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大山 雄一 院長の独自取材記事

大山クリニック

(泉北郡忠岡町/忠岡駅)

最終更新日:2021/10/12

大山雄一院長 大山クリニック main

忠岡駅から歩いて4分のところにある「大山クリニック」。2020年6月に新規オープンした同院は、風邪やインフルエンザといった一般内科の疾患から、高血圧や高脂血症、糖尿病といった生活習慣病、貧血やがんといった血液内科疾患まで、幅広く対応している。院長を務めるのは、専門とする血液内科でこれまで数々の研鑽を積んできた大山雄一先生だ。病気だけでなく、患者とその家族に心から寄り添い、正面から向き合ってきた経験を生かして、患者を第一とした診療を提供。「思いやりを大切にして、患者さんと長いお付き合いをしていきたい」という想いを持つ大山院長に、開業までの経緯や同院で対応していること、診療スタンスなどについて、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2020年10月22日)

「患者第一の医療を提供したい」との想いから開業

初めに、開業までの経緯を教えてください。

大山雄一院長 大山クリニック1

大学を卒業した後は、近畿大学病院で研修医として勤務しました。その後、同院の血液内科学教室に入局し、くしもと町立病院や城山病院、藤井寺市にあるクリニックで働きました。専門とする血液内科や内科の疾患を幅広く診れたことに加え、在宅医療に携わる機会もいただき、毎日が勉強の連続でしたね。特に、ターミナルケアが必要ながん患者さんに関しては、体の痛みや精神面での苦しみを取り除き、ご本人が望む最期を迎えていただくことがいかに大切かを痛感したんです。それで、思い描いている医療を提供するために、自分のクリニックをつくりたいと考えるようになりました。もともとこの場所では、別の先生が60年にわたり診療されていて、私も診療を手伝っていた時期があったんです。地域の方にとって大切な場所を引き継ぐかたちで、開業に至りました。

継続して勤務されているスタッフさんもいらっしゃるそうですね。

前身のクリニックに勤務していたスタッフが2人、当院でも継続して働いてくれています。患者さんのほとんどが、この場所に長く通院してくださっている方ということもあり、スタッフは一人ひとりの病歴や使用した薬、家族構成も含めて詳細に記憶しているんですよ。在宅医療に携わっていた看護師もいるので、メインとなる疾患は私が診療し、それに伴って起こる床ずれなどは対応を任せています。診療においても非常に心強いパートナーですし、当院の強みだと感じています。また、当院は「患者さんを第一とした医療」を提供することを基本理念としています。スタッフもその想いを持って診療にあたってくれているので、身近な医療機関として気軽に通っていただければと思います。

クリニックづくりにあたって、こだわったポイントはありますか?

大山雄一院長 大山クリニック2

開放感のある温かい雰囲気になるように、内装を一新しました。待合室には大きな窓があり、日中の待ち時間は外からの自然光を感じていただけるのではないでしょうか。クリニック入り口から院内に至るまでは、段差をなくしてすべてバリアフリーにしたため、車いすのまま入っていただくことが可能です。また、隔離室としても機能できる部屋を設置しました。ただし、現在は新型コロナウイルス感染症の影響もあって、発熱などの風邪の症状がある患者さんに関しては、屋外の診察スペースを別途お伝えしています。症状から「受診してもいいのかな」と迷う場合も、事前にお電話いただければと思います。ほかにも、患者さんに病状の説明をしたり、治療方針を話し合ったりする際は、プライバシーに関わる話になることもありますから、診察室の防音性にも配慮しました。

全世代のかかりつけ医として、幅広い疾患に対応

どのような患者さんが来院されていますか?

大山雄一院長 大山クリニック3

年齢層としては60代以上の高齢の方が多い印象があります。しかし最近は、10~40代の患者さんも来院してくださっているんですよ。特に若い世代の方だと、「どこの病院に行けばいいかわからない」「体は元気だけど、気になる症状がある」といった、かかりつけ医を探しているタイミングで受診してくださっています。風邪やインフルエンザのほか、高血圧や高脂血症、糖尿病といった生活習慣病、私が専門としている血液疾患まで、相談内容はさまざまですね。開業して数ヵ月と間もないですが、気軽に相談できる場所として地域の皆さんに利用していただいていることが、非常にうれしいです。

特に注力していることはありますか?

当院は、何か一つに限定して注力しているわけではありません。血液内科という専門性を生かしながらも、地域に根差したクリニックとして幅広く診療していきたいと考えています。当院で対応できるところまではきちんと対応し、より専門性の高い治療が必要だと判断したら、地域の基幹病院に迅速に紹介しています。以前、通院してくださっている患者さんの中に、立ち上がった際にめまいや動悸などを起こす起立性調節障害に悩んでいる方がいらっしゃいました。これは思春期のお子さんに多く見られる自律神経の病気で、自身の意思ではコントロールできない症状が表れることから、不登校の原因にもなってしまいます。こういった患者さんの訴えに対して、問診だけで終わるのではなく、しっかりと検査を行うことで「体の内側で何が起こっているか」を調べます。ほかの症状に対しても同様で、他院に紹介するにしても、中途半端な対応をしないことは常に大切にしています。

丁寧な検査を行っているのですね。

大山雄一院長 大山クリニック4

検査するならきちんと行いたいという考えがあったので、機器もこだわって導入しました。骨密度を測定する機器もその一つです。従来は超音波で骨密度を測っていましたが、微量のエックス線を用いることで、より正確性を追求したDEXA(デキサ)法と呼ばれる診断ができるものを導入しました。整形外科は専門外とはいえ、年を重ねるにつれて骨密度は低下しますから、当院を受診したついでに測定してもらえればいいなと思ったんです。それで数値が良くないとなれば、骨折を未然に防ぐ観点からも早期治療につなげることができますからね。検査以外にも、健康診断やインフルエンザの予防接種、在宅診療など、地域の皆さんの健康維持をサポートすべく、さまざまな診療に対応しています。

外来・在宅・遠隔診療を実施。生活に合わせて受診を

先生の診療スタンスをお聞かせください。

大山雄一院長 大山クリニック5

「患者さんの不利益にならないこと」を第一としています。クリニックの利益を優先するのではなく、患者さんにとって負担にならない、かつ幸せにつなげられるような診療をしていきたいと思っています。医師は、患者さんが困っていたり、つらい症状に苦しんでいたりすると、放っておけません。何とかして助けたいと思うものです。それはまさに、当院が基本理念としている「患者さんを第一とした医療」の提供に通ずる部分です。そのために、私だけでなくスタッフも含めて思いやりを常に忘れず、どうすれば患者さんのためになるのかを考えて行動するようにしています。

日々の勉強も欠かさないと伺いました。

医療は日進月歩ですから、勤務医・開業医に関わらず、日々新しい知識を吸収しなければ後れを取ってしまいます。昔は経過観察の対象だった血液内科の疾患が、現在は治療適応になっているというケースも少なくありません。血液内科、そして総合内科の専門家として今後も勉強を重ね、診断に生かしていきたいと考えています。当院で対応できないと判断したら、連携している地域の基幹病院に迅速に紹介するなど、患者さんが必要な治療をすぐに受けられるような体制にもつなげていけたらと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

大山雄一院長 大山クリニック6

新型コロナウイルス感染症の影響から、医療機関を受診することをためらってしまう方は多いのではないでしょうか。しかし、治療を必要とされている方が適切な医療を受けられずにいると、症状はさらに悪化してしまいます。そうなると、感染症にはかからずとも、別のことが原因となって命が危なくなるケースも出てきます。現在の不安な状況は、いつまで続くかわかりません。だからこそ、危険な状態になる前に医療機関を受診し、ご自身の体を守っていただきたいのです。当院は、院内の感染症対策を徹底していることに加え、在宅医療やオンライン診療を実施しています。患者さん一人ひとりに応じた診療をしていきたいと思っていますので、どんなに些細なことであっても、気になる症状があれば気軽にご相談ください。

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