして緊張感を和らげてくれていますね。また専門的な知識や経験がものをいう訪問診療においても、ご家族への配慮も忘れず患者さんのケアに努めてくれる、当院にはなくてはならない存在です。チームワークも良く、私も含めクリニック全体で患者さんを全力でサポートしようという強い思いは、他院には負けないと自負しています。
子どもの健全な成長を助けるため、矯正に注力
小児歯科、特にマウスピース型装置を用いた矯正に注力されているとか。
お子さんは物心ついた5歳頃、乳歯から永久歯に生え替わる直前ぐらいをめどに、口元の健全な成長を促すためのさまざまな訓練をさせてあげると、歯並びを整えることや、虫歯のリスクを抑えるのに役立ちます。歯並びが悪いから治すという後づけの治療ではなく、悪くならないために口腔環境を整えていくというものですね。顎の大きさに合わせたマウスピース型装置で正しい歯並びに導くとともに、鼻呼吸の訓練、舌を正しい位置に収める訓練、嚥下や姿勢の訓練などを実施。口周りの習癖を直していくことにより、顎の成長ばかりでなく全身の成長にも良い影響を与えると考えられます。昨今、受け口のお子さんが増えているのは、飲み込み方の癖により上顎が発達しにくくなっていることが原因の一つといわれています。正しい嚥下が身につけば、舌の力で上顎の成長が促され、改善が見込めるようになると思いますよ。
他に最近増えていると感じる習癖はありますか?
口が開きっぱなしというお子さんも多いですね。虫歯のチェックで来院されたお子さんで、改善したほうがいいと思われる場合には、親御さんにご説明しています。口呼吸の癖や、舌が正しい位置にないことが主な原因として考えられ、歯並びにも影響を与えるので、早めに対処したほうがいいですよと。日頃から口をぽかんと開けているのが気になっていたとおっしゃる親御さんも少なくないですね。ある程度成長して、歯並びが悪いことに気づいてからの矯正はお子さんの負担が大きく、高額な費用がかかる上、思うように改善できないこともあります。早い段階から成長に合わせて、口腔習癖と歯並びを同時に、しかも無理なく正常な状態に導いていくための方法もありますので、お勧めしたいですね。
お子さんと接する際心がけていることは?
同じ目線になって話をすること。絶対に上から話をしないことですね。1人のお子さんから教えてもらったキャラクターの話を次のお子さんとの話題にするなど、同級生のような感覚で接しています。そういう仲間うちのようなコミュニケーションが取れると、お子さんはかなり楽な気分で通院できると思うんです。治療に関しては、親御さんだけでなくお子さん自身にもわかりやすく話をします。自分にとって必要なことだと理解すれば、自発的にちゃんとやろうとするものですよ。親御さんには、たとえマウスピース型装置を着けるのを忘れてしまったとしても、怒らないようにとお願いしています。怒られるとやる気が失せてしまいますよね。自分で頑張った結果、お口の状態が良くなればお子さんは自信がつくもの。そのように導いてあげることが大切なんです。
一人ひとりの人生に寄り添う診療に力を尽くす
訪問診療にも力を入れてこられたのですね。
以前勤務していた父のクリニックで10年以上、訪問診療に携わり、介護老人保健施設や障害者施設を中心に個人宅にも伺っていました。開業してからは、ご依頼に応じて昼休みや午前中に往診しています。長い間、通ってくださっていた患者さんやご家族から「通院が難しくなったので来てほしい」とおっしゃっていただくのは、信頼関係があってのこと。大きな喜びを感じますね。口腔環境を整えることで、自分で噛んで食事を取れるということは生きる力にもなるでしょうし、ご家族以外のわれわれのような人間と話をすることを小さな楽しみにしてくださっている方もいます。こちらも長年お付き合いのある患者さんのお顔を見られるのはうれしいものです。今後もライフワークとして継続して取り組んでいきたいですね。
先生がやりがいを感じられるのはどんなときですか?
歯科医師として患者さんの訴えを聞いて適切な治療をするというのは当たり前のこと。できて当然のことです。それに対して「ありがとう」と言っていただけるのは本当に幸せなことで、やりがいを感じますね。特に自分の2倍も生きてきた人生の大先輩から感謝してもらえる機会なんて、そうそうありませんから。だからこそ今の自分にできることをしっかりやって、口腔内の健康維持のお手伝いをすることで、お一人お一人の人生に寄り添っていきたいと考えています。もちろん何でも私一人でできるわけではありませんから、各専門分野の歯科医師とも連携し、患者さんにベストな治療を提供できるよう努めています。
読者へメッセージをお願いします。
健康で快適な口腔環境を維持することは、全身の健康維持にもつながります。一般歯科から審美歯科まで幅広い診療に対応していますので、お気軽にご相談ください。また小さなお子さんをお持ちの親御さんには、もっとお子さんを褒めていただきたいですね。お子さんがしっかり歯磨きをしていたら思いきり褒めてあげてください。たった1回さぼったときに「ちゃんと磨かないと虫歯になるよ」と叱るよりもずっと効果的ですよ。そしてお子さんの様子をよく観察し、気になることがあれば早めにご来院ください。親御さんとともに、お子さんの健全な成長をサポートさせていただきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/55万円~、セラミックインレー/3万円~、インプラント治療/35万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。