金子 元春 院長、亀井 俊幸 さん、渡里 恭平 さんの独自取材記事
健彰会クリニック 整形外科リウマチ科
(茨木市/総持寺駅)
最終更新日:2026/04/15
大阪府茨木市、阪急京都本線総持寺駅から徒歩約5分の場所にある「健彰会クリニック 整形外科リウマチ科」を訪ねた。笑顔が印象的な院長の金子元春先生は、関節リウマチの研究で学位を取得した整形外科医で、長年にわたり大学病院や地域の基幹病院で経験を積んだドクターだ。同院では整形外科、リウマチ科を診療の柱とし、リハビリテーションなどを組み合わせながら、患者の生活機能の回復をめざしている。リハビリでは、関節ファシリテーションを得意とする亀井俊幸さん、側弯症の保存療法に注力する渡里恭平さんら理学療法士が患者をサポートする。「痛みを取ることを図るのが治療の出発点」という考えのもと、患者の話を丁寧に聞きながら治療を行う金子院長と、治療を支える亀井さん・渡里さんに話を聞いた。
(取材日2026年3月3日)
痛みの緩和を図るだけでなく再発予防まで支える治療
どのような思いから開院を決められたのですか?

【金子院長】大学を卒業してから関連病院で整形外科医として経験を積み、大学院では関節リウマチの研究を行いました。その後いくつかの病院で診療を続けてきましたが、同窓の先輩からクリニックを引き継いでほしいという依頼を受けたことが独立のきっかけになりました。勤務医として働いていると、「こうしたほうが患者さんのためになるのではないか」と、思うことがあっても、病院の体制の中ではなかなか実現できない場面があると感じていました。また、元来の独立志向から、自分の考えを診療に生かしたいという思いがあったので、患者さんが困っていることにきちんと向き合い、できる限り丁寧に対応したいという気持ちで開院しました。今も地域の患者さんの痛みを少しでも軽くすることをめざし、元気になっていただくことにつながるような医療を提供したいと考えながら診療を続けています。
治療の際、どんなことを大切にされていますか?
【金子院長】当院の特徴は、しっかりと患者さんのお話をお聞きして、症状に合わせてさまざまな方法を組み合わせ、患者さんを支えていくところだと思います。整形外科では「痛みを取り除くことを図るのが治療の出発点」です。痛みがある状態では日常生活もつらくなりますし、スポーツをしている方であればパフォーマンスも十分に発揮できません。まず痛みをしっかり取り除くための治療をし、その上で、再び同じ症状が起こりにくい状態をめざすためにリハビリなどを行い、体の機能を整えることを図ります。当院には理学療法士が複数在籍しており、それぞれが専門性を持ってリハビリに取り組んでいます。院内の全スタッフが連携しながら治療を進めることで、患者さんの状態に合わせたアプローチができるようにしています。痛みを和らげるための治療の先の、生活の質の向上につながるまで支えたいと思っているからです。
どのような症状の患者さんが多く来られていますか?

【金子院長】近隣に大きな団地や住宅街があるので、そこにお住まいの方が多く来院されています。腰痛や肩凝りなど、日常生活の中で感じる慢性的な痛みを訴える中高年の患者さんが中心ですね。また、スポーツをされている方や運動部などの学生さんが来院されることもあります。以前勤務していたところでは野球部の学生さんが体のケアに来られていたこともあり、その縁で今でもスポーツに関わる患者さんが来られています。多くの方に役立つ存在でありたいと思っているので、地域の方々の日常的な痛みへの対応やスポーツをする方が安全に競技を続けられるようにするためのサポート、またお子さんの治療など、幅広い年代や症状の患者さんに対応できるよう、体制を整えています。
理学療法士と連携し、幅広い治療法に取り組む
治療での工夫や気をつけていることを教えてください。

【金子院長】私の専門は関節リウマチですが、整形外科の診療では幅広い痛みに対応できることが重要だと考えています。腰痛や肩の痛みなど、日常生活に影響する症状は、日常的に多くの方が抱えています。そうした痛みに対して、薬や注射、リハビリ、マッサージなど、さまざまな治療方法を組み合わせながら工夫してアプローチするのが当院ならではといえるでしょう。最近では「関節ファシリテーション」や「側弯症の保存療法」など、理学療法士が当院への導入を積極的に提案した治療法も増えてきました。また、私はスポーツ整形の分野にも取り組んでいますが、そこで気をつけているのは、選手の「早く競技に戻りたい」という思いを理解しながらも、無理をさせないことです。復帰までのスケジュールを立てながら治療を進めることで、安心してリハビリに取り組んでもらえるようにしています。
「関節ファシリテーション」とはどのような治療法ですか?
【亀井さん】関節ファシリテーションは、関節の動きに着目して機能の改善を図る方法です。関節はさまざまな動きの組み合わせでできあがっていますが、それぞれの関節の凹凸が通る道があり、そのうちのどこか一つでもずれたり引っかかったりするだけで、痛みや動作の制限につながることがあるのです。関節ファシリテーションは、そうした複雑な関節の動きを一つ一つ丁寧に確認しながら、適切な刺激を与えることで動き方を整えることをめざす方法です。関節の動きはエックス線写真ではわかりにくいこともあり、実際の動きを見ながら判断することが重要です。患者さん自身が「動きがおかしい」と感じられるようなケースに対して、治療法の選択肢の一つとして取り入れています。
「側弯症」はどのような病気ですか?

【渡里さん】側弯症とは背骨が曲がってしまう疾患です。思春期の女子に多く、学校での健診などで見つかることがあります。以前は、症状が進行してきたら手術するという考え方が一般的だったようですが、今は「シェノー装具」を使った保存療法という選択肢もあります。3Dスキャンで体に合ったオーダーメイドの装具を作り、併せてリハビリを行うことで、できる限り手術に至らないよう進行の予防および症状の改善をめざします。側弯症はお子さん本人が痛みなどを感じておらず、本人に治療の必要性を説明しても受け入れにくいケースもあります。また、長期間定期的に通院する必要がありますから、適切に治療・リハビリするには、親御さんとのコミュニケーションが欠かせません。
痛みに悩む地域の患者を支える整形外科医療
他にも新しく取り組まれている治療法はありますか?

【金子院長】最近は、痛み止めの注射の工夫をしています。痛みを取るために注射をすることで、動かしやすくすることを図り、日常生活を過ごしやすくしたり、リハビリをやりやすくしたりすることをめざします。痛みを取るための注射そのものは昔からあるのですが、今取り組んでいるのは、注射針を刺すときに、同時にエコーを使い、針が体のどの辺りまで進んでいるのかを確認する方法です。そうすることで、より細かくピンポイントで痛みのあるところに注射をすることができるようになりました。
休日はどのように過ごされていますか? また、健康のために気をつけていることがあれば教えてください。
【金子院長】実は私もクリニックを開業した頃、ひどい腰痛に悩まされていたのです。克服のために、マッサージとリハビリ、ストレッチを続けました。それを反省してということでもないのですが、休日には仲間と一緒にゴルフに出かけるようにしています。なかなかうまくならなくて、良い結果を出すのは難しいのですが、運動することはやはり良い気分転換になるなと思います。
今後の目標と読者へのメッセージをお願いします。

【金子院長】スタッフみんなで地域の患者さんにとって頼りになるクリニックにしていきたいと思っており、より多くの患者さんに来院していただけるような体制を整えていきたいと考えています。そのためには設備の充実や診療体制の強化も必要ですし、スタッフとの連携も重要です。また、通院が難しい患者さんに対しては訪問リハビリなどの取り組みも続けていきたいです。地域には高齢の方も多く、痛みや体の不調を抱えながら生活している方も少なくありません。そうした方々が安心して生活できるよう、整形外科の面から支えていくことが私たちの役割だと思っています。これからも地域に根差した医療を続けていきたいです。もし生活する中で「痛み」に困ったときは、ぜひお気軽に相談していただけたらと思っています。

