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金高 正和 院長の独自取材記事

十条かねたか整形外科

(北区/十条駅)

最終更新日:2025/04/15

金高正和院長 十条かねたか整形外科 main

十条駅北口から徒歩約1分。地域に密着した整形外科の診療に取り組んでいるのが、「十条かねたか整形外科」だ。洋館のような外観が印象的な同院の金高正和院長は、大学病院やその関連病院の整形外科で培った経験や知識、技術を生かしながら診療。地域の人々の健康な暮らしをサポートすることをめざす。「体の不調を放置すると、それがほかの病気を引き起こす可能性も。どんなことでも構いませんので、痛みや不安があればお気軽にご相談ください」と、気さくに話す金高院長に、同院のことや地域医療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2025年3月26日)

生まれ育った地域の人々に寄り添う医療をめざす

クリニックを紹介していただけますか?

金高正和院長 十条かねたか整形外科1

いわゆる町の整形外科として、整形外科一般からスポーツ整形、リハビリテーション、交通事故の治療などまで、幅広く診療しています。私は関節が専門ではありますが、開業前は東京大学医学部整形外科やその関連病院で、外傷や背骨の疾患やリウマチ等整形外科疾患全般の診療に携わってきました。その経験を生かしながら、理念である「高齢者が安心して暮らせる、子どもたちが元気に遊べる、働く人々が笑顔でいられる医療をご提供すること」をめざしています。隣には父と祖父が営んでいた元産婦人科医院があり、そこが私の生まれ育った実家です。医師になってからは、勤務先に合わせてさまざまな地域に住みましたが、自分が生まれ育った十条が一番住みやすいと感じました。そのようなこともあり2020年に、この地で開業しました。

すてきな外観や院内ですが、こだわったところはありますか?

特にこだわりがあったわけではないんですよ(笑)。地元の建築家さんが担当してくださり、「レトロなデザインは古くならない」と、このデザインを提案してくれました。とても良い感じでしたので、そのままお願いすることにしました。院内はバリアフリー設計、エックス線撮影機や精密な検査が可能なDEXA法の骨密度測定機、超音波診断装置などの検査機器を備えています。また、広々としたリハビリテーション室を設け、運動療法のほかリハビリテーション機器を用いた物理療法も受けられるようにしました。この地域には、小さな子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の方々が暮らしています。若い世代ではスポーツでのケガや障害、高齢者では腰や首、膝などの痛みといった症状が多く、それらに適切に対応できるよう設備を整えています。

力を入れていることは何ですか?

金高正和院長 十条かねたか整形外科2

まずは、骨粗しょう症の治療です。高齢者が転倒などで骨折すると、それまで元気に生活していた方でも、歩けなくなったり、生活に不便が生じたりすることがあります。それにより、他の部位に痛みを生じたり、内科的な病気を招く可能性も。そうなるのを防ぐには、骨粗しょう症の患者さんを早期に発見し、適切に治療を行うことが重要です。当院では、骨密度測定機を導入していることもあり、ほかのケガでエックス線撮影を行った際に骨の状態に違和感を覚えた場合には、骨密度の検査を受けるようお勧めしています。近年では、骨粗しょう症の治療薬の選択肢も広がり、良い結果が期待できる自己注射薬も登場しています。飲み薬なども含め、患者さんとよく相談しながら治療方針を決めるよう心がけています。

ばね指やリハビリ、スポーツ整形にも力を入れる

ばね指の手術も行っていると伺いました。

金高正和院長 十条かねたか整形外科3

指を曲げた後に伸ばそうとすると引っかかってしまい、ポンと弾かれるような感覚が生じる「ばね指」に対して「2mm切開ばね指手術」を行っています。従来の手術では、1〜2cmの切開が必要で、傷がふさがる際に生じる瘢痕組織が原因で痛みが残ることがありました。また、手術後1〜2週間は指を動かせず、傷の消毒のため通院が必要になるなど、患者さんへの負担もありました。傷が大きいと心理的な不安も大きいですよね。「2mm切開ばね指手術」は、専門の器具を使用し、超音波診断装置で確認しながら行います。局所麻酔のため短時間で終了し、傷も小さいので縫合の必要がなく、痛みが少なく、水仕事などもすぐに行えます。手術は最終手段であるので、まずは保存的治療をお勧めします。それでも改善しない、再発するなどでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

整形外科では、リハビリテーションも大切ですよね。

整形外科疾患は、内科とは異なり薬や注射だけで完結しないものがほとんど。症状の改善のためには、生活スタイルや運動の仕方が非常に重要です。また、リハビリテーションは、週に1回だけで十分な成果が得られるものではありません。正しい運動や日常生活での動作の工夫などを、自宅でも実践してもらう必要があり、その具体的な指導を行う運動療法は欠かせません。また、通院が難しい患者さんには、訪問リハビリテーションも提供しています。例えば、家族の付き添いがなければ通院できない方や徐々に外出が難しくなり通えなくなってしまう方もいます。対策を講じなければ、いずれ寝たきりになってしまい、ご本人やご家族にとって大きな負担となる可能性があります。ですから、訪問リハビリテーションも多くの方に利用していただきたいと思っています。

ほかに力を入れていることはありますか?

金高正和院長 十条かねたか整形外科4

スポーツ整形では、特に若年層がスポーツによるケガや障害を負うケースが多く見られます。そのため年に1回、理学療法士と一緒に「野球肘検診」を実施しています。この検診では、野球をしている小学生を対象に、関節軟骨が剥がれる障害である「離断性骨軟骨炎」の早期発見を目的に、超音波診断装置を用いて評価しています。今後は、子どもを対象とした「足の検診」も実施予定です。スポーツに際して扁平足や内反足等が原因でスポーツ障害を起こす方がいます。検診を行い、介入することで将来起こり得る障害の予防につなげようと当院の理学療法士たちが企画立案してくれました。当院の理学療法士は、勉強熱心な上にアクティブ。学んだ知識を患者さんへ還元することにとても積極的です。今後も、スポーツ障害の早期発見、予防にも力を入れていきたいと思います。

クリニックの外でも地域に貢献していきたい

診療で心がけていることを教えてください。

金高正和院長 十条かねたか整形外科5

多くの患者さんが、体の不調を「年のせい」で片づけようとします。しかし、私はいつも「それだけが原因ではないのでは?」と感じています。確かに加齢に伴う変化はありますが、日常生活での無理な動作や体重の増加、ほかの要因が痛みを悪化させている可能性も十分にあります。また、エックス線撮影の所見が悪くても、痛みを感じていない人もたくさんいます。それらのことを考えると、リハビリテーションや生活スタイルの修正で、そういう状態をめざすことが良いのだろうと思います。ただ、年齢とともに体力が衰えるだけでなく「頑張ろう」という気持ちが低下してしまうこともあります。頑張ってもらえるように患者さんのモチベーションを上げることも大切にしています。

なぜ医師を志したのですか?

私の家は代々医師の家系で、両親も祖父も、親戚もみんな医師でした。そのため、自分が医師になることについて、「そういうものだ」と思って育ちました。ただ、親と一緒にいるときに町の人から、「先生、ありがとうございます」と感謝される姿を何度も目にして、「医師というのは人に感謝される素晴らしい仕事なんだな」と感じていました。整形外科を選んだのは、患者さんが快方へ向かうのを実感できるからです。例えば、痛みに苦しむ方へ手術を提供し、元の生活に戻ることや、生活の質を向上させることに貢献できること、患者さんが前向きになっていく姿を見ることが、何よりうれしかったんです。それに、私は手術そのものが好きでした。どうすれば傷を小さくできるか、術後の痛みを軽減できるか。そうした工夫を重ねながら手術を行うのには、非常にやりがいを感じましたね。

今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

金高正和院長 十条かねたか整形外科6

十条という地域の方々に、どれだけ貢献できるかを考えています。診察室だけでは見えない部分も多いため、地域の運動会などのイベントへの参加や、野球肘検診といった活動を通じ、地域に貢献できる取り組みを積極的に行いたいと考えています。普段の診察とは異なる形で、どのように地域の健康を支えていけるのかを模索することは、楽しみの一つでもあります。そして、町で私が携わった方が元気に過ごしているのを見かけるのは大きな喜びです。体の不調を放置すると、それがほかの病気を引き起こす可能性もあります。体のどこかに痛みや違和感があれば、気軽に相談してください。

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