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前澤 秀之 院長の独自取材記事

まえざわ内科クリニック

(横浜市南区/吉野町駅)

最終更新日:2022/02/01

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック main

横浜市南区、ブルーライン。吉野町駅の2番出口からすぐの好立地に「まえざわ内科クリニック」はある。鎌倉街道沿いのビル4階、エレベーターに自動ドアと、スムーズなアクセスが可能なエントランスを抜けると、正面に受付、右手には広々とした待合室が広がる。診療室や処置室が設けられた左手の空間から笑顔で迎えてくれたのは、2020年9月に同院をオープンした前澤秀之院長。「ご縁を大切に、ここに来ていただいた方が皆、笑顔になれる場でありたいと思っています」と意欲を語る。日本人の主要な死因の一つであり、後遺症による負担も大きい循環器疾患はもちろん、風邪などの感染症から生活習慣病まで幅広く診療する同院のめざす医療について、前澤院長に話を聞いた。

(取材日2021年12月10日)

院長は多数の心不全治療経験を持つ循環器の専門家

駅から近く広々としていて、通いやすそうなクリニックですね。

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック1

吉野町駅からすぐという好立地で広めのスペースを確保できたので、通いやすさにこだわったクリニックにすることができました。ビルの4階ではありますが、エレベーターと自動ドアでスムーズにアクセスしていただけますし、院内も比較的ゆったりとした造りになっているので、車いすの方や歩行器、つえなどをお使いの方でもあまりストレスを感じずに通っていただけると思います。待合室には感染症予防のためのパーティションを備え、車いす対応のトイレも設置しました。診察室はメインのものに加えて、感染症疑いの患者さんに対応する第2診察室も。時間指定で発熱患者さんの診療も行っています。エックス線検査室も広く、臥位撮影もゆったり受けていただけます。処置室もスペースを広く取っており、心臓超音波検査やホルター心電図を含む心電図検査、ABI検査やHbA1c迅速測定などの検査にも対応しています。

院長は循環器がご専門で、特に超音波検査を多く手がけていらしたとか。

大学病院で循環器内科に所属し、心臓超音波検査を専門分野としながら、心不全を中心とした心臓疾患全般の診療にあたってきました。超音波検査では多くの情報を得ることができますが、適切に状態を把握するためにはその解釈が重要になります。全身所見との関わりの中で、トータルに判断すべき点も多くあるのです。また、心臓の病気というと急性症状とその治療ばかりを想起しがちですが、心不全は実際に症状が出る前段階からリスクを見つけ、適切な管理により発症を避けることが重要です。そうした意味で、リスクとなり得る高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の診療にも力を入れ、トータルな診療を提供することをめざしています。

どのような患者さんが多く来院されますか?

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック2

開院から間もない頃は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の管理のために通っていただいている方が多かったのですが、現在は心不全や不整脈といった循環器疾患の患者さんが少しずつ増えてきました。また胸の症状を訴えて来院される方が、非常に多くなっています。「風邪気味で、ちょっと胸が苦しい」とか、「息切れがする」とか。あとは、動悸、息切れ、汗、火照りといった更年期症候群の症状を抱えた方。一般内科や婦人科の疾患でも、こういった胸の違和感があると「心臓の病気かもしれない」と不安になって、いらっしゃる方が多くなりましたね。実はこのエリアには循環器内科を専門とする医師が多いとはいえません。ですから地域の内科クリニックの先生から紹介いただいて、当院にいらっしゃる方も。地域の皆さんや先生方に認知されてきたと思うので、より信頼いただけるクリニックにしていきたいと考えています。

「かかりつけ医」として地域医療の一翼を担う存在に

院長は、なぜ医師をめざされたのですか。

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック3

両親と姉はバイオリニスト、兄は歯科医師という家庭で育ちました。医療についてはまったく知識がなく、中学・高校では吹奏楽部でホルンを吹いていましたね。医学部を選んだのは、進学を決める高校生くらいの時に感じた「面白そう」という興味からですが、講義や実際の現場で未知の領域を知る楽しさにのめり込んでいきました。循環器を専門に選んだのは、心臓のカテーテルによる造影検査で目にした画像の美しさに惹かれたのがきっかけです。単純に「心臓って美しいな」と心を揺さぶられました。常に鼓動を続け、人の命を支えている重要な臓器という点に惹かれたのかもしれません。

クリニックを開業しようと思ったきっかけを教えていただけますか。

長く大学病院で診療してきた中で、容態が落ち着いた方を地域の開業医へとご紹介する機会も多くありました。特に医局のつながりで勤務した富士吉田市立病院での経験から地域医療の面白さを実感し、その一翼を担うクリニックを自ら立ち上げたいという思いを強くしました。このエリアではゼロからのスタートになりますが、同じ志を持つ医師は多いと思うのです。ですから地域の患者さんを支えるネットワークを、今後時間をかけてじっくりと築いていきたい。基幹病院やクリニックと連携して、南区の地域医療を活性化できればと思っています。

循環器内科に相談すべき症状には、どのようなものがありますか?

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック4

やはり動悸や息切れ、むくみなどです。中でも息切れやむくみなどの症状は、循環器疾患に限らずさまざまな要素が関わってきます。見分けるのがなかなか難しいですし、症状が続くケースでも大学病院などの大きな病院には相談しづらいというお声もよく聞きます。ですから気になる症状があれば、まずは当院のような専門性を持つクリニックにご相談ください。治療が必要な方には、適切な施設におつなぎする窓口となります。また治療を経て状態が落ち着いた方のかかりつけ医として、病診連携が取りやすくなるのです。

「来てもらったからには笑顔に」を念頭に診療を行う

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか?

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック5

たとえ循環器を専門としていても、心臓だけに注目するのではなく、全身所見との関わりや、さらに広く社会的に置かれた患者さんの状況まで、幅広く考慮して診療することを心がけています。また患者さんは1つではなくさまざまな症状で悩まれていると思いますし、実はご本人が気づかないだけで隠れている症状があることもあるのです。ですから患者さんから伝えられていなくても、「実は、こういう症状もあるのではないですか」とお聞きすることも。また、漢方薬も積極的に併用して治療にあたっています。専門性を追求していく病院とは異なり、こうしたクリニックではより幅広い知見や対応が必要となります。ここでの診療を通して、医師としてさらに学びを続けていきたいと考えています。

漢方薬について、もう少し詳しく教えてください。

漢方薬は医学生時代から興味を持っていて、医師になってから勉強会に参加したり講演会に行ったりしていました。西洋医学は病気そのものをターゲットにして治療をしますが、それだけでは解決しないことも多いのです。例えば胸の違和感があるので心臓の検査をしたのに、異常はない。けれども症状はあるという方もいます。心臓神経症というのですが、検査ではまったく異常がないのに、心臓疾患のような症状があるのです。その他にも、不整脈の治療が終わったのに、なぜか動悸だけが残るという患者さんも結構います。ご本人はつらいし、不安ですよね。そういう方には、漢方薬の併用を検討するようにしています。あくまで症状を緩和するための選択肢の1つとして、人間が本来持っている治癒能力をサポートするという認識で扱っています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

前澤秀之院長 まえざわ内科クリニック6

縁あって来ていただいたからには、笑顔になっていただきたい。そのために何ができるかを常に念頭において診療しています。循環器が専門というと、カテーテルを使った手術などを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、それはクリニックではできません。私が大学病院でメインにしていたのは、心エコーや心不全治療といったクリニック寄りの医療です。その経験を生かして大学病院と地域医療の橋渡しをする役割を担い、小回りの利くクリニックだからこそできる医療貢献をしたいと考えています。また、クリニックで対応できないことは必要に応じて適切な施設に紹介して差し上げる、医療の案内人のような役割も果たしていきたいと考えています。ですから、まずはなんでもお話しいただけるドクターとして信頼していただける存在になるべく、心を尽くして診療いたします。心臓のお悩みはもちろん、その他の症状も気軽にご相談ください。

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